お店で販売されているコーヒーは、ストレートやブレンドなど、たくさんの種類があります。

 

コーヒー豆を買いに行っても、何を選んだらいいのかよくわからないという方も多いと思いますので、今回はコーヒーの選び方について解説していきます!

 

「ブレンド」と「ストレート」の違いをおさらい

まずは「ブレンド」と「ストレート」の違いを明確にしておきましょう。

 

「ブレンド」は文字通り、何種類かのコーヒー豆がブレンドされたコーヒー。

 

一方、「ストレート」は他の豆と混ぜていない、産地から送られてきたそのままのコーヒーです。

 

絵の具にたとえると、チューブから出したそのままの色が「ストレート」、他の色と混ぜて作った色が「ブレンド」ということになります。

 

これは味に関しても同様で、「ストレート」は味の調整ができませんが、「ブレンド」は複数の種類のコーヒーを混ぜることで細かい味の調整ができます。

お店のカラーが出るブレンド

それでは、ブレンドコーヒーの特徴から見ていきましょう。

 

ブレンドコーヒーは「お店の主張」が顕著に出るコーヒーだと私は考えています。

 

というのも、ブレンドコーヒーは「意図的に作られたコーヒー」だからです。

 

コーヒーは、日本に輸入された生豆(焙煎する前の豆)の段階でブレンドされているということはほぼありません。

 

焙煎する前後にいくつかのコーヒー豆をブレンドし、狙った味を作り出すというのが一般的です。

 

そのため、ブレンドコーヒーにはその店の考えや好みが色濃く反映されているはずなのです。

 

同じ「ブレンドコーヒー」という名前でも、お店によって味がまったく異なるのは、こうした理由から。

 

ゴクゴク飲める軽い味わいだったり、苦味が強く出ていたり、提供しているケーキに合わせてブレンドを作っている、というお店もあります。

 

目的はそれぞれですが、何かの意味を込めて作られるのがブレンドですので、そのお店のことを知りたい時は、ブレンドを選ぶと良いでしょう。

 

また、ブレンドはより多くの人の口に合うようバランスを考えて作られていることが多いので、飲みやすいコーヒーがほしいときにも向いています。

産地の特徴を知りたいならストレート

では、ストレートコーヒーの場合はどうでしょう。

 

ストレートは、ひとつの生産国(産地)のコーヒー豆だけで構成されているため、その産地の特徴がはっきりと感じられます。

 

お店側としても焙煎の度合を加減する以外、味に変化をつけることができませんので、産地ごとの味の特徴を知りたいときはストレートがオススメです。

 

よく「通はストレートを好む」といいますが、それぞれの産地の味を熟知されている方ほど、自分好みのストレートを選ぶ傾向が見られるのかもしれませんね。

 

さらにこれがスペシャルティコーヒーになると、より一層顕著になります。

 

一般的なストレートは「生産国」ごとのグループ分けとなりますが、スペシャルティコーヒーは同じ国でも「農園」ごとのより小さな単位で分類されます。

 

他の国、他の農園の豆が混ざっていないという点では、スペシャルティもストレートの一種なのです。

 

普段からスペシャルティコーヒーを飲まれている方には、「知らない農園のコーヒーを飲みたい」と思われている方も多く、たまにブレンドを飲むと「1回休み」のような気分になるそうです。

 

同じコーヒーを飲むなら特徴が掴めないブレンドよりも、知らない農園のコーヒーを飲んだ方が新しい経験になるからです。

最近話題の「デカフェ」ってどうなの?

ちょっと脇道に逸れますが、最近「デカフェ」もよく話題になりますので、「デカフェ」についても少し書いておきます。

 

「デカフェ」は生豆の段階でカフェインを抜く工程を入れて作られたカフェインレスのコーヒーです。

 

このカフェインを抜く工程で用いるのは、二酸化炭素か水なので、著しく味を劣化させたり、有害な成分が含まれたりという心配はありません。

 

カフェイン摂取量が気になる方、とくに妊娠中や授乳期の女性に選ばれることの多いデカフェですが、夕方以降に飲むコーヒーはデカフェにしている。という方も最近では増えてきています。

 

一方で、美味しいデカフェになかなか出会えないという話もよく耳にします。

 

これは、そもそも使っているコーヒー豆の質があまり良くないことが原因だろうと考えられます。

 

最近ではスペシャルティコーヒーをデカフェにした商品も出てきて、とても美味しい豆が買えるようになってきました。

 

私の店も含め、自家焙煎店で取り扱っているところも増えていますので、ぜひ探してみてください。

大切なのは、どんなコーヒーが飲みたいか

ブレンドとストレート、どちらを選べばいいか参考になったでしょうか?

 

何より大切なのは、ご自身が「どんなコーヒーが飲みたいか」だと思います。飲みやすいコーヒーがよければブレンドを、特徴のはっきりしたコーヒーがほしければ、ストレートの方がピッタリ来ることが多いでしょう。

 

難しく考える必要はなく、気分で決めても大丈夫です!

 

いろいろなコーヒー豆があったら、まず「どんなコーヒーが飲みたいかな?」と自分と相談してみてください。それだけでコーヒー選びが楽しくなるはずです。

 

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