今年みたいな梅雨らしい梅雨の季節って何年振りかしら。どうしても気が滅入りがちになっちゃうわね。そんな毎日に舞い込んできたプライベートのニュースも私としては、かなり衝撃的だった。

 

それは、めちゃくちゃ仲の良かった友達カップルが別れた電撃ニュース。別れた彼女の方とケーキとカフェラテが有名なカフェでお茶をしている時にその話を聞いたんだけど……。

 

その2人は同棲までして、結婚秒読みだったカップル。別れることはまずないだろうと誰もが思っていただけに、そのことを聞いた時、うっかりカフェラテをこぼしてしまいそうになるほど驚いてしまったの。

 

「一体、なにがあったの?」

 

聞いてみたら、きっかけは本当に本当に、些細なことだった。でも信頼って、ほんの少しで崩れ去ってしまうものなのね。相手のことを信じていればいるほどに……。

 

彼女は、開けてははいけないパンドラの箱を開けてしまったみたい。

 

彼女の話はこう。

彼女「結局ね、私がいけないの。ここ最近、なんだか彼の様子が少しおかしかったんだよね。飲み会とか大嫌いな人が、連日付き合いで飲みに行ったり、どことなく私を避けるような感じで。

 

これはもしや、浮気? 浮気まで行かなくても、なにか私には都合の悪いことが起きてるんじゃないのかなって考え始めたら、全てが怪しく見えてきて。でね、隠れて見ちゃったの、彼の携帯電話」

 

 

りか「見ちゃったの!? もうー見てなにかあってもなにもなくても、いいことないじゃん。なんで見るかなぁ。でもそのくらい気になったのねー……あーぁ。で、彼はなにかやましいことしてたの?」

 

彼女「いや、むしろその逆だった……。検索履歴とかLINEとか見てたら、私の誕生日のサプライズを考えてくれてたみたいなの。しかも、履歴からプレゼントしようとしてたかもわかっちゃって。彼、私がずっと欲しがってた腕時計を買ってくれようとしてたんだよね。

 

これは、もう謝らなければと思って、携帯を見たことね、彼氏に謝ったの。

 

でも、私が携帯を勝手に見てしまったって聞いた時の彼の顔を見たとき ”あ、もう終わった” って思っちゃった。そういうことが大嫌いな人だとは、もちろんわかってたんだけど、彼の表情を見るまではまさか別れるとまでは思ってなかったんだよね。でも、そのまさかだった。」

 

 

彼に言われちゃった。

「めちゃくちゃ信用してた分、ものすごくがっかりした。あやしいと思えば勝手に人の携帯を見るの? 全てを嫌いになることはできないけど、一緒にいるのは、、もう難しいかも」って。

どれだけ後悔しても、もうあとの祭りだよね。これから私、彼以上に好きになれる人に会えるのかなぁ。

 

りか「あーーーー……。やってしまいましたね。いやでも、まさかだよね。でも私も、例え大好きな人でも勝手に携帯見たって聞いたら、その瞬間シャッター降りるかも。」

 

彼女「うん、私も。あーーーー、ほんとだめだ。だってそれを相手にやっちゃったんだよね、私。」

 

りか「そうだね。なんにも言えなくて、ごめん。私が今言いたいことや思っていることは、きっともう分かっていると思うから、今はあえて言わないね」

 

彼女「うん。ありがとう、わかってる。話、聞いてくれてありがとうね」

 

そう言って、その夜はお開きになったの。とぼとぼと歩く彼女がとても心配だった。いつか彼が考え直してくれて彼女のもとに戻ってこないかと今でも願っている。

 

でもね、私、思うのよね。

カップルにはいろんな形があって、お互いに携帯を見せ合って安心しあう2人がいれば、そういうことはせずに、というか、しないことが大切だと感じる2人もいる。

 

恋愛に正解不正解はないけど、今回の2人は後者だったのよね。ちなみに私も、断然後者。疑心暗鬼になりながらの恋なんてもっぱら、ごめんだし、携帯電話をみて互いに安心を求めるような関係はなんとなく違う気がするの。

 

ましてや隠れてみるなんて、ね。

 

でもそのくらい、不安になってしまう夜が彼女にはあった。その時、彼女はパンドラの箱を開けてしまったのよね。やってしまったことは、元には戻らない。いやぁ、でもつらいわよね、このパターン。

 

改めてだけど。

人の携帯電話は、勝手に見ていいことなんて、ひとつもない。

 

相手がやましいことをしていようがいまいが、携帯を見るという行為自体がそもそも、やましい。そこを追求されたらそこでジ・エンド。

 

それでも、どうしても見たいと思うなら、その先に起こってしまう最悪のパターンも、しっかり覚悟してから見ることね。

 

その覚悟がないならば。

 

そのパンドラの箱は、開けない方が絶対にいい。

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