ペーパードリップ入門

ご自宅でおいしいコーヒーを楽しむために、コーヒーの淹れ方や器具の扱い方を基礎から学ぶこのシリーズ。

 

今回はコーヒーの抽出方法としてはもっともポピュラーなペーパードリップ”の淹れ方とコツをいくつかご紹介したいと思います。

 

“ペーパードリップってどんな淹れ方?

ペーパードリップの淹れ方

“ペーパードリップ”とは、漏斗状のコーヒー抽出器具「ドリッパー」と「ペーパーフィルター」を組み合わせて抽出を行うシンプルな方法。

 

使い捨てのペーパーフィルターを用いることから、比較的新しい淹れ方と思われがちですが、じつは1908年にドイツで考案された、とても歴史の長いレシピなんです。

 

ドリッパー、ペーパーフィルターともに手頃な価格で入手できることから、初心者の方でも始めやすく、淹れ方ひとつでコーヒーの味が変化する奥深さもあるため、日々上達していく楽しさも感じられます。

使用する器具と材料

ペーパードリップ入門

器具類は凝りはじめるとキリがないですが、最低限必要なのは以下の4種類です。

必要な器具

・ドリッパー

・ペーパーフィルター

・ケトル

・コーヒーカップ

 

ドリッパーはメーカーごとにさまざまな規格がありますが、今回は「円錐型」といわれるHARIOの『V60透過ドリッパー』を使用します。

 

ペーパーフィルターは、使用するドリッパーの形状、サイズに合わせて選ぶようにしてください。

 

この他、あると便利な器具としては以下のようなものが挙げられます。どれも必須のものではないので、コーヒーを楽しむなかで徐々に揃えてみるのもいいかもしれません。

あると便利な器具

・コーヒースケール(計り)

・メジャースプーン

・コーヒーポット(注ぎ口が細いケトル)

・コーヒーサーバー(2杯以上抽出する場合は必須)

・コーヒーミル

・キッチンタイマー

・サーモメーター(湯温計)

 

最後に、使用する材料は以下のとおりです。

材料(コーヒーカップ1杯分)

・コーヒー豆:10グラム

・お湯:約160グラム(器具を湯煎するためのお湯は分量外)

 

【POINT】

お湯の分量160グラムのうち、20グラム前後はコーヒー粉やペーパーフィルターが吸収してしまうため、出来上がりは140グラム程度になります。

 

一般的にはコーヒーカップ1杯(約140g)に対し、使用するコーヒー豆は10グラム程度が適量です。

 

ただし、コーヒー豆の種類や焙煎度によって味わいが異なるため、好みに合わせて分量を加減してみてください。

さっそく淹れてみよう!

①お湯を沸かしながら器具を準備

まずは汲みたての新鮮な水を使ってお湯を沸かします。1杯の分量は160グラムですが、器具の湯煎にも少量のお湯を使うため、少し多めに沸かしておきましょう。

 

並行して、上記の【必要な器具】もすぐ使えるように用意しておきます。

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お湯がしっかり沸騰したら少量をドリッパーやサーバー、カップに注いで温めておきます。

 

【POINT】

事前にカップやサーバー、ドリッパーを温めておくことで、ドリップ中やコーヒーを注いだ際に温度が下がるのを防ぎ、コーヒーの適温といわれる90~95℃で提供することができます。

 

②ドリッパーにペーパーフィルターをセット

ペーパーフィルターのリブ状になっている接着部分を折り返し、ドリッパーにセット。少し浮き上がるようなら上から軽く押さえつけてフィットさせます。

ペーパードリップ入門

 

【POINT】

「台形型」のペーパーフィルターの場合は、底と側面の2カ所にリブが付いているので、それぞれが互い違いになるように折り返します。こうすることでペーパーフィルターの強度が増すといわれています。

 

③コーヒーを計量し、ドリッパーへ投入

1杯分(約10グラム)のコーヒー豆を計量したら、コーヒーミルで粉に挽き、ペーパーフィルターの上に投入します。

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挽き目は、ペーパードリップに適した「中細挽き」にします。粒度の目安はグラニュー糖と同粒度か、気持ち大きめくらいと覚えてください。

 

なお、すでにお店で粉に挽いてもらっている場合は、豆を挽く工程は不要です。

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ドリッパーを軽くゆすってコーヒー粉を平らに均します。このとき、ドリッパーを叩いて均すと粉の密度にバラつきが出てしまうので、叩かずに全体を軽くゆするのがポイントです。

④最初の抽出工程「蒸らし」

コーヒーをおいしく入れるための大事なポイントとなるのが「蒸らし」です。

 

最初に少量のお湯を注いでコーヒーになじませ、しっかりと蒸らすことで、コーヒーの粉に含まれるガスが抜けてお湯が通りやすくなり、味や香りの成分を引き出すことができます。

 

コーヒーの味わいを決める大事な工程ですので、忘れずに行うようにしてください。

 

なお、「蒸らし」で注ぐお湯の量は20グラムが目安。お湯が全体に行き渡るよう手早く静かに注いだら、キッチンタイマーをスタートし、そのまま30秒ほど蒸らします

 

【POINT】

コーヒースケールがあると、コーヒー豆の計量だけでなく、抽出の工程でもお湯の分量を正確に把握できるため、コーヒーの味が安定しやすくなります。

 

⑤数回に分けてお湯を注いで抽出

蒸らしが終わったら、いよいよ抽出本番。ドリッパーの中心あたりに500円玉くらいの円を描くようにお湯を注いでいきます。

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このとき、残りのお湯を一度に注ぐのではなく、ドリッパー内の水位を見ながら数回に分けて注ぐのがベター。

 

ドリッパーのサイズにもよりますが、12杯用なら35回に分け、ドリッパー内の水位が下がりすぎないよう適宜注ぎ足していくといいでしょう。

 

お湯を注ぐ際、注意したいポイントはふたつ。

 

ひとつは最初に書いたように、必ずお湯はドリッパーの中心あたりに落とすこと。

 

中心部のコーヒー粉が徐々に凹んでくると、その周囲(ドリッパー壁面)のコーヒー粉にもお湯をかけてしまう人がいますが、これはNGです。

 

ドリッパーの壁面にはお湯の通りをよくするためのリブ(溝)があるため、この付近にお湯を注ぐと十分にコーヒーの成分が抽出されないまま、下に落ちてしまうからです。

 

「蒸らし」と同じくらい大事なポイントですので、こちらも覚えておいてください。

 

もうひとつ、注意したいポイントがお湯の注ぎ方です。

 

お湯を注ぐ際、コーヒー粉の表面に白く細かい泡が立ちますが、これはコーヒーの「灰汁(あく)」で、雑味の元にもなります。

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勢いよくお湯を注ぐとこの「灰汁」がコーヒーの抽出液に混ざっていっしょに抽出されてしまうので、なるべく混ざらないよう、お湯を細く静かに注ぐことを心がけましょう。

 

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抽出後のコーヒーかすが全体に厚みが揃い、表面に細かい泡が残っているようなら、おいしいコーヒーが抽出できたサイン。雑味のないスッキリとした味わいに仕上がっているはずです。

まずは基本を押さえて味の安定を目指そう

ペーパードリップ入門

今回はペーパードリップの基本的な淹れ方についてご紹介しました。

 

まずはこの「基本」に則って練習してみましょう。きっと、いつもの淹れ方よりおいしいコーヒーができるはずですよ。

 

ペーパードリップはシンプルで自由度の高い抽出方法のため、「これが正解」というものはありません。淹れる人の数だけレシピやメソッドがある、これこそがペーパードリップの魅力であり、楽しさなのです。

 

おいしく淹れるための基本をマスターし、味が安定してきたら、そこからがペーパードリップの本当のスタートライン。自分好みの味を目指してレシピや抽出時間など、いろいろ試してみましょう!

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