みんな、お盆は帰省できたかしら。私は、今年は帰らなかった。というか、帰れなかったっていうのが正しいかな。

 

お盆に実家へ帰らないのは一体何年ぶりのことかしら。今のコロナの状況が続けば、きっとお正月も難しいわね。

 

今一番なにがしたいかと聞かれたら、一目散に実家の秋田へ帰りたい(笑)

 

互いに年をとってきた両親と自分とで、そしてできたら姉夫婦も。みんなで一緒にお酒を酌み交わしたい。でもそれも、今は難しいのよね。まぁでも、しょうがない! せめてこの会えない間、両親が何事もなく元気に過ごしてくれますように。

 

どうせなら密を避けてなにかを楽しもうと思い、このお盆は一泊二日で近郊の温泉にゆーっくり行ってきたの。観光もそんなにできないだろうからと、ホテルを重視して決めた今回の旅。一階には有名なカフェがあって、いつもならものすごく混雑してるみたいなんだけど、さすがに今回は宿泊者たちの割合が多かったみたいね。朝食はそのカフェのパンケーキ! しかも食べ放題だから最高だった~。

 

今回特にすごかったのが、部屋からのオーシャンビュー! ホテルの目の前が静かな砂浜だから、窓から見えるのは水平線のみ。一緒にきた女友達に「すごい。めちゃくちゃキレイだね」と横を向いたら……な、泣いてる!!!

 

そう、彼女は現在、失恋真っ只中。約8年間、体の関係(セフレ。彼女はずっと片思いしていたの)を持った人が、先月関西の地元に帰ってしまったことで、ふたりの関係も終わり。セフレの関係と言っても、彼女は何度か彼に告白していたの。でも彼の答えは決まって「抱けるけど彼女にはちょっと……」という返答。それでもまぁ、彼女は好きだったんでしょうね。だからこそ、今回の別れは相当こたえてるみたい。

 

そんな彼女から「ねえりか。傷心旅行付き合ってくんない?」と誘われたのが今回の旅の目的。

 

「よーし傷心旅行! そんな時は思い切り泣けばいいよ」ってことでやってきたのよね。彼女が話したければいくらでも聞くし、ただ傍にいてほしいだけならなんにも言わない。今回は、自分からは何も聞かないでおこうと思ってやってきていたの。

 

でもやっぱり、聞いてほしかったのかな。彼女が、その彼について話し始めた。終わったことを話すのはなかなか、きついことも知っているから、なんにも言わないつもりだったんだけど……。

 

女友達「りか。私、やっぱりずっとあの人のこと好きだったみたい」

 

りか「うんうん」

 

女友達「その人と付き合えないならと思って、他の人と付き合ったりもしたけど、結局はその人への気持ちに蓋をするために付き合ったって感じだった。だからそりゃあ、うまくいかないよね。知ってるでしょ、付き合って別れてって短期間にたくさんしてたこと」

 

りか「そうだったねぇ」

 

女友達「だからさ。今本当にあの人とさようならして、現実的にすぐ会えない距離に行っちゃって……。もうしかでてこないんだ。りかはあの人のこと”最悪~”って言ってたけど、やっぱり私はまだ好きで好きでしょうがないんだ」

 

りか「うん……。そうだよね。今は時間が流れていくのをたださ、そのさようならを受け止めていく時間だって思えばいいと思う。そりゃ寂しい夜もあるよね。でもほら、私は女だし、温もりとかは与えられないけど、いくらでも付き合うから」

 

女友達「ありがとう……。でもね、あいつ最後の別れ際にこう言ったの。ただでさえ引きずりそうなのに、ますます長くひきずりそうな気がしてるよ私」

 

りか「え、なに。なんて言ったの」

 

女友達「ぐすっ……。”俺ら、8年間彼氏と彼女みたいやったな”って……。えーーーーん」

 

りか「はぁぁぁぁぁ!? え? それで付き合うってことになったの!? いやなってないか。こうして泣いてるんだし」

 

女友達「うん。付き合ってない。彼も東京を離れるってことで、少しセンチメンタルになって言ってるんだろうなっては分かったけど。でも最後にその言葉はずるいよね。何度、告ってもダメだったのに(涙)」

 

りか「最後まで自分勝手だったねその人。その言葉を言われたあとの○○(友達)のことなんて、ちっぽけも考えてないじゃない……」

 

女友達「(号泣)」

 

キレイな満月と海に見守られながらずっとずっと泣いていた彼女。切ないし、私まで寂しくなった。でも。彼女はきっと大丈夫だって思いたい。最後まで、彼女は彼のことを悪く言わなかった。きっと私にはわからない、ふたりの間に信頼関係があったんだと思う。できれば、そうであってほしい。

 

私、思うのよね。

 

寂しい夜は誰にでもいくらでもある。自分が別れたばかりの頃に、タイミングよく聞こえてくる友達の結婚話。

 

おめでとうと思いながらも、どこか心からお祝いできていない自分に自己嫌悪したり。とにかく楽しもうと思って楽しんだあと、急に襲ってくる孤独感に苛まれたり。

 

そんなことは誰にでもあるんだけど、誰にでもあるからって楽になれる話でもない。

 

でもね、寂しい夜の切り抜け方はすっごくシンプルなの。ただただ、その寂しさをを受け入れるだけ。「そりゃ寂しいよな」って思うだけ。そうすることで、結構気持ちが楽になったりするものよ? 寂しい自分を受け入れたくないっていういらないプライドは、もう捨てちゃいましょう。

 

そして、できればおすすめしないのが、その寂しさを他の男の温もりで埋めようとしないこと。寂しい時にやってくる男は、不幸オーラに引き付けられてやってきてる可能性が、非常~に高い。そこは必要なプライドを持って、自分を律してほしい。

 

そしたら、新しい朝、新しい恋は知らずに近づいてきてくれるものよ。「は~なんだか最近気持ちが楽!」そんな風に思えてきたら、きっともう大丈夫。その頃には、いろんなことを受け入れられるようになっているはず。

 

彼女は今、つらーい時期だけど、彼女のように思いっきり泣くのもきっと受け入れていることの一種だと思う。だって彼女、次の日めっちゃスッキリした顔してたからね。

 

無理に焦る必要もなく、無理に忘れる必要もない。いつかその胸の痛みも、しなくなる日が必ずくる。それはそれで相手を忘れてしまったってことで寂しくなるだろうから。今は、痛みを思いっきり感じる時だ~って思っておけばそれでいい。きっと彼女は、大丈夫。

 

なんでもきっと、そんなものよね。

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