『ゴールドフィルター』シリーズなどのコーヒーウェアでお馴染み「cores(コレス)」より、ブランドリニューアル後、初めてとなる新商品が登場。その発表会とトークイベントが9月19日に東京・港区のLIFORK南青山で催されました。
コーヒーの多様性、おいしさをそのまま伝えたい
今年7月、「それぞれをそのままに」という新たなコンセプトと共にブランドロゴをリニューアル。スペシャルティコーヒーに向けたプロダクトブランドとして生まれ変わったcores。
今回のイベントではブランド新生後、第一弾となる新商品『ゴールドコーンフィルター&サーバー』や『キャニスター』などが発表されました。
発表会の冒頭、挨拶に立った大石アンドアソシエイツ専務取締役・大石洋介氏が新しいブランディングについて説明。
「“それぞれをそのままに”というのは、コーヒー豆が本来持っている味を損なうことなく、ダイレクトに表現したいという生産者やバリスタの想いを言葉にしたもの。私たちの代表的な商品である『ゴールドフィルター』にも通じる考えであることから弊社の新しいコンセプトにさせていただきました。coresの名を“それぞれをそのままに”というキーワードと共に広く知っていただけるように進んでいきたい」と、生まれ変わったブランドの船出に力を込められていました。
機能性とデザイン性に優れたNEWアイテム
続けて行われた新商品の発表では、9月24日発売の4つアイテムを初披露。
今回の目玉商品である『ゴールドコーンフィルター&サーバー』を筆頭に、遮光性と機密性に優れた磁器製の『キャニスター』、また現行商品でパッケージがリニューアルされた『シングルカップゴールドフィルター』、『キキマグ』の全4商品について、特長やセールスポイントが紹介されました。
コーヒーの豊かな香りを逃さず楽しめるようデザインされた専用のサーバーと、コーン型の『ゴールドフィルター』のセットアイテム。美しいフォルムはインテリアとしても映えそう。
「陶器の町」として知られる岐阜県多治見で製造された磁器製のキャニスター。光を通さず、気密性にも優れているため、コーヒー豆の保管にピッタリです。飽きのこないシンプルなデザインも魅力。
どちらの新商品も使いやすさや機能性だけでなく、見た目の美しさにもこだわっているのがポイント。コーヒー好きな方へ、ちょっと気の利いたプレゼントとしても喜ばれそうです。
「コーヒー×日本酒」ユニークなトークセッション
イベントの後半では、アクトコーヒープランニング代表・阪本義治氏と、宮坂醸造・宮坂勝彦氏によるトークセッションが催されました。
阪本義治(株式会社アクトコーヒープランニング代表/バリスタトレーナー)
2007年、丸山珈琲の統括ディレクターに就任。店舗運営やバリスタの育成に手腕を発揮する。2014年のバリスタチャンピオンシップで日本人初となる世界チャンピオンを送り出すなど、国内外の大会で多くのチャンピオンバリスタを輩出。バリスタトレーニングの第一人者として活躍を続けている。
宮坂勝彦(宮坂醸造株式会社)
慶應義塾大学卒業後、伊勢丹新宿店で勤務。バックパッカーとして世界を渡り歩いたのち、実家である宮坂醸造へと入社。酒造りを一から学び、さらにヨーロッパへの出向研修を経て、自社製品の国内外への営業・販売戦略などに携わる。次代の当主として新商品の開発やライフスタイルの提案などにも注力。
トークセッションのテーマは、「コーヒーと日本酒の世界から見るフィルタリングの重要性」。
一見、関連性の薄そうなコーヒーと日本酒ですが、どちらもシンプルな自然の素材を原料としていることや、「濾す」という工程を経て多彩な味わいが生み出されるところなど、意外な共通項も多く、それぞれの視点で「フィルタリング」が味作りにおいて、いかに大切なプロセスであるかが熱く語られました。
また、話の中で阪本氏は『ゴールドフィルター』開発時のエピソードにも触れ、「本当はフィルターの素材に“金”を望んでいなかった」と当時の心境を暴露。
「単純に金は高いですし、素材としても扱いが難しい。でも金のフィルターで淹れたコーヒーは味や香りの変化もなく、他のどれで淹れたコーヒーよりも抜群においしかったんですよね。内心ではこういうオチは望んでいなかったんですけど(笑)」と、意外すぎる『ゴールドフィルター』の誕生秘話を明かし、会場を沸かせていました。
トークの合間には、阪本氏がこの日のイベントのために用意したスペシャルティコーヒーを使い、ペーパードリップと『ゴールドフィルター』の飲み比べが行われた他、今話題のゲイシャ種の試飲も振る舞われました。
来場者の中には配られたコーヒーを口にして、思わず感嘆の声を漏らす人、驚いた様子で目を丸くしている人、隣の人と感想を述べ合う人の姿もチラホラ。
その後もイベントは和やかなムードで進められ、来場者は普段はなかなか耳にすることのできないコーヒー業界のパイオニアと日本酒業界の若きトップリーダーの対談に聞き入っていました。
スペシャルティコーヒーの個性や多様性、そしておいしさをありのままに伝えたい――。そんなプロダクトブランドとしての想いが詰まった今回のイベント。生まれ変わったcoresの今後の展開がとても楽しみですね!