うちの会社ってね、夏休みは7月~10月までの好きな5日間をとればいいっていうスタイルなんだけど。
「そろそろ考えなきゃな~」なんて考えてるうちに、気付けばもう7月。
あっという間ね、ほんと。そろそろほんと考えなきゃと思って、職場近くのカフェでコーヒーを飲みながら手帳とにらみ合いっこしていたら。
その恋、あなた、続けていて大丈夫?
そんなことを思わず思ってしまうような会話が聞こえてきたの。
A子「今の彼は最高なの。知識も私よりあって、頭もよくて、冷静沈着で。なにもかも私よりも優秀でね、悪いところがひとつもないの! だから、彼が嫌だって言ったことはなにがなんでも直すことにしているの。だって私は彼よりもなにひとつ、上手にできないから。」
友人「たしかにすごい落ち着いてるよね~。優しそうだし。いい彼だよね~! でもなんか大丈夫?別に、A子が納得して行動してるならいいけど、なんか無理してない? A子だって人格があるんだし、なにがなんでも彼の言うとおりにする必要はないんじゃない? 私は別に、彼と付き合う前のA子の生き方だって大好きだよ。なによりあんただって、頭いいと思うよ。」
A子「ううん、私全然ダメダメなの。いつもなんか、下に見られている感じするし。だめなんだ、私っていつも思う。でもそれって仕方ないのよね、彼はなにもかもができるから。」
続けざまに
A子「ってあれ? なんかやっぱり、私、なんでもかんでも彼に合わせようとしてるのかな、あ、なんか、つらいかもしれない。」
これ、男にせよ女にせよ、結構あるある、なのよね。
相手に合わせようとするのは別に悪いことではないわよ。しっかり納得していればね。
ただ、「なんでもかんでも」ってなってくると、話は違ってきそう。
その彼と付き合うことによって、自己肯定感がどんどんどんどん失われていくのであれば、その恋愛とはもう、距離を置いたほうがいいかもしれないわね。
ただ、そもそもなんだけどね、彼よりもなにひとつ上手にできなくてもいいじゃない。威張れないけど私だってそうよ。でもそこで張り合うつもりは1ミリもない。だってすごいものはすごいから。
でも、別に劣等感はうまれない。
あなたはあなたなりの個性があるのよ? 「すごーい!」って思えるのだって才能よ。あなたの個性は、そういう目に見えるものじゃない、あなただけの魅力がきっと、あるはずだから。
でも、それでも、もし。
「下に見られている感覚」
大袈裟ではなく、常に感じているのなら。
「否定感」
言葉の端々や、ちょっとした態度に見え隠れするのなら。
いつもそんな人が隣りにいたら、どうなっちゃうと思う?
あなたらしさが失われちゃう。
あなたの長所も短所も、それが魅力なのに。
きっと心は気づいているはずよ。
もしもね、あなたの言うように、彼が本当に頭のいい、優しい最高の彼なら。
きっとそんなことはしないはずよ。自分のことが、一番可愛いのでしょう、その彼は。
冷静さと冷酷さは、全くの別物よ?
女性には、柔らかさの中にも凛としたものが必ず備わっているはず。
あなたと彼が、いい関係で続けていきたいのなら、まずは自分に問いかけてみて。
「自分らしさは、保てている? ちゃんと最近、笑えてる?」って。
あなた自身が楽しく生きているのが基本中の基本。その上で彼がいて、もっと笑顔が増える毎日になるのなら、2人でいたらいいと思う。
でも全てを「彼のために」って、あなたの毎日を犠牲にするのは、結果的にあなたの為にも彼の為にもならない気がするの。
お願いだから、よーく、考えてみて。
どちらかが犠牲になるような恋愛なんて、心が削られていくだけだから。
犠牲って思った時点でもうダメなんだけど、ね。
互いが想いあって認め合っての行動ならきっと犠牲とは、思わないはず。
その上で、彼と一度、話し合ってみてちょうだいね。
あぁそして、私は夏休み、ほんといつ取ろうかしら。
結局今日も、決められなかった。





