私が彼女と出会ったのは、かれこれ今から7年ほど前。その頃の彼女は、まだあどけなさが残る21歳。

ちょっと生意気な感じが逆に可愛くて、音楽の趣味が一緒だった私たちはすぐに仲良くなった。

その頃私は28歳。思えば、今の彼女の年齢と一緒ってことか。

 

時間って、本当にあっという間に流れてゆくものね。

 

先週末、その子と久しぶりにCAFEご飯をしてきたの。彼女は今、新婚ほやほや。去年の12月に当時付き合っていた彼氏と無事に挙式を終え、無事に人妻

 

「まさかあんなに可愛かった○○が人妻とは……」なんて、親戚のおばちゃんみたいな言葉が思わず出ちゃったくらいよ(笑)

 

何度か私も、その彼と会ったことがあるんだけど、まるで優しさをそのまま人間で体現したような感じなの。これまで彼女が付き合ってきた彼氏の中で、私が知る限りではダントツにまともで、ダントツに人間性がよかった。彼女自身も、「この人となら、2人で一緒に歩いて行ける」と思ってプロポーズを受けたんですって。その話を聞いた時は、私も本当にうれしかった。

 

でも、この前会った時の彼女はなんだか少し元気がない。「どうしたの~おーい新婚さん~」ってからかっていたら。

 

「りかさん、結婚してからわかることって、たくさんあるね……」って、ぽつりぽつりと話し始めた。

 

彼女が言うには、彼自体とはもちろん順風満帆。付き合いが長くなるにつれて、恋愛感情は少なくなってきたけど、その分愛しさが増えてきていて、まさに「家族になっていってる感」を感じる満ち足りた日々なんだそうよ。それを聞いてほっとしたのも束の間。

 

「今ちょっと悩んでるのは、彼の家族のことなの」っていきなり爆弾を落としてきたの。

 

付き合っている頃に聞いていた彼の家族はというと、ご両親がめちゃくちゃ仲良しで、兄弟とも仲が良くてっていう、まさに絵に描いたような幸せな家族。そんな家族だからこそ、彼はこんなに優しく育ったんだなぁって納得していたんですって。

 

でも、結婚して彼の家に行く機会が増えてくると、なにかに違和感を感じるようになったそうなの。彼女自身も、その違和感がなんなのか始めは分からずにいたみたいなんだけど、ある日ふと気付いちゃったんですって。

 

「たしかに仲はいい。ほんとに仲がいい……。あ、この仲の良さは、さすがに度を超えてるんだ」って。

 

週末土日は必ず彼の実家へGO。行く度に流れているのは彼の子供時代のDVD。同じ内容なのにも関わらず、いつも盛り上がる彼のご家族。日曜日の夕方までそれは続き、気疲れでろくに休めもしない日々。そして一番彼女が応えているのが、気付けば彼の実家で蚊帳の外になっている瞬間が多いこと。

 

彼と彼女、母親と道路で歩く時は彼の隣りは必ず母親。このお正月は、彼女は実家には招待されなかったらしい。会えば彼のご家族は普通に話してくれるし別にいじめられてるわけではないけれど、無言の圧力で「この子はあなたと夫婦である前に、この家族の一員なの」って言われている気がしてならないって落ち込んでいたの。

 

念の為に言っておくけど、彼女は性格的に、全く悲劇のヒロインぶったりする子ではないの。その子がここまで言うってことは、なかなかのもんだなって察しがついた。

 

要はあれよね。みんな依存し合いの家族なのね。彼自身もそれには気づいているから、実家に帰る日を少なくするように今頑張ってくれているみたいなんだけど、それがなかなかうまくいかないみたいで。

 

 

私、思うのよね。

 

 

結婚してからわかることって、フィルターなしの現実ってだけなのよ。

 

付き合っている時は、同じ物事でもフィルターがかかって、なんとなーくよく見えるものなの。

しかも、フィルターがかかっていても全く問題ないからね。

 

でも結婚となるとそうはいかない。だってリアルな現実を一緒に生きていくっていうのが結婚。いやなところも見えてきて当たり前。でもそれを大きな気持ちで、2人で歩こうと思えるかどうかなだけなんだよね。

 

今回の彼女の場合もまさにそれ。

よく言えば「仲がいい」でも度を越えれば「依存家族」

 

依存家族かどうかって、確かに彼女のうちはわからないからね。

 

でもね、彼女はブラックコーヒーをすすりながら最後にこう言ったの。

「ま、これが私の選んだ道なら、気にせずやってくしかないか~。これから家族になっていくのは、私と彼だからね。恋愛の方が楽しくて楽だったけど、結婚の方が絆は深くて、愛を感じる」ですって。

 

まぁその通りよね。彼女ならきっとうまくやってくことでしょう。

 

結婚してからわかること。これはみんな、覚悟は必要よね。甘い理想を描きがちだけど、結婚ってシビアでリアルな生活くらいに思っておいた方がいい。

 

まぁでも、すぐ隣にかけがえのない人がいるのは、そんなこと一瞬で吹き飛ぶくらい幸せなことだったりもするからね。

 

 

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