ヨーロッパのコーヒー市場で、近年注目度が上昇中のチェコ共和国の首都プラハ。東欧のコーヒーのトレンドをリードする町、と筆者もたびたび耳にしてきました。
2018年の年末にプラハでカフェ巡りをしてみたところ、まさにその通り! スタイリッシュなスペシャルティコーヒーの専門店や、クラシックな歴史あるカフェがここかしこに散りばめられ、カフェ巡りの楽しみは尽きません。
プラハのカフェ事情、コーヒー好きのみなさんにはぜひ知っていただきたいテーマです。
関連記事:地元っ子や観光客で大人気!一度は行きたいロンドンの人気カフェ5選
関連記事:サーカスをテーマにしたユニークなカフェが人気!CIRCUS CIRCUS【ニュージーランド】
目次
プラハのカフェは18世紀からの歴史あり
他のヨーロッパの都市と同様、19世紀には芸術家や文化人が集まる場になり、プラハのカフェも文化の中継地として発展します。20世紀に向けて、芸術に富んだカフェや規模の大きな店舗など、多様なカフェが登場しました。
共産圏だったプラハではカフェはエリート主義的で退廃的との烙印を押され、第二次世界大戦と共産主義時代に一度は衰退。
しかし、その後もプラハのカフェ文化の灯が完全に消えてしまうことはなく、冷戦後に民主化が進むとプラハのカフェは再び息を吹き返します。店舗が増え、21世紀に入るとカフェ人気はさらに加速。ここ数年はヨーロッパのカフェ好きの注目を集めるほどです。
プラハが東欧のコーヒートレンドをリードしている理由は?
冷戦後に変わりゆく東欧はエキサイティングで、成長も急速なプラハには自国の若者のほか、世界中からコーヒーのプロフェッショナルが集まりつつあるよう。最新のコーヒートレンドにも敏感な彼らが、オリジナリティあるコーヒーやカフェを目指して切磋琢磨しあっている、そんな環境がプラハにはあるようです。
また、プラハではスペシャルティコーヒーが比較的安価に飲めるのも、カフェ人気が加速している一因でしょう。サードウェーブのカフェでも、一般的なコーヒーメニューなら50~70チェココルナ(約240~340円)。
プラハのカフェの歴史と現在について触れたところで、現代的なエスプレッソバー、歴史あるカフェからひとつずつ、おすすめのカフェをピックアップしましょう。
プラハに行ったら行ってほしい!【おすすめのカフェ2選】
現代的なカフェと歴史的なカフェが入り混じるプラハのカフェ事情。
2店舗だけ、紹介していきます。
エマ・エスプレッソバー(EMA espresso bar)
店舗も主要なスタッフも、カフェやコーヒー関連の受賞歴を持つ実力派。使っている豆はヨーロッパ各地や地元のロースターから厳選したコーヒー豆。美味しいコーヒーは当然で、ホームメードのスイーツも評判です。
筆者は、エスプレッソとボヘミア地方の伝統菓子ブフティを注文してみました。エスプレッソは深みの中に酸味が際立ち、これまで体験したことのない独特の味わい。やさしい甘さのスイーツは、評判も納得の美味しさでした。
プラハ本駅から近く、市街地から1km程度とアクセスもしやすいですよ。
EMA (the one at Masaryk Railway Station)
住所:Na Florenci 3, Praha 1
https://www.emaespressobar.cz/en
カフェ・スラヴィア(Kavárna Slavia)
観光客向けスポットでありつつも、ここならコーヒー好きも十分に満足できます! まず、コーヒーの種類がとても豊富。オーソドックスなメニューから、チェコ風のコーヒー、アルコールやホイップを使ったアレンジまで、20種類以上の取り揃え。豆はオーガニックのコーヒー豆を使用しています。
観光にはもってこいの一等地にありながら、価格も良心的。コーヒーのメニューは50~100チェココルナ(240~480円)程度。接客も親切で、地元の人々も日常的に訪れているカフェでした。
Café & Restaurant Slavia
住所:Smetanovo nábřeží 1012/2, 110 00 Praha 1
プラハはカフェのトレンド発信地に成長しそう
カフェやスタンドのコンセプトやデザインも個性豊かなので、カフェ巡りをして飽きることもありません。歴史あるカフェも、観光名所という立場に甘んじず、現在のトレンドをウォッチしているよう。
一見するだけで競争の激しさがうかがえるプラハのコーヒー業界は、今後さらに発展することは間違いなし! クラシックなカフェも、コーヒー最新トレンドも体験できる上、観光と同時にカフェ巡りもできてしまうプラハ、コーヒー好きにはおすすめの街ですよ。
(*本文中の円価は、2019年1月12日のレートで概算したものです。)
関連記事:【韓国のカフェ事情】ママライターがリサーチした日韓の共通点と相違点とは?