女もアラサーを越えてアラフォーになってくると、いよいよ、アラサーの頃とは比べようにならないほど焦り出す。
類友とはよく言ったもので、私の周りはみーんな独身。私が大昔に結婚した時は「よし!! りかができたんだから私達もできる!!! なんてみんな盛り上がっていたっけ。ごめんね。舞い戻ってきちゃった。それこそ、その時みんなの落胆ぶりときたら(苦笑)
でもそんな中、つい最近仲間内で「結婚にリーチ!」となった女友達Aがいるの。Aからその話を聞いた時は、早速 オンラインカフェが開かれて「どうしたら結婚まで辿り着けるの!?」と質問の集中砲火。あの様子、他の人がみたらひくでしょうね(笑)
でもね、いざ婚約をしたという当の本人はなぜか微妙な表情。みんなの手前、謙遜してるのかなと思ったけど、いやいやいや……いつもの彼女なら「いぇぇい! イチ抜け~! みんなの希望の星になる!」とか言う子なはずなのよね。
彼女はなんとなく元気のない声で、事の発端を話し始めたの。
女友達A「いや~。あのね。なんで婚約ってことになったかっていうと、私が彼氏に別れようって言ったからなの。彼はまだ全然結婚なんて考えてなさそうだったってのもあるし、彼との将来を私自身真剣に考えられなかったってのもある。長い付き合いだからいい人ってことは知ってるけど、このまま、ずるずる付き合うのも違う気がして、別れようって言ったの」
その他大勢「そっか! その手ね! 最後の手段出したのね!! 本当に別れちゃうか結婚まで一気に進むかの分かれ道。で、結婚の方をAは勝ち取ったということか~! くーやったね!」
女友達A「いや、うん……。まさか彼が「結婚しよう」って言ってくれるとは思ってなかったから、確かに嬉しかったよ。だから結果として別れ話からの結婚!みたいな感じにはなったんだけど。でもここだけの話さ、私結婚してほしくて別れ話をしたんじゃなくて、本当に別れようと思って別れ話をしたんだよね」
その他大勢「いいじゃん! 結果オーライ! まさか迷ってるの? まじもったいないって。 何年も付き合えるくらい関係性はよかったんでしょ? 結婚はそういう人とした方がいいよ。今はもしかしたら迷ってるかもしれないけど、そのうちすぐ解消されるって。今手放すのはマジでもったいないって!」
女友達A「そうだよね……。そうだよね! 私もね、今手放すのはもったいないと思う。うん! いい人だしね。うん。今これで別れたら、また1人だもんね。うん!」
りか「うーん……。ごめん。話の腰折るようで悪いんだけどさ。今Aの中に、彼氏への気持ちって残ってるの? まだちゃんと好き? 話聞いてると、もうAの中では別れ話をした時点で彼への気持ちはなくなってるんじゃないのかなって感じるのよね」
女友達A「りか~。痛いとこ突く~!!!うー……。 みんなごめん。そうなの。別れ話をした時点で、私たぶんもう彼のことを1回自分の中から追い出しちゃったんだよね。結婚しようって言われた時は嬉しかったんだけど、本当にこれでいいのかなって実はすごく迷ってる」
りか「やっぱりそうだよね。彼との結婚を喜ぶよりも、1人に戻った時のデメリットを考えて、どうにか自分の気持ちを結婚に持ってこうとしてるでしょ」
女友達A「す、鋭い。そうなんだよね。だからなんか、つらくてさ。でもこんな幸せな悩みってな。とも思う訳よ。でもね、やっぱり気持ちには嘘つけないもんね~……。ごめんみんな、もっかいちゃんと考えてみる!」
りか「うん。そうしなー」
その他大勢「ええええええええええ〜! 」
私、思うのよね。
Aはもう、彼のことを好きじゃなくなっていることを自分自身で気づいてる。でもプロポーズされた瞬間、こんな絶好のチャンスをふいにするのももったいないっていう打算が働いたのよね。さっきAが言った言葉がそれを物語ってる。「私もね、今手放すのはもったいないと思う。うん! いい人だしね。うん。今これで別れたら、また1人だもんね。うん!」と言ったあの言葉。
自分から別れ話はしたものの、今Aは彼氏を振って1人に戻るのがこわいのよ。その人が好きかどうかより、1人に戻るのが嫌なだけ。隣にいてくれるなら、別に自分が好きかどうかは関係ないかの発言よね。
でもね、好きじゃない人と付き合ったり、ましてや結婚なんて、結果として自分が一番痛い目見るわよ。正直、地獄よ地獄。みんなが望む結婚を叶えたって、ずっと「これでよかったのかな」という思いは彼女の中から消えないでしょう。それこそそんな時に、旦那以外で好きな人なんかできちゃった時なんて最悪。Aは自分勝手も甚だしく「あの時結婚なんてするんじゃなかった」って思うでしょうね。
どれだけ他人がうらやむ結婚でも、大事なのは2人の心。心が離れた状態で結婚したって、いいことなんかありゃしないわよ。そして相手のことはもっともっと傷つける。そんな気持ちでOKされた事を知ったらと思うと、気の毒すぎるわよね。
長年付き合ったという彼をまだ人として敬えるなら、最後の最後「打算でプロポーズを受ける」なんてことはできないはず。
Aが最後にどんな答えを出すかはわからないけど(それこそやっぱり好き!!ってなったら一番いんだけどね)彼氏のこと、そして自分のことを苦しめるような結果にならないことを願っているわ。
みんなも「結婚」ていう甘い蜜に惑わされないで、自分自身の気持ちは本当にどうなのか、今1度じっくり考えてみることね。それから1回結婚した身から敢えて言わせてもらうと……。
結婚て別に甘い蜜どころか、我慢をする回数は激増するわよ。そこを越えられるのは、やっぱり相手を好きっていう気持ちだったりするものなのよね。
ま、失敗した私が言うことではないのかもだけど(苦笑)それから、相手を尊敬できるかどうかは死ぬほど大事。
ということで、自分の気持ちには素直になること。目の前の打算に負けないようにね。



