聞いてちょうだい、うちの鈍感女(母親)のこと。
と、誤解を生む前に。私は母親のこと、マザコンかって位、大好きですからね?♡
ただ、今日は同年代の女だったとしたらで、書かせてもらおうと思って。
この間、やっと夏休みが取れたから実家に帰ったの。
うちは、父母ともに同い年。ついこの前までは、母親がものすごく若く見られるタイプだから、よく「なんちゃって年の差婚」とか周りから言われたりもしてたけど。
そんな母親も、一定の時期を超えたら、がくっと歳を取った。正真正銘、年齢通りの見た目。
そんな母を見たとき、さすがにちょっと悲しいというか寂しいというか、切ないっていうのかしら。そんな気持ちが胸にきて。少し、ぐっときちゃったの。
でもね、そんなことまるで母は気にしない。若く見られてキレイとか可愛いとか言われてた頃も、実際そういうことに興味がなかったのよね。
だからこそ、自分が少し老いても、シミが濃くなっても、全然へっちゃらなのよね(苦笑)
そんな自分のこと以外にも、父親に対してもかなり鈍感。
恥ずかしながらうちの父親、歯ぎしりがすごいの。もうやんなっちゃうくらい。
この前帰った時も、あまりにひどくて母親に「ねぇ、なんかマウスピースとかしないの?」
って聞いたら。
「あれ? これ歯ぎしりなの? お母さん、お父さんが食べ物食べる夢見てるんだと思ってた。」
はい? 結婚して40年位そう思ってたということなのかしら、これ。
謎すぎて、しばし沈黙しちゃったの、私。
そして、思い出したのよね。そうだった、うちの母親は。
天真爛漫、鈍感女。
対して父親は、母親にちょっかいを出したくてたまらないタイプ。
よく意地悪言って、母を怒らそうとするのよね。
でも母はと言うと。
意地悪されてることに、気づいてない。
父は、相手にされていないと思って、もっと頑張る。
見ている側からすると、このループ、もうほんとうにイライラしちゃうんだけど(苦笑)
でも私、思うのよね。
こういう女こそ、幸せになるって。
天真爛漫なんだけど、なんか筋は通ってるし。
鈍感だからこそ、おおらかでいられるし。
そんな女がいたら、そりゃあ男は、ほっとかないわよね。
ちょっと抜けてるところも、それも素だから、結局同性の女子も、
「あーもうしょうがない」とか言いながら、ほっとけないわけ。
そんな母親から、どうして私みたいな、どぎつい女が生まれてきたかは、謎中の謎。
だからこそ、うらやましいのかもしれないわね。
せわしない都会で生きる私たち。いつも鈍感だったら、あっという間においてかれる。
でもたまには。せめてプライベートは。
こんな鈍感力、持ち合わせたいものよね。
今回久しぶりに帰った我が家。
朝食の後のコーヒーを入れる係りが、母から父へとシフトしていたわ。
これも、鈍感女の成せる技、なのかしらね。



