首都ベルリンをデザインした「リカップ」

移動中でもコーヒーを楽しめるテイクアウトサービスは便利ですよね。コーヒーショップやコンビニで、テイクアウトコーヒーを買うのが習慣になっている人も少なくないはず。

 

空になった容器はどうしていますか? そのままゴミ箱へポイ、ですよね。何度も使えるマイカップなら環境にやさしいとわかってはいても、いちいち持ち運ぶのは面倒で、使い捨てのお手軽さは捨てがたいものです。

 

資源の無駄づかいを減らすにしても、使い捨てカップのお手軽さは生かしたい! これを実現すべく、ドイツでは企業や一部の地方自治体が、2016年に各地方でコーヒーカップ再利用システムを発足させました。

 

数あるプロジェクトのなかでも注目したいのは「リカップ(reCup)」社。これまでの2年間で、ローカルな規模からドイツ全国への展開を実現している若手起業家たちの会社です。

コーヒーカップ再利用システムって便利なの?

3つのサイズから選べるリカップまずは、リカップ社の再利用可能なコーヒーカップ「リカップ(RECUP)」の使用方法について見てみましょう。

 

リカップに参加しているカフェや小売店で注文するとき、コーヒーと一緒にリカップも購入します。カップ代は1ユーロ(2018年10月のレートで約130円)。カップ代といってもデポジットなので、カップを返すと返金されますよ。リカップ購入割引でコーヒーもお得になります。

 

コーヒーを飲み終わったら、カップを最寄りのリカップ・パートナー店舗で返却です。これは購入したお店でなくても大丈夫。パートナー店舗は、専用のリカップ・アプリの地図に表示されるので、探すのも楽々です。返却されたリカップは、各店舗で洗浄されて再利用されます。

 

2018年9月現在で、リカップ・パートナーはドイツ国内で1400店舗以上。主要都市には数十から数百のパートナー店舗があるので、旅先でも返却にも不自由はなさそうです。

消費者にもリカップ・パートナーにもお手軽、お得なコンセプト

消費者にもパートナーにもお手軽でお得なリカップリカップ社の創業者はファビアン・エッカート氏とフロリアン・パハリー氏。お互い顔見知りではなかったものの、たまたま別々に、コーヒーカップ再利用のアイデアを持つ学生でした。共通の知人を介して、共通の夢を持つふたりが出会い、リカップ社の起業につながります。

 

2016年からパイロットプロジェクトを実施したのち、2017年5月に起業します。拠点は南ドイツの主要都市ミュンヘン。起業当時、すでに50店舗がリカップ・パートナーだったそうですから、順調なスタートだったようですね。

 

リカップはポリプロピレンを素材に作られています。軽くて持ち運びしやすく、食洗器で洗浄できる強度もあって、100%リサイクル可能! 肝心のコーヒーの味にももちろん影響ありません。シンプルなフォルムに、パステルカラーのおしゃれなカップです。

 

リカップ・パートナーのカップ仕入れ代金は1個あたり1ユーロ。これは消費者のデポジットと同額で、カップ販売時に相殺されるため、参加店舗のカップ代負担は実質ありません。しかも、リカップの利用分だけ使い捨てカップのコストがカットできます。

 

リカップ・パートナーになるには、アプリのシステム利用料を月々払うだけでいいのでお手軽です。社会的な意義もあって、お手軽でお得だったら、参加店舗が一気に増えるのも納得ですね。

日本のゴミ対策はこれからが本番!

テイクアウト用コーヒーカップリカップのシステムは、どの国でもすぐに採用できそうなほどシンプル。現時点ではドイツと北欧でコーヒーカップ再利用システムが見られますが、今後はゴミ問題を抱える世界各地に広がるかもしれませんね。

 

2018年は、日本でもゴミ減量化がたびたびニュースになりました。8月にコーヒーショップなどでのプラスチック製ストロー廃止の話題は、記憶に残っている人も多いはずです。10月には、環境省が使い捨てプラスチック削減への素案を出しました。多くの先進国ではすでに浸透している、レジ袋有料化もその案のひとつです。

 

残念なことに、日本はゴミやリサイクル対策では他の先進国の後れをとっています。2018年の環境省発表によると、日本では1年間に17万トン(東京ドーム約116杯分)のゴミが出ているとのこと。1人1日当たりだと925グラムに相当します。うち約8割が焼却処分され、リサイクル率は20.3%にとどまります。

 

リサイクルも大切ですが、同時に、ゴミを出さない工夫も今後は注目されそうです。リカップのように使い捨てをやめる取り組みは、これからの日本に役立ちそうではありませんか? ドイツのシステムをそのまま取り入れずとも、再利用について考えるヒントになりそうです。

 

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リカップで消費活動を見直すきっかけづくり

リカップ専用のフタは別売りでカラーは4色

ドイツで順調に普及しつつあるリカップですが、解決すべき課題も当然あります。例えば、テイクアウトコーヒー用のフタ。カップとは衛生管理が異なるため、フタのデポジット化には消極的なパートナーも少なくないそうです。現時点ではポリプロピレン製のフタを、デポジット制ではなく、別売りで対応しています。

 

また、コーヒーカップ再利用システムは、利用者が多ければ多いほど、カップの流通も費用対効果も安定します。長期的に協力してくれる消費者やパートナーいてこそ、成功といえるのですね。スタートから日の浅いリカップは、地方自治体とも協力してさらなる普及に努めるそうです。

 

リカップが目指すのは、テイクアウト用コーヒーカップの課題を解決しながら、コーヒー業界を越えたリサイクルの可能性に気づいてもらうこと。リカップのようなお手軽さだったら、使い捨てを見直してもいいかな、と思えるのではないでしょうか?

 

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