奈良市にある興福寺でコーヒー好きにはたまらない「ジャパンコーヒーフェスティバル」が2018年9月22日(土)23日(日)24日(月)の3日間に渡って開催されました。(主催:日本コーヒーフェスティバル実行委員会)

 

近鉄奈良駅から徒歩10分というアクセスのよさもあり、いつも多くの観光客や参拝客で賑わっている興福寺は、春日大社や東大寺大仏殿(奈良の大仏様)などがある広大な奈良公園のいわば“入り口”に当たる場所に位置しています。修学旅行などで訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

今回のジャパンコーヒーフェスティバルは興福寺中金堂(ちゅうこんどう)再建記念も兼ねて開催され、売り上げの一部は興福寺中金堂の再建のために寄進されました。

 

興福寺・中金堂

 

1717年の大火によって焼失した中金堂ですが、300年の時を経て今年2018年に復興しました。一般拝観は10月20日からとのことで、フェスティバル当日はまだ誰も入ることのできない中金堂の前を悠々と散歩するのは鹿のみ。

 

 

日本各地で開催されているコーヒーイベント

筆者もコーヒーを愛飲するひとりですが、筆者が想像しているよりもはるかに日本にはコーヒー好きが多いらしく、コーヒー好きのコーヒー好きによるコーヒー好きのためのお祭りが日本各地で開催されています。

 

東京コーヒーフェスティバルナゴヤコーヒースタンド京都ENJOY COFFEE TIME (エンジョイ・コーヒー・タイム)などなど、ごく簡単に調べただけでもわかるコーヒー祭りの数々。みなさんも、「ご自身のお住まいの都市名 コーヒー イベント」などのキーワードでネット検索してみてください。身近なところで開催されているかもしれませんよ。

 

今回は主に関西各地で開催されている「ジャパンコーヒーフェスティバル」をレポートします。

 

バリスタが丁寧に淹れてくれた香り高いコーヒーを、五重塔を眺めながら、鹿に眺められながら(?)、青空のもとでいただける素敵なコーヒータイムを堪能してきました。

 

コーヒーとの出会いに乾杯

 

ジャパンコーヒーフェスティバルの料金は?コーヒーの購入方法は?

興福寺へ続く北参道には奈良、大阪、滋賀、和歌山、兵庫などから合計18店ものお店が集まりました。

 

ジャパンコーヒーフェスティバルは9時30分から開始とのことで、筆者は10時に到着しました。

まだ始まったばかりだというのにすでに多くの人が集まっています。午後になるとさらに客足は増し、長蛇の列があちこちで見られました。

 

興福寺北参道

 

コーヒーの購入はチケット制となっており、まずは受付本部にてチケットを購入します。

 

コーヒーフェスティバル受付本部

 

1杯券は500円、好きなお店を選べます。3枚券は1200円で、自分で選べるお店2枚分とGiving Coffee Ticket(ギビングコーヒーチケット)1枚分です。

ギビングコーヒーチケットとは「偶然の出会いを楽しむ」ためのチケットのこと。くじ引きのように、偶然引いたお店のコーヒーをいただきます。

 

確かに、毎日のカフェ利用もお気に入りのカフェにばかり通いがち。なんとなく気分を変えてみたくなって雑誌掲載店に訪れてみたり、偶然立ち寄った喫茶店に感激したりするのも、コーヒーの楽しみ方のひとつですよね。

 

そして、7枚券が2600円(ギビングコーヒーチケット1枚含む)です。

 

筆者は3枚券のチケットを購入しました

 

当日券以外に、リーズナブルな前売り券も発売されていますので、ジャパンコーヒーフェスティバルのホームページやフェイスブックをチェックしてみるとよいでしょう。

 

焙煎士・バリスタの思いが込められたコーヒーが集合

筆者は3杯券を購入しましたが、なにせ、石畳の北参道には18ものお店が並んでいますから迷ってしまいます。

このフェスティバルのために用意された珈琲豆の種類などが書かれたボード、持ち帰り用ドリップバッグ、クッキーやパウンドケーキが並び、それらを眺めているのも楽しいものです。

 

【ROKUMEI COFFEE】(ロクメイコーヒー)

筆者がまず向かったお店は、「偶然の出会いを楽しむ」ためのギビングコーヒーチケットで引いた【ROKUMEI COFFEE】(ロクメイコーヒー)。

 

開始早々にも関わらず、ずっと人が途切れなかったので気になっていたお店なのですが、それもそのはず。ROKUMEI COFFEEの代表であり焙煎士である井田浩司さんは、2018年に開催された焙煎の技術を競う大会(日本スペシャルティコーヒー協会)の優勝者なのです。このあと世界大会があるそうですが、ご活躍が楽しみです!

 

今回のコーヒーはグァテマラの3つの農園の珈琲豆、また、精製法が違うものをブレンドしたとのこと。「グレープのようなフルーツ感があり、ほんのり甘くすっきりした風味がありますよ」と教えていただきました。

 

【ROKUMEI COFFEE】(ロクメイコーヒー)

 

【ROKUMEI COFFEE】
Facebook◆https://www.facebook.com/ROKUMEI.ROASTERY/
店舗◆奈良県奈良市三碓7丁目29-1(焙煎工場併設)
店舗◆奈良県奈良市西御門町31

 

【TABI Coffee Roaster】(タビコーヒーロースター)

次にいただいたコーヒーは、【TABI Coffee Roaster】のブレンドコーヒー。

 

このフェスティバルのためだけに特別に用意されたもので、グァテマラ、エチオピア、コスタリカのブレンドです。興福寺(こうふくじ)に掛けて「飲めば幸せ気分いっぱいになるコーヒー」は、温かい思いが込められた味わいです。

 

オーナーは老舗コーヒー店で焙煎の仕事を10年以上されたのち独立。「奈良市で最も古い市場」「ノスタルジック」という枕詞がつく椿井(つばい)市場にコーヒー専門店TABI Coffee Roasterはあります。

 

【TABI Coffee Roaster】(タビコーヒーロースター)

 

【TABI Coffee Roaster】
Facebook◆https://www.facebook.com/TABICoRo/
店舗◆奈良県奈良市椿井町5番地

 

【luce】(ルーチェ)

ブラックコーヒーが続いたので、カフェラテが飲みたくなって【luce】(ルーチェ)へ。いただいたのはマンデリンがベースの神鹿ブレンド。奈良公園にいる鹿は春日大社の神の使いですから、このイベントのために用意されたブレンドコーヒーであることがすぐにわかります。

 

こちらは実店舗を構えているのではなく、イベント出店、カフェオーナー向けコンサルタント、ラテアート・ドリップコーヒーのセミナーなどを開催されているのだそうです。

 

注文ごとに違うアートを描いて提供していらっしゃったので、見て楽しむこともできました。

 

【luce】(ルーチェ)

 

【luce】
TEL◆090-5885-3147
MAIL◆luce.toyoda@gmail.com

 

一杯のコーヒーから発展する文化や芸術、健全で豊かな地域社会を願って

ジャパンコーヒーフェスティバル本部の方に、そもそもこのフェスティバルはどういう目的で始まったのかを伺いました。

『老若男女問わず、ひとつの場所に人々が集い節度を持って楽しむ喫茶店文化がかつては当たり前のようにありました。しかし、そういった喫茶店文化は衰退し、そこに集う人々によって護られ、時に発展してきた地域社会の伝統や文化も衰退してしまったように感じられます。一杯のコーヒーから地域社会が健全に豊かに発展していくことを願って開催させていただいております』

 

ジャパンコーヒーフェスティバルの理念がありましたので、ご紹介しましょう。

私たち日本コーヒーエスティバル実行委員会は、1杯のコーヒーを通じて、人・物・場所・文化・芸術との偶然との出会いを愉しんでいただきたいと思っております。
1杯のコーヒーの魅力に人が集うイベントを全国各地で開催し、日本におけるコーヒー文化の普及と健全な発展、および日本のコーヒー文化の世界への発信を目的に活動しております。

 

カフェ、喫茶店、コーヒーショップ、コーヒーハウス……呼び名は様々ですが、飲食や休憩のためだけに利用することがメインの場所で、一杯のコーヒーがもたらす「偶然との出会い」はしばしば起こります。

 

何気なく交わしたマスターとの会話や客たちのささやかなコミュニケーションが新しいコミュニティを生んだり、例えその場限りであっても温かな共感で満たされたりすることがあります。それらは日常を彩り、人生を豊かにしてくれます。

 

そんな偶然の出会いを求めて、あなたの街のコーヒーイベントへ出かけてみてはいかがでしょうか?

 

取材:2018年9月22日(chip-チップ-)

 

ジャパンコーヒーフェスティバル奈良・興福寺

■一般社団法人 日本コーヒーフェスティバル実行委員会HP(http://www.japancoffeefestival.com/

Facebook(https://www.facebook.com/JapanCoffeeFestival/

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