9月に入り、2018(平成30)年もあと数ヶ月。そして、2019(平成31)年は新元号のスタートとなる年です。この「平成の30年」は国内外でも様々な出来事がありました。
そして、平成の30年の間に日本のコーヒー業界にも様々な変化がありました。そこで、平成という年号で変化した、日本のコーヒー業界について振り返ってみましょう。
目次
平成はどんな時代だったかカムバック
平成の30年間では特に、通信に関する大きな変化が見られました。インターネットやスマートフォンの普及によって相手との連絡がスムーズになったり、欲しい情報がすぐ入手できたり……と、生活がより便利になったのが大きな変化です。
また、日本だけでなく海外で活躍するスポーツ選手や芸能人といった著名人が増えたことも相まって、海外との「距離」がグッと縮まったのもこの30年間の特徴ともいえるでしょう。
平成は、インフラ改善や海外との距離が縮まっただけでなく、日本のコーヒー業界にも大きな変化があった時代です。次の項目ではコーヒー業界の変化について、時系列でまとめてみました。
【平成前期(1989~2000年)】コーヒー業界の戦国時代突入?
当時のコーヒーが味わえるカフェというと、ビジネスマンを中心とした大人が落ち着いて過ごす場所のイメージが先行し、少し近寄りがたいという思いを抱いていた方もいたかもしれません。
そして、不況が続く1996年、後の日本のコーヒー業界に大きな影響を与える『スターバックス(以下、スタバ)』の日本1号店が銀座にオープンしました。
今では、スタバと言えば、国内に約1,300店舗を構えるコーヒーショップ(2017年12月末時点)ですが、日本上陸した当時のスタバは、とても「レア」な存在。店舗から来店者があふれ、行列になるくらいの混雑でした。
スタバで展開しているメニューは、ベーシックなコーヒーだけでなく、キャラメルマキアートやフラペチーノなどのコーヒーから派生したメニューが揃っていることもあり、競合のコーヒーショップが新たなメニューを開発に乗り出します。
【平成中期(2001~2010年)】オリジナリティを確立
古くから日本では、緑茶や抹茶に親しんでいたこともあり、国内外問わずコーヒーショップで和風のカフェメニューが数多く誕生したのもこの時代の特徴です。創業のポリシーを保ちつつ、マクドナルドのような「バーガーを食べるだけでなく、プレミアムコーヒーも飲める」、一部のスタバのような「キッズスペースがある」といった他店と違うことをアピールし、差別化を図っていました。
また、名古屋を拠点とする『コメダ珈琲店』が2003年に関東初出店したことで、「モーニングを楽しむ」というコーヒーショップの新たなスタイルも全国で浸透しました。
【平成後期(2011年~)】誰もがコーヒーに親しめる環境へ変化…
この平成後期での大きなコーヒー業界の動きは、「企業×コーヒーショップ」といった異業種とのコラボ。本屋の中にカフェスペースを設け、幅広い年齢層の方が本やコーヒーに親しめる空間を提供することにより、これまでコーヒーショップへ足を運ばなかった方の集客につなげられました。
そして、2013年には、セブンイレブンが手掛ける「セブンカフェ」がスタートし、レジの脇にコーヒーなどを淹れるマシーンのスペースが設置され、注目を浴びました。「低コストで、おいしいコーヒーが飲める」ということで話題となり、のちにローソンやファミリーマートといった競合のコンビニエンスストアもコーヒー業界に参入しています。
コラボと参入によって、子どもから大人まで誰もがコーヒーショップに立ち寄れる環境へと変化していることがわかりますね。
ほかにもお家やオフィスで本格的なカフェができるコーヒー家電も続々と誕生し、コーヒーショップ以外でもカフェを楽しめるスタイルも築き上げました。
コーヒー業界も激動だった「平成」。新時代の動向にも注目を
そして今日、ほかのショップとの差別化・異業種コラボと参入、コーヒー家電のリリースより、コーヒーに絡む企業のそれぞれのブランディングが確立しています。このような変化に伴い、誰もが気軽にコーヒーショップを利用しやすい環境が実現しました。
2019年5月からスタートする新しいコーヒー業界が、どのような“カタチ”になるか引き続き動向には注目したいですね!
参考サイト