コーヒー農園ツアーからの続編です。
前回のお話は、こちらから。
バリ島に旅行に行った際に、必ずコーヒー農園で本物のコーヒーの木がみたいと思った私。
コーヒー農園には、なんとか辿り着けたものの、そこは観光地でした。
民族衣装をきた案内人が、観光客の私にコーヒーの木について、いろいろとデマも含めて教えてくれました。
親切で丁寧にお話してくれるものの本人も、本当の意味でコーヒーについて知っているわけでもなく観光客ビジネスとしての内容だったので、仕方ないのですが、やはりここまで来たなら、本物の実際のコーヒー農園が見たくなります。
今回の旅行では、約5日間の滞在で日程にもゆとりがあったので、丸1日潰すことになるけど、
ガイドさんの時間も延長して、ガイドさんも知らないコーヒー農園を探すことになりました。
ガイドさんも、必死にスマホ片手に検索しております。どうやら、ここから本格的な農園まで行くのは時間的にも
距離的にも難しいけど、ルアック・コーヒーのみを生産してる小さな個人農園なら、なんとかいけるかもしれないとのこと。ではそこまで行くことに。
しかし、ナビもないので的確な農園探しは、聞き込みしか手段はありません。地道に聞いてくれてるガイドさん。
頼んでる私の方が、ちょっぴり諦めモード。
気持ちが折れそうになりそうなのを一緒に同行してくれたパートナーが私を励ましてくれました。
観光地のコーヒー農園から走ること、さらに2時間半。もうここはどこですか? 状態です。
周りには、店もなく現地の人が住んでいると思われる民家がポツリポツリとある感じ。
ガイドさんに聞くと、この辺りは現地の人でさえ田舎と言われてる地方で、学校などもなく子供達は、学校にいかず
自分の家の畑だったりを手伝ったりしているそう。また近所にスーパー的なものもなかったりするので
自給自足の生活が基本らしい。
私は、子供たちが学校に行けていないというのにショックを受けながら、なんとなく切ない思いを馳せていると
しばらくして、ガイドさんから、「どうやら、この辺にあるらしいから聞いてくる」と・・・・・・。
ようやく見つけた農園?とやらに到着しました。でも誰もいません。
入り口のような小屋に1人の少年が犬と一緒にいました。少年に聞いてみると、もう直ぐ来るはずだけど今はいないよ。入っていいとのこと。
ガイドさんに「誰もいないけど入っていいんですか?」と聞くと、さっき近所の人に言ったから「OK」だって。
え? 本当にいいの?日本じゃ考えられないですが、無断で入るなんて。
でもせっかくなんで、ここは海外と自分に言い聞かせ見学することに。
そこにはオーガニックと言えば聞こえがいいですが、雑草やら雑林に紛れて、コーヒーの木が栽培されています。
どう見ても、この農園、しなびれている感が半端ない。
置きっぱなしの機材、きちんと整備されておらず、建物の中は埃がかぶっていたりする。でも台所と思われる箇所には今朝食べただろう食器が残っており、ところどころに生活感があり、細々と運営しているのだろう。
そこには現地の事情があるみたい。昔は、このような小さなコーヒー農園はたくさんあって、そこそこ頑張っていたようなのだが、あまり経営がうまくなかった農園が多く、今では、ほとんどの個人農園は廃業に追い込まれているそう。大きな農園のオーナーはほとんどが中国人で、たくさんの資本で買い占め、聞いた話では今、インドネシアの大手コーヒー農園の経営者は中国人ばかりで成り立っているらしく、このような個人農園は、どこもうまくいかず、私が訪れたこのコーヒー農園も例外じゃないようでした。
このことからコーヒーの生産国における流通事情だったりアジアにおける状況や環境が見えてきます。
また昔は中国では、コーヒーを飲む習慣もなかったのですが、近年の経済上昇のおかげで生活も変化し、欧米の文化スタイルも定着。コーヒーの文化も普及しました。
アジアにおける経済・産業の中で、コーヒー商材は大きく関わっていると思います。
今後は、もっとコーヒーを飲むだけではなく、コーヒーの供給がどのように世界に影響しているかを、掘り下げていけたらいいな〜と思いますね。