毎年2月になると、ドイツのフランクフルトで世界最大の消費財見本市「アンビエンテ(Ambiente)」が開催されます。2019年は2月8~12日の会期でした。
消費財というとピンとこないかもしれませんが、調理器具や食器などのキッチンウェアが展示会のメインのひとつ。コーヒーやお茶好きのみなさんの興味をひく展示ブースも沢山あるんです。
フランクフルト在住でコーヒー・お茶好きの筆者も、もちろんアンビエンテに行ってきました! アンビエンテの様子を、今回はみなさんにレポートします。
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「アンビエンテ」ってどんな見本市?
2019年は92ヶ国から4451社の出展があったそうです。展示面積は30万平方メートルを上回り、東京ビッグサイトの3倍以上。そこに、166ヶ国から13万6千人以上の来訪者があったとか。
バイヤーやデザイナーにとっては必見の見本市ですが、個人の訪問者にとっても楽しいイベントなんです。自宅のキッチンやリビングの参考にしたくなる、おしゃれなブースデザインが多く、キッチン用品の実演や試食・試飲などもあり、最終日には展示品が販売されることもあります。
見本市とはいえ、アンビエンテはビジネス目的でなくても存分に楽しいイベント。スケールも大きいので、すべて攻略するなら2日以上は必要です。
「コーヒー」はライフスタイルやファッションに欠かせない存在
展示数が多かったのは、フレンチプレスや直火式エスプレッソメーカー。キッチンにアクセントを添える、ビビッドな色彩やユニークなフォルムが目立ちました。余談ですが、筆者が惹かれたのは直火式エスプレッソメーカーに保温機能がついたイタリアの商品。心弾ませるカラーバリエーションも高ポイントでした。
コーヒー器具メーカーのブースは、コーヒープレスやエアロプレスなどの実演で賑わいます。コンパクトさとデザイン性の高さは人気だった様子。また、屋外でもコーヒーを淹れて楽しむアイデア商品も増え、今後コーヒーを楽しむシーンがさらに増えることを予感させました。
エスプレッソマシーンやコーヒーミルの高性能化、コーヒーまわりのアイデア商品の開発は、まだまだ止まるところを知らないようです。
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お茶分野ではすっかり定番化した「緑茶」
ヨーロッパの高級ブランドから普段使いの茶器メーカーまで。紅茶だけでなく、緑茶に合った茶器のバリエーションも広げています。日本だけでなく、ほかアジア諸国からも茶器を輸入販売する業者も増えているようでした。
茶葉を紹介しているブースもあり、世界の茶園で緑茶の生産が広がっていることもうかがえます。茶葉や茶器の歴史や技術のある日本勢には、もっと世界で活躍してほしいですね。
実用的な器具や食器だけでなく、アンビエンテでは高級陶器ブランドのホールも必見です。芸術品と呼べそうなカップやソーサーが、あたかも美術館のようなブースに陳列されているのは圧巻。コーヒーやお茶には器の楽しみもあることも、改めて実感させてくれます。
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コーヒーやお茶で生活を彩るアイデアがいっぱい
ブースや商品を通して、世界各地のコーヒーやお茶の文化が垣間見えるところも興味深いところです。日本では紹介されていない雑貨や器具も見つかることでしょう。
コーヒーやお茶好きのみなさんなら楽しみ満載のアンビエンテ、機会があればぜひどうぞ! 次の会期は2020年2月7~11日です。
アンビエンテホームページ(英語)