焙煎後のコーヒー豆の保存方法

「あのとき、あんなことがあったなぁ」
「え、そんなことあったけ?」
友人は不思議そうな顔をして僕を見た。
確かにたいしたことのない思い出話なのだが、そのときのことをよく覚えている。

 

僕は過去の記憶の断片を鮮明に思い出すことがあるのだ。
会話の内容を始め、自分や相手が座っていた位置、目に映った時計の針やら、流れていたテレビ番組の内容などが頭に浮かぶ。もしかしたら、僕は記憶の保存方法が人とは違うのかもしれない。

 

もし、この記憶の保存方法が特別なものだったとしても役に立った記憶はない。それより、もっと役に立つ保存方法を紹介していこうと思う。ここでは焙煎後のコーヒー豆の保存方法を解説します。

コーヒー豆の品質を低下させる一番の原因とは?

原因:水分
食べ物によって保存方法は違いますよね。肉、魚、野菜、そしてコーヒー豆。それぞれベストな保存方法があります。しかし、どの食品にも言えることですが、鮮度が落ちる原因は“水分”です。湿気の多いところや、水気の多いところに食品を置くと、すぐに鮮度を失い傷んでしまうのです。

 

コーヒー豆も水分に弱いので保存する際は湿気の少ないところを選びましょう。また、コーヒー豆は水分を吸収しやすい特徴を持っています。ですので、密閉した容器などに入れ、外気に触れさせないようにして下さい。

 

関連記事:コーヒーは鮮度が命!酸化したコーヒーの見分け方と身体への影響とは?

直射日光の危険性

原因:直射日光
食品のパッケージの裏面に「直射日光を避けてください」という注意書きを見たことはありませんか?これはコーヒー豆にも言えることなのですが、なぜ食品は直射日光を避けなければいけないのでしょうか。

 

これは日光に含まれる“紫外線”が食品の酸化を早め、腐敗させたり、味を劣化させてしまうからです。紫外線は保存場所や容器を選べば避けられますが、日光の照りつける場所は温度も高くなりますよね。紫外線を防いでも、温度の高いところはコーヒー豆の品質を著しく低下させてしまいます。では、コーヒー豆を保存する適切な温度帯とはどのくらいなのでしょうか?

コーヒー豆を保存する期間はどのくらい?

コーヒー豆を保存する温度帯は“保存する期間”で変えていきましょう。焙煎後どの程度で使い切るかが目安になります。

 

焙煎後一週間程度で使い切るコーヒー豆
陽の通さない密閉容器に入れ常温保存でOKです。

 

焙煎後2週間程度で使い切るコーヒー豆
容器ではなくジッパー付きの袋に入れ、空気を抜いてください。保存場所は外気が当たりにくい冷蔵庫が適しています。

 

焙煎後1ヶ月程度の長期保存する場合
コーヒー豆を密閉袋に入れた後、冷凍庫で保存しましょう。冷凍庫内は湿度・温度が低く、匂いも少ないのでコーヒー豆を保存するのに適しています。ですが、冷凍庫から取り出したコーヒー豆は解凍すると、その水分を吸ってしまうので、すぐに使用するようにしましょう。

コーヒー粉の保存期間とは?

コーヒー豆 保存期間
焙煎後のコーヒー豆を中心に解説してきましたが、コーヒー粉はどのように保存するのがベストなのでしょうか?密閉容器を使用することや、直射日光を避けるという点ではコーヒー豆と同じなのですが、保存期間は大きく異なります。

 

先述したとおり、コーヒー豆は1ヶ月以上保存することが可能ですが、コーヒー粉は2週間以上経つと、どんどん味が劣化してしまうのです。この保存期間を目安に消費量を考えてコーヒー豆や粉を購入するようにしましょう。

コーヒー豆も記憶も残したいから保存している

保存期間の過ぎてしまったコーヒー豆は美味しくないが、記憶は寝かせたほうが味が出る。だから、僕はどうでもいい記憶すらも頭に留めているのかもしれない。
――あのとき、あんなことがあったなぁ
――え、そんなことあったけ?
そんな風に言われるとちょっとだけ寂しくなってしまう。

僕だけが覚えている記憶なんて無かったことと同じなのだから。
コーヒーも思い出も誰かと一緒に楽しむ方が僕は好きだ。

 

関連記事:豆の鮮度を守る。コーヒーの正しい保存容器と保管方法について

関連記事:『コーヒー豆を保存する袋』どんなものがあるの?〜クラフト素材やバルブ付きまで〜

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