コスタリカにある自社農園をはじめ、あらゆるコーヒー農園から、“ゲイシャ”と呼ばれる最高品質の生豆を厳選して仕入れ、自社工房で焙煎していることが話題のコーヒーショップ『GESHARY COFFEE (ゲシャリーコーヒー)』。
店内では、グループ企業「株式会社TREE FIELD」が企画・開発した、世界初の全自動スペシャルティコーヒーマシン「FURUMAI」で抽出したゲイシャコーヒーを提供するという史上初の試みを実現させています。
『GESHARY COFFEE (ゲシャリーコーヒー)』の凄さは、「FURUMAIアンバサダー」だけではありません。最高のコーヒー豆を仕入れるために、世界が最も注目するコーヒーの品評会で上位にランクインする農園を所有。さらに世界の中でもトップといえるコーヒー農園とも提携しています。提携農園の数は、なんとゲイシャ種を扱う6農園とのこと。
目次
コーヒー豆の品評会「Best of Panama (ベスト・オブ・パナマ)」で優勝・準優勝に輝く農園主も緊急来日!
カフェンドではグランドオープンに駆けつけた世界の有名バリスタや「FURUMAI」の開発から手がけてきた国内のコーヒー業界を牽引するメンバーに取材しお話をお伺いしました。
Vol.3では、貴重な農園主たちのインタビューをお届けします。
Wilford Lamastus Jr.氏(パナマ エリダ農園 Best of Panama2019 優勝)
—Wilfordさんのエリダ農園は、今年もベスト・オブ・パナマで優勝なさいました。
ベスト・オブ・パナマは全5カテゴリーがあって、その中で最も重要なゲイシャカテゴリーは、ふたつあります。ナチュラルとウォッシュとの両方で2年連続1位を取れたのは、史上初でした。昨年も良いものができたけど、今年はプロセスをもっと良くして、昨年を超えるびっくりするほど素晴らしい豆が収穫でき、とても達成感がありました。
—素晴らしい豆を作れる秘密を教えてください。
まずは、テロワールのコンディションに最大限の注意を払います。次に正しいコーヒーを収穫するところも大切です。正しいコーヒーとは、熟したコーヒーを手摘みすることなんだけど、完熟していればいいわけではないんです。収穫するのにちょうど良いコーヒーの実の熟し加減があって、収穫するタイミングはピッカー(収穫だけを行うプロのこと)の長年の経験からわかることなんです。
収穫エリアには、ふたりのリーダーがいるんですけど、彼らは僕が生まれる前から農園で働いているからなんでも知ってますし、僕たちは量よりも質を大切にしています。それから、マイクロ・クライメイトの状況や野生の酵母。生息している動物や自然環境もコーヒーに影響します。マイクロ・クライメイト: 川・谷・森林・盆地・平野などの影響で非常に狭い地域間で、微妙に気候や土壌などの環境が変わることをいう。
—自然環境は近隣の農家も同じなはずなのに、エルダさんだけが特別なのはどういうところですか?
スタッフのトレーニングがユニークだと思いますよ。カッピング、ドライ、ストレージなど全ての分野を徹底的にトレーニングしてスペシャリストを作ります。私たちは、木でコーヒーの実を熟させるのも、乾燥させるのにもとても時間をかけてゆっくり行うんですけど、ゆっくり乾燥しすぎると過発酵になりがちですし、ひとつひとつの工程はすごく技術を要することなんですよ。
だから常にチャレンジです。
今、フルタイムで60人が農園で働いているほか、父や僕を含む9人でスペシャルチームを組んで標高の高いところで採れる希少なコーヒー作りに取り組んでいます。品評会でもっと勝って、ドリームチームをもっと強くしていきたいんです。
—いいですね。では、Wilfordさんの当面の目標はなんですか?
パナマ代表として、ワールドブリュワーズチャンピオンになることです。「FURUMAI」チームのひとり、 ペン・プット(Benjamin Put)は、僕のコーチなんですよ。来年1月17日に国内大会があるので、メルボルンの世界大会に行くために、まずはそこで優勝したいですね。
Kai Janson氏(ジャンソン農園 Best of Panama2019 2位)
—ジャンソンさんの作ったゲイシャが飲める『GESHARY COFFEE』がオープンしましたね。
本当に素晴らしい(ファンタスティックな)出来事だと思います。 デザインだけではなく、その背景にある想いも含めて、木原社長の情熱がしっかり伝わっているし、細部にまでこだわり続けるTREE FIELD社は本当に素晴らしいものを作ったと思います。
—ジャンソン農園について、少し教えていただけますか?
私たちの農園は、パナマのチリキ県の西部、ボルカン地区というエリアにあります。25年前にコーヒーを作り始め、12年前にゲイシャ豆の栽培を始めました。標高1350mと1500m-1700mの高さに2つの農園があり現在は50ヘクタールの広さに渡って栽培しています。
—品質の良いゲイシャを作るために、何が一番大切ですか?
もちろん、僕ら生産者にとってはゲイシャの苗を育てることが最も難しく、大切なプロセスです。ただ、私はいつも「Soil to the lips(ソイル・トゥー・ザ・リップス)」という表現を使っていて、土壌の状態からコーヒーが消費者の口に入るまで、ひとつひとつのステージが全て大切だと言っています。
だから、私は今日ここに来て、私の作ったゲイシャを、みなさんが飲んでくださるまでをしっかり見届けたいと思いました。これからも、この精神で作り続けたいと思っています。
最高級のコーヒーを揃え、最高の布陣でオープン初日を迎えた『GESHARY COFFEE』。
こうして希少価値のあるゲイシャがより多くの人に気軽に飲まれる場が誕生したことは非常に喜ばしいことです。ゲイシャをまだ体験したことがない方は、『GESHARY COFFEE』で、農園の雰囲気を存分に感じながら、チャンピオン達の作る味を楽しんでみてくださいね。