出逢いがあれば、別れがあります。

結婚もすれば、離婚もします。

 

結婚すること自体を鼻から失敗という残念な人にはなりたくないけど、離婚はまぁ、世の中としては「失敗」とか「×」とか言うのが一般的よね。

 

かくいう私も、バツイチです。

 

そして仲良しの友達が、この度バツイチの仲間入りをしました。

 

あの心身的な疲労は、味わった人しかわからないものがある。どんなときでも食欲だけはあった私も、ものの数ヶ月で7㎏体重が落ちたのには、自分が一番驚いた。あんな経験は、できたら友達にはしてほしくなかったんだけどね。

 

離婚直後というだけあって、友達はかなり情緒不安定。

 

社会的に「バツイチ」になるという心の負担や、引っ越しや名字の変更、住所の変更、「離婚した」っていう周りへの報告もろもろでかなり追いやられてるみたい。

 

夫婦仲良くやっている友達には言えない後ろめたさもあるみたいで、離婚経験有の私に白羽の矢がたったよう。

 

「りか? 会える?」と連絡をくれた友達。そういう状態の時って、電車に乗るのもつらかったりするから、彼女の家まで行ってきたの。

 

とても暑い日だったから、いつぞやふたりで行ったカフェで水出しアイスコーヒーとゼリーを手土産に彼女の家に到着したら……。

 

友達の状況は、私の想像以上にひどかった。普段は気持ちがしっかりしていて頭がよくて、優しくて爽やかな印象の彼女が、それこそもうずたぼろだった。

 

「りか、私。失敗しちゃった。会社になんて言おう。親に、なんて言おう。私、今ちゃんと笑えてるかな」

 

そう言って私を向いた彼女は、一生懸命笑おうとしながら、泣いていた。

 

こらえきれなくて、私も一緒に泣いてしまった。

 

きつい時、つらい時は無理に笑わなくていいんだよ。泣いていいんだよ」

 

その時は、そんなことしか言えなかった。

 

私、思うのよね。

 

失敗したっていい。

失敗したっていいのよ。

 

そりゃぁもちろん、最初から失敗しない方がいいわよ?

 

でも、死ぬほど恐れることでもないって今は思える。

失くしたもの、手にしたものは、あとから気づくものだから。

 

私の場合で言えば、私は離婚後、なにかが冷めた。

 

なにがと聞かれてもわからないけど、私の熱いなにかは死んだ。自分でいうのもあれだけど、おそらく私は今以上に危なっかしく、今以上に素直に人を信じるやつだった。そういう風に生きれる環境に恵まれていたのよね。

 

でもその代わり、大人になればみんなが自然に持つであろう冷静さをようやく持てたような気もする(別に欲しいわけではなかったけど)。自分の気持ちを俯瞰でみたり、今の状況を客観的にみたり。

 

まぁ離婚後に付き合った人が、そういう風に導いてくれる温かい人だったからっていうのも大いにある。

 

ただ、ひとりになった今も、わりと冷静に穏やかな毎日だから、色々な日々から得たものはもしかしたら、案外大きかったのかもしれないと思うのよね。もちろん離婚っていう古傷が痛む時もたまにはあるけど。

 

それ以上に今は「あ~あのまま結婚してなくてよかった~。幸せになれる気がする~」って思えるもの(笑)

 

失敗の大小は人によって違うけど、失敗しない人間なんていない。私は大体なんに置いても、最初は90%失敗する(少し不器用すぎるけど。そしてまさか結婚までとは思ってなかったけど苦笑)

 

“失敗は成功のもと”っていうけど、あながち間違っていないかも。失敗から学ぶことは、そのまま成功するよりもたくさんある。そのとき学んだことを忘れなければ、V字回復は夢じゃない。

 

人は出逢って別れて、また出逢っての繰り返し。

 

その突き刺すような胸の痛みも、どうにか息をしていれば、少しずつだけど塞がっていく。そしていつか、それを含めて立ち上がった新しい自分ができてくるから。

 

とはいえ今、彼女がきついのは誰の目から見ても明らか。その辛さが永遠に続くんじゃないかって思うこともあるわよね。そんな彼女に今の私ができることは、適度な距離感で見守ることのみ。どれだけ辛くても一人になりたい時もある。そんな時は、無理に会いに行った所でそれはただの自己満足でしかないからね。

 

でも彼女が「やばい。誰かに会いたい」と思った時に、素直に甘えられる存在ではいたいと思う。男でも女でもどっちでもいいけどさ、一人や二人、そういう存在がいてもいいと思うのよね。

 

困った時は、お互い様。

 

まぁ元気になった暁には、焼肉でもごちそうしてもらおうかしらね(笑)

 

失敗について考えることももちろん必要。だけど、必要以上に重く考えることはない。なにがどうしたっておそらく明日はくるんだから、ながーい人生の途中として、俯瞰で見て行きましょうね。

 

 

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