なんとなく体がだるく食欲もない、いわゆる「夏バテ状態」になりやすい高温多湿の日本の夏。私たちの体は、自律神経の働きで体温が一定に保たれています。しかし、屋外と屋内の気温差や空調による体の冷えなどでバランスが乱れたとき、夏バテを引き起こしやすくなってしまいます。
今回は暑さをスカッと吹き飛ばす!元気になれる「夏バテ予防のハーブドリンク二選!ハイビスカス&ジンジャー」です。まずは「ハイビスカス」について解説していきます。
「ハイビスカス」はお花のティーではないの?
ハイビスカスティーといえば南国の花のティーをイメージする方も多いかもしれませんが、ハーブティーとして楽しまれる種類は、「ハイビスカス・ローゼル」とも呼ばれる、熱帯植物のアオイ科の一年草。花びらではなく、多肉質でしっかりした萼(がく)の部分を用います。
刺激的な酸味の効いたワインレッド色の萼(がく)は、果実としてフルーツサラダやアイスクリームに添えられたリ、パイやタルトなどの焼き菓子の素材として食べられることも。インドやアフリカ、メキシコなどで、古くから薬用植物として使われてきたハーブのひとつです。
酸味と赤色で元気になれる「ハイビスカス」
ハイビスカスティーの鮮やかな赤色は、ブルーベリーや赤ワインなどにも含まれるアントシアニン色素。強い酸味の成分は、植物酸のクエン酸・リンゴ酸・ハイビスカス酸などによるもの。酸味の効いたティーは、エネルギー代謝や消化機能をアップさせ、暑さで疲労しやすい体の回復を早めます。
食欲をそそる真っ赤なワインレッド色で、視覚からも元気をもらえることでしょう。柑橘類との味の相性がよいので、熱いティーにスライスしたオレンジを浮かべるほか、冷ましたティーにジュースを加えて割り、アイスハーブティーとして楽しむのもよいでしょう。
ハイビスカスの楽しみ方いろいろ
ハイビスカス「フルーツピクルス」
ピクルス液は「ビネガードリンク」として楽しむことができます。ピクルス液を炭酸水で割った、スパークリングハイビスカスはスカッと爽やか。冷えが気になる場合はお湯割りもオススメです。
ハイビスカス「ブレンドハーブティー」
他のハーブと組み合わせるとで、ハイビスカスの酸味が和らぎ、有効成分の相乗効果も期待できるブレンドハーブティー。あまり難しく考えず、ご自分のマイブレンドをみつけてください。スーパーやコーヒーショップなどで気軽に購入できるティーパックを使い、組み合わせて楽しむのも手軽な方法です。ここではハーブティーソムリエのブレンドレシピをいくつかご紹介します。
ハイビスカス+ローズヒップ+ペパーミント
豊富なビタミンCを含むローズヒップとハイビスカスの組み合わせは、相乗効果を高める王道ブレンド。ペパーミントで強すぎる酸味を和らげ、爽やかさもプラスして飲みやすく。ただしローズヒップは固く、そのままでは成分が抽出されにくいので、ミルサーなどで細かく粉砕するか、粉末状のタイプがオススメです。
ハイビスカス+レモングラス+オレンジピール
柑橘系の風味と相性の良いハイビスカス。シトラス系のレモン&オレンジの香りをプラスした清々しいブレンド。オレンジピールのビターな苦味が味のアクセントになります。冷ましてアイスブレンドハーブティーとして、またはオレンジジュースで割って楽しんでも。抽出する時間を長めにとるとオレンジピールの風味が強くなります。
※レモングラスは子宮を収縮する働きがあるため、妊娠中の方はレモングラスを含むティーの飲用をお控えください。
刺激的な風味でしっかりした存在感を感じさせるワインレッド色の「ハイビスカス」。一日一杯のハーブティーをプラスして、楽しく夏バテ予防! 鮮やかな赤色と酸味で元気をもらい、気持ちよく夏を乗り越えられたらいいですね。
次回、ジンジャーに続く!
夏バテ予防のハーブドリンク二選!次回「ジンジャー」へつづく!