入稿迫った原稿があるのに、うちじゃどうも進まない...
そんな時によく行く、珈琲の香りが、まるでアロマみたいに包み込んでくれるお気に入りのカフェ。
やるしかない環境に自分を追い込みつつ、私、仕事してますよ的な誰でもない誰かにアピールしつつとやっていると、意外と進むんですよね。
でも、ここのカフェ、それ以外にも行く理由が。席と席が近いから、他のお客さんの会話がもやぁっと聞こえてくる。でもって、その会話の人間模様がもう面白くて、たまに仕事にならないことすら。
今日もまた聞こえてきた、隣の女子の会話。
「最初は、そんな付き合うとか別に大丈夫!とか余裕で言ってやっちゃったら……また好きになっちゃって、、」
あぁー何だか今日も面白い会話が聞けそう。
コーヒーを飲んで顔を上げるふりをしながら、それとなく声のする方をチェック。
ショートカットの面長美女、アイライン外はね、細身、背は低めだけど7~10センチのヒール(最近かなりスニーカー女子増えたけど、ヒールに対しての信念持ってそう)、スキニーデニムに谷間が見えそうで見えないVネック。胸……おそらく豊満。飲みものは?おっと私と同じくブラックコーヒーね。
自分の特徴・魅力を引き出してる。いいじゃない。今日は平日、会社帰りみたいな会話もしてる。
私仕事出来ます雰囲気醸し出すのには、デニムにヒールって結構王道。きっと会社では、クールに美しくをモットーに演じきっている感が隣りの私にもじわじわ伝わってくる。
それにしても、ショートカットが似合うって相当計算されてないといけない危険極まりない髪形を見事自分の物にしている彼女が……さっきの会話?
ある男とのSEXの時、最初は彼女自身、仕事の時の自分と同じようにさばけた女を演じたはず。
「別に私も、付き合うとか望んでないから。大人だし、それはおいおいで良いんじゃない?」
なんてきっと、最初は余裕の笑顔を見せられるくらいだったんじゃないかしら。
そんな女がいたら、(綺麗だし、おっぱい大きいし)飛びつかない男は男じゃないわよね?それこそ
「ラッキー!」って、思うはず。
でも、ここからが男と女の違う所。
男は数回やれればめちゃくちゃラッキー。その後のこと?それこそ大人なんだから、その時考えればいんじゃない?→その後付き合うとは到底思ってない、思う訳ない。
でも、女の方は違う。
SEXを重ねれば重ねるほど、その男のことが気になってくる。
そして結局、好きになって、でも、付き合えない。こんなはずじゃなかったのにっていう。
きっと彼女としては、「あれ、なんだか私たち、気が付いたら付き合ってたね」みたいなのが理想だったんじゃないかしら。
でも、私、思うんですけど。
彼女、そもそも最初から間違ってる。
もし彼女が、本当に誰かと付き合いたいのなら、スタートから直すべき。
世界のどこに、
「付き合うことは望んでないから、SEXしましょ?」
という女と付き合いたいと思う男がいるのかしら。
そしてそのサバサバ系も最初のうちだけ。
「やっぱり好きになっちゃった」と言われたって、「めんどくさ……」と思われるのが関の山。
もちろん、いい大人ですからSEXから始まったって全然OK。
大事なのは、その時の言葉。一番最初だからこそ、強気で
「私、こういうことするのは彼氏になり得る人だけだから」
って、言っとく。
それで怖気づくならそこまで。
その時もし、男の方がうまいこと言ってSEXまでいったとしても「この子はしっかりしてるんだな」っていうことが、インプットされるわけ。既にその時点で「恋愛対象」にさせてるのよね。
でもさっきの彼女の場合は、自分自身の発言で、自分を「恋愛対象外」へと導いていってるようなもん。
だって、いざ付き合うってなった時、男の方は勝手だから
「他の人にもそうやって言ってるのかな。なんか、軽いな」
って思っちゃうものなのよね、それはそれで、勝手なんだけど。
悪いループにはまるのは、自分自身。
仕事でいい女は演じれてそうだし、プライベートの「いい女風」からは卒業できたら、そのループはたちきれるはず。
ファイト、美人のおっぱいちゃん。
私はあとちょっと、コーヒー追加でお仕事頑張る。



