昔働いていた職場の同僚たちと久しぶりにカフェで女子会をした時のこと。入社時期は違うから厳密に言えば先輩後輩ではあるんだけど、年齢が一緒だからか今では友達みたいな、いい関係。

 

当時20代になりたてだった私たちも、それから結婚したり出産したり、キャリア街道まっしぐらだったりで、時間が流れたことを感じるには十分すぎるほどの変化を語り合ったの。

みんな、なんだかんだで充実した日々を送っているんだなぁ〜とほんわかしていたら、浮かない顔をした子が一人。

「あれ? なんか元気なくない? いつも一番元気あるのに(笑)どした。なんかあった?」と聞いたところ……。

 

「いや、うん。ごめんね、みんな楽しそうな雰囲気に水さしたくなくてさ。

 

いや……でもやっぱり言う。

 

ごめんみんな、結婚式みんな来てくれたのにごめん。

 

わたし、離婚する。」

 

 

「えええええええええええええ!!!! な、なんで! 旦那の浮気!?」

 

 

と一同が口を揃えて同じことを聞いたけど

「いや、違う。私ね、もうあの人の言いなりは疲れちゃった。甘いって思うかもしれないけど……。」

 

彼女が言うには、こうゆうことだった。

彼女のご主人が彼氏だった頃は、理解力がとてもあって、いつでも寄り添ってくれたそう。一番の理解者は彼だったんですって。結婚しても仕事を続けたいという彼女のことも、すんなりOKしてくれた。

 

「今の時代、夫婦が仕事をするのは全然珍しくない。家事は、その時出来る方がやればいい。ルールを決めて、がんじがらめになるより、よっぽど俺たちらしくない?」

 

彼のそんな言葉に彼女は感激したそう。そんな彼だからこそ、一緒に仲良く歳をとっていきたいと思ったから、結婚を決めた。彼となら、幸せになれる。彼女はそう思ったんですって。

 

でも、実際結婚をしてみたら、彼の本当の姿が少しずつ顔を見せ始めた。ある日の朝、彼女が旦那さんに渡されたという手紙には、こんな内容が書かれていたの。

 

『○○へ

 

これからの結婚生活をよりよくするために、俺たちのルールを作ろう。これが俺からの提案。

 

・仕事はしてもいいけど朝昼晩の食事は必ず用意すること

・俺よりも早く帰ってきていること
・年に1度の海外旅行は必須。どこに行くかは俺が決める
・毎月の給与明細は必ず見せること。
・ボーナスが出たら金額を必ず報告すること。
・週2はSEXしよう。疲れていても頑張ろう。
・遅くなって帰ってきてもお風呂は必ず用意すること

 

○○より』

 

 

などなど、10個以上のルールが書かれていたそうなの。彼女は最初、「時代錯誤か! 結婚前に言ってたことと真逆だよこれ(笑)うん、ほっとうこう。」と思って、今までどおり過ごすことにしたんですって。そしたらね……。

 

仕事が遅くなって、ご主人の方が早く帰宅した夜のこと。

 

彼女が玄関を開けたら、カーテンは破れているわテレビは割れているわ、そして結婚記念に買ったバカラのグラスを床に叩きつけようとしているご主人と目があったそうなの。冗談抜きに「あ、私殺されるかも?」って思ったって。幸い暴力はふるわれなかったそうなんだけど、ご主人の変貌ぶりに、すっかり恐怖を植えつけられてしまった彼女。(そりゃあそうなるわよね。)

 

もともと自立心や好奇心が強かった彼女も、そんな日々を5年ほど過ごした。言うことを聞いてる限り旦那は優しいし、穏やか。だけどちょっとでも自分の思い通りにならないことがあると、彼女を否定しまくる日々。ある日、洗濯物を干してる時にふと見上げた空が青すぎた時にね、思っちゃったんだって。

 

今の私って……私じゃない。

って。

 

彼と結婚しようと決めたのは、他の誰でもない私自身。私の責任。だけど、この日々を死ぬまで続けていきたいの? と自問自答を何日も何ヶ月も続けて出した答えが、彼と別れて、もう一度自分の道を歩く」ということだったそうなの。

 

私、思うのよね。

 

人は、誰のものでもない。

 

ご主人はもしかしたら、結婚したらこの人は自分の所有物。なにをしても大丈夫って、どこかで思っていたんじゃないかしら。そして、それを求めすぎたんじゃないのかしら。

 

ご主人は、彼女が離婚話を切り出した途端、青ざめて結婚前の優しい旦那さんに戻ったそうなの。なんでもしていい、全部お前の言う通りにする。って。でも、彼女はもうその言葉を信じられない。信じられない言動を、目の前にいる彼が何年間もしてきたのよね。

 

彼女の気持ちは、もう変わらなそう。その日の彼女をみて思ったわ。

 

私が今願うのは、彼女がまた生き生きと暮らせますようにということだけ。どうか自分のことを大切にして、楽に楽しく過ごせる日々が、また彼女に訪れますように。

 

彼女はほんの一例。もし今あなたが、家庭内のモラハラに苦しんでいるのなら、一度立ち止まってみて。本当にこのままでいいのかって。もちろん別れだけが正解じゃない。あなたが一生懸命考えて出した答えを、行動に移してほしい。あなたが、心からまた笑える日のために、動いてほしい。

 

それにしても20代のあの頃に比べて、それぞれ悩み事がヘビーになってきたわね(苦笑)

たまにはうつむいてしまうこともある。だけど、自分が選ぶその道を、これからも歩いていきましょうね。

 

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