コーヒー豆の自家焙煎をしているお店に行ったことはありますか?
最近は一見オシャレなカフェだけど、じつは自家焙煎もやっているという本格的なお店が増えています。
コーヒーは焙煎してから時間が経つほど味が落ちてしまうので、必要な量をこまめに焙煎できる自家焙煎店の方が断然おいしいのです。
おいしいコーヒーが飲みたいなぁ、と思ったら、ぜひ自家焙煎のお店を探してみてください。しかし、中には「敷居が高そう」「何を頼んだらいいのかわからない」と不安に感じる方もいるかもしれません。
そこで今回は、自家焙煎店店主の立場から、自家焙煎店へ行く手ほどきをしていきたいと思います。
お店を調べて行ってみよう!
まずは、どこに自家焙煎店があるか調べてみましょう。
そもそも自家焙煎店とは、「店内でコーヒー豆を焙煎しているお店」のことです。最近は自家焙煎をやっているお店も増えているので、お住まいの近くにもあるかもしれません。
ネットで検索したらたくさんお店が出てきた! という場合は、以下の情報を参考に絞り込むのがオススメです。
①スペシャルティコーヒーを扱っているかどうか
扱っているコーヒーの名前が国名だけでなく、「○○農園」のように農園や地域単位で表記しているお店は、質の高いスペシャルティコーヒーを扱っています。
そのぶん少し値段は高くなりますが、おいしいコーヒーに出会える確率もグンとアップします。
②浅煎りか、深煎りか
数年来のコーヒーブームの影響で、最近は浅煎りコーヒーを提供するお店も少なくありません。
浅煎りのコーヒーは、一般的にイメージされるような苦味のあるコク深い味わいではなく、酸味が強くサッパリとした味になります。
あらかじめ、お店のレビューなどをチェックして味の傾向を調べておくと、「思っていた味と違う……」という事態は避けられるかもしれません。
以上の2点に気をつけて、行きたいお店を見つけたらさっそく足を運んでみましょう!
お店で必要なことはたったの3つだけ
事前に調べておいたお店でも、初めての来店は緊張するものです。でも怖がらずにお店に入ってみてください。きっと店員さんが笑顔で迎えてくれるはずです。だって、「自分の店を選んできてくれたお客様」なのですから!
自家焙煎店で必要なことはたったの3つ。これさえ覚えておけば、怖いものは何もありません!
①ドリンクの注文なのか、コーヒー豆を買いに来たのか伝える
当たり前なのですが、店員さんは意外とこれを最初に知りたいものです。ドリンク注文の場合は、イートイン、テイクアウトのどちらかも伝えましょう。
②コーヒー豆を選ぶヒントを用意しておく
コーヒーの好みを明確に答えられる人は意外と多くありません。反対に「ここのオススメはなんですか?」と聞かれるお客様も多いのですが、さすがにノーヒントではお客様の口に合うコーヒーを提案するのは難しいです。
そこで、自分に合ったコーヒーを選んでもらえるように事前にヒントを用意しておきましょう。
たとえばこんな感じです。
- よく飲む人に好みを聞いておく。酸味、苦味のどちらが好きか、香り重視など。
- 1日の中でいつ頃飲むことが多いか。朝出掛けるまえ、夕食後など。
- どんなシチュエーションで飲むか。仕事の休憩時間、デザートと一緒など。
こうしたヒントを用意しておくと、店員さんもチョイスもより精度が高くなるはずです。
③コーヒーは豆のままか、粉に挽くかを伝える
コーヒー豆が決まったら、最後に豆を挽くか、そのままでいいかを伝えます。コーヒーミルを持っているなら、豆のまま保存した方がより長く風味を保てるのでオススメです。
ミルがない、または朝の忙しい時間に飲むことが多いという方は、粉に挽いてもらうといいでしょう。
以上の3点について、何かしらのヒントを用意しておけば、お店に行っても困ることはないと思います。
具体的な味の傾向や産地などがわからなくても大丈夫! いつ、どんな時に飲むか、砂糖やミルクは入れるかなどを伝えれば、きっと店員さんが答えを返してくれます。
これだけでおいしいコーヒーに出会える確率がアップしますので、ぜひチャレンジしてみてください!
まずは買って飲んでみよう!
コーヒー豆を買ってきたら、さっそく一杯淹れてみましょう。気持ちが入っている分、いつものコーヒーとはひと味違うはずです。
そして「他のコーヒーも飲んでみたい」という気分になったら、コーヒーの世界をより深く知るチャンス! 他の豆にも挑戦して味や香りの違いを楽しんでみましょう。
そうして豆ごとの個性を楽しんでいくうちに、自分の好みがわかってきて、コーヒー豆を選ぶ楽しみも増えていきます。
いつしか馴染みの自家焙煎店ができて、店主とコーヒーの話題で盛り上がる、そんな日が来るかもしれませんよ。僕たち店主もそんな“仲間”ができる日を楽しみしています。
自家焙煎店はおいしいコーヒーと出会う、最初の一歩。ぜひ気軽に足を運んでみてください。
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