「思えばこんな日々って、36年間生きてて初めてだな」実家の母とオンラインカフェ会をしていたとき、ふと私がそんな言葉を漏らしたら、「私だって69年間生きてきたけど、こんなのなかったよ(笑)」ですって。

 

きっと、今世界中で生きている全ての人たちにとって、これは「これまで生きてきて初めての状況」なのよね。

 

まぁそれでも人間は、なんだかんだで強い。大抵の人たちは、なんやかんや言いながらこの状況を受け止めて、適応し始めてたりするもの。私だってリモートワークの最初の頃は、勝手の悪さに「あ~会社に行く方がよっぽど楽!」って思っていたけど、今では週5の満員電車の方が恐ろしかったりする(苦笑)

 

きっとずーっと昔から、世界を揺るがす惨事が起こったときは、毎回あたふたしていろんな不安と戦って、それでもを人は生き抜いてきたんだろうなって思う今日この頃……。

 

でもやっぱり、全ての人が現実を素直に受け止めてすぐに前を向けるわけではないわよね。それは当たり前のこと。なかなか現実を受け止めきれず、必要以上の心配が、自分の心のバランスを崩してしまう場合だって、もちろんあるもの。

 

女友達の一人に、普段から人一倍ストレスを抱え込みやすい子がいるんだけど、その子にとって今回のことは、まだどうにもこうにも乗り越えられないみたい。この前、オンラインもなんだか疲れてきて普通に電話をしていた時のこと。

 

彼女の仕事は保険の営業。トップセールスウーマンとして、かれこれ3年くらい走り続けてる「THE・キャリアウーマン」って感じの子なんだけどね。人の気持ちをくみ取ることも、物事の5歩先を読むことも彼女にとっては朝飯前。優しさと頭のよさを持ち合わせた子だからこそ、営業成績もいいのよね。

 

でも彼女は自分のことになると話は別。なぜかものすごく、マイナス思考。(というかだからこそ保険という職業が向いているのかもだけどね)全ての物事の不安要素を並べてはため息をつくのが日課(笑)でもほんと、いい子なのよ。だからなにかある度に「今度はどうした! 新しい心配事はなに持ってきたの(笑)」って、よく行くカフェで話を聞いたりしてたんだけど。

 

今って、そんな彼女にも会えないのよね。普通の人でさえ先行き不安に思ってしまうこの状況だからこそ、大丈夫かなと思って電話をしたんだけど。電話には出ない、LINEもずっと未読のまま。

ようやく彼女と連絡がついたのはそれから1週間後。彼女から、嗚咽まじりで電話があった。

 

「会社はリモートワークでお客様とは会えない。営業成績もこのままじゃ悪くなる一方。年収下がる。彼氏ともこの状況になってから一度も会えてない。一人暮らしだから、ずっと一人でいるしかない。りかとも会えない。カフェにも行けない。美容室にも行けない。このまま私、もしコロナになったら一人で死んでいくしかない。一人がこわい。どうしようもなくこわい」

 

 

彼女のこの気持ち、みんなどう思う?

 

彼女と同じ状況の人は、おそらく山ほどいるわよね。実際、私も状況的には彼女とほぼ一緒。仕事の取材はおそらく6月以降も自粛だろうし、おそらくボーナスは減るだろうし、一人暮らしで心細いし、彼氏とも親友とも会っていないし、髪の毛は生え際真っ黒だし。そしてもしコロナになったら、一人で手続きして一人で隔離されることでしょう。

 

だから、彼女の気持ちはものすごくよく分かる。たまたま私は、そこまで悲観的にならない性格だっただけだもの。彼女の不安や心配事は、きっと世の中みんなが多かれ少なかれ思っていることだからね。彼女は何も、悪くない。間違ってない。

 

 

でも私、思うのよね。

 

その気持ちは全く間違っていないし共感しかないけれど、どこかでその不安を越えなきゃいけないときが、彼女にはくるはず……。このままだと、自分で自分を壊してしまうから。彼女はきっと、自分だけが可哀想という考えではない。もっとつらい状況にいる人たちのことだって分かっているはず。でも、そこと自分とはまた別で、今とても不安なんだと思う。

 

でもね。どんなに八方ふさがりでも、1ミリ先さえ見えない真っ暗闇だったとしても、生きてさえいれば、状況が変わる瞬間っていうのが必ずやってくる。

 

いい事も、悪いことも、永遠には続かないのよ。いい事も悪いことも、繰り返し繰り返し、やってくるもんなのよ。

 

そりゃあ、できればずーーっと幸せな日々がいい。だけど人生には、波風が立つ日もあるのよね。ってか、波風が立って初めて、自分がいる環境が「幸せだ」ってことに気づくんだから。まさに今がその状況よね。人生最後に振り返ったときに、その波風も「幸せ」の一部になっていますように。

 

だからどうか、彼女も含め、今悲しみと不安の中にいる方は、この今の現実を冷静に受け止めてほしい。

 

生きてさえいれば、仕事はできる

生きてさえいれば、いつか友達にも彼にも会える

生きてさえいれば、生き抜く力が自然と身に付く

生きてさえいれば、またあのカフェに遊びに行ける

生きてされいれば、またみんなで乾杯できる

 

今を受け止めて生きるの。なにがなんでもね。そうすれば、光はきっと見えてくる。

 

日常に落ち着きが戻ったら、普通だと感じていた日々がすごく幸せに感じるはずよ。だからそれまで、あともう少し!

 

 

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