嘘の味は、苦い。珈琲みたいって言う人もいるけど、そんなことない。
珈琲はもっとコクのある苦味で、深みもある。そんな嘘だとしたら、珈琲に例えてもいいけど・・・・・・。
そしてウソって、いつかばれるもの。もし本当にばれたくないことなら、ずっと永遠にその点だけは、嘘をまるで真実かのようにつき続けなきゃよね。
でも私、思うのよね。
嘘をつきつづけられる人って、この世の中にどれだけいるのかしら。
きっとそんなに多くはないはずよ。
大体の人が出来ないから、嘘はばれる。
今日は前回の続き。
付き合ってもうすぐ11か月の彼と彼女。
1ヶ月毎に何かしらをプレゼントしてくれる優しい彼。
去年のクリスマスって、土日だったわよね。
せっかくだからと、ホテルを予約してくれた彼。
なんども計画し合って、クリスマスをうきうきそわそわしながら待ってた彼女。
少しだけ、プロポーズというプレゼントを期待しながら・・・・・・。
そして訪れた、クリスマス当日。
彼が・・・・・・、こない!!!
というところまでが前回の内容。
さぁ早速、行くわよ。
なぜか待ち合わせ時間に約束の場所に現れない彼。携帯にかけようがLINEしようが一切、繋がらない。
「ひょっとして、事故?」
と思うほど心配していた彼女。どうすることも出来ず、ただ待つことしか出来ない彼女だったの。
自分だったら、どうしてるかしら。
今の時代って、携帯があって便利だけど、もしそれが使えなくなったら、ただただその人を信じて待つよりほかないのかもね。
彼女の一途さに、年始早々感動していた私。
そしてやっと彼が姿を現したのは、待ち合わせ時間から3時間後。(遅い、遅すぎる)
でも、彼が無事だったことに一安心した彼女は、事情を聞いたのよね。
そしたら、仕事を定時であがろうとしたら問題が生じて、どうもこうもなかったと。連絡しようにも、その日に限って携帯を家に忘れてきてしまい、連絡のしようがなく申し訳なかったと謝った彼。
その時少しだけ感じた違和感を、彼女は気付かないふりをしたんだって。
せっかくクリスマスだし、彼がこうして来てくれたんだからと気持ちを入れ替えて、夕食へと向かった2人。
そこでは、プロポーズとまではいかなかったものの、互いにプレゼントを渡しあって、暖かで幸せな時間を過ごした2人。
少しアルコールも入って、心地良い気分でホテルへと入ったの。
でも、その時、酔いが一瞬にして覚める、覚めるどころか凍りつくほどの出来事が。
彼女同様、ほろ酔いの彼がさっと取り出した物。それは
携帯電話
だったの。
「・・・・・・あれ、今日携帯家に忘れたんじゃなかったっけ。」
彼女の冷めた声で、一瞬にして自分のやらかした大ミスを把握した(馬鹿すぎる)彼。
その彼の慌てふためきように、彼女はさっき感じた違和感を、彼にぶつけてみることにしたの。
「今日、私に会う前、何してた?」
いつも、優しい彼女のその堂々たる態度に、その彼は全てを話してしまったんですって。
ここまできたら、もう分かるわよね。
その男は、彼女の他にも、女がいたの。
その日は昼間から夜まで、他の女と会っていたそう。
そして悔しいことに、その女との付き合いの方が、長かった。
彼女がとても嬉しがっていた、記念日のプレゼント。大体がブランド品だったみたいだったんだけど。
1ヶ月目の物以外は、全て「偽物」だったということまで、彼は話してくれたみたい(苦笑)
偽物を身に着けて、彼を信じて待っていた自分の馬鹿さ加減にほとほとあきれた彼女。
そして最後、彼が言った言葉。
彼女は、どうしたと思う?
なんの涙かわからないまま、泣きじゃくって、別れたそうよ。
悔しいのか、嬉しいのか、悲しいのか、虚しいのか。自分でも分からなかったって。
その位大好きな彼だったからこそ、彼がつき続けてきた嘘が、許せなかった。
最後に選んでくれたのが私だったとしても、もう、信じることはできない。
そんな風に言っていたわ。
私、思うのよね。
もしもついていい嘘があるとしたら、それは、誰1人として傷つかない嘘。
この場合、彼は「彼の都合のいいように」ついた嘘よね。
結果として、彼は彼女を失った。そして彼自体気づいているかは謎だけど、彼自身の誇りも一緒に消え失せたわよたぶん。
彼女は、彼の嘘で、とんでもない傷をかかえてしまった。
あーあ。
でも、この子なら、きっと大丈夫。
知らずに浮気相手になってしまってたのは、本当に許せないだろうけど。
「この人と結婚できたらいいな。」という考えは、もろくも崩れ去ってしまったけど。
あなた、こうやって「あぁもう最悪!忘れてやりたい!」って笑いながら話せてるもの。
女は強い。ただでは起きない(笑)
きっとそして、この子は忘れたいと言いながら、忘れることはないでしょう。
この経験を教訓として、もっといい男と、付き合っていくはずよ。





