みなさんにはクリスマスから連想する香りがありますか?
「クリスマスに匂いなんてあるの?」と、思う方も多いかもしれませんね。
実際、ドイツの人々にはクリスマスを連想させる香りがあります。シナモン・カルダモン・クローブなどの香辛料です。甘くスパイシーなクリスマス菓子を作ったり、味わったり。これは12月の風物詩なのです。
そこで、本記事ではドイツならではのクリスマスシーズンの習慣や楽しみ方をたっぷりとご紹介しましょう。
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目次
クリスマスを迎える準備期間、「アドベント」って?
ドイツのクリスマスシーズンは、11月後半頃から本格的に始まります。それと時期を同じくするように「アドベント」がスタート。アドベントとはキリスト教でイエスの誕生を待つ期間のことで、「待降節」とも呼ばれます。
12月24日から4週間前の日曜日が「第1アドベント」、翌週の日曜日が「第2アドベント」と1週間ごとにカウントアップ。そして、4番目の日曜日「第4アドベント」の後にクリスマスが到来します。
写真の「アドベントクランツ」は、針葉樹やヒイラギで作った土台に4本のロウソクを立てた飾り。第1アドベントには1本のみキャンドルを灯し、以降、日曜日が来るごとに点灯するキャンドルを1本ずつ増やしていきます。
アドベントの最大の楽しみ、クリスマスマーケット
11月末からクリスマスにかけ、ドイツでは各地でクリスマスマーケットが開かれます。寒くて曇天の日も多いこの期間、多彩な露店が並び、イルミネーションが輝くクリスマスマーケットは、だれもがワクワクする場所なのです。
ここで売られるのは、クリスマスのオーナメントやおもちゃ、アクセサリー、調理器具など多種多様。香辛料の入ったホットワイン「グリューワイン」をはじめ、その場で味わえる食べ物、飲み物も豊富です。
バラエティーに富んだクリスマス菓子
アドベントの期間、クリスマス菓子はお茶の時間に欠かせません。ケーキ店やパン屋でも売られていますが、手作りする人は少なくありません。
クリスマス菓子とひと口に言っても、その数は豊富。さらに、家庭ごとに「おばあちゃんのレシピ」や「ママの味」の定番菓子もあるようです。ここでは、代表的なクリスマス菓子をいくつかご紹介しましょう。
シュトレン
ドイツのクリスマスを代表する焼き菓子。14世紀には原型となるものがあったという歴史ある食べ物です。小麦粉と卵、バターでつくる生地にドライフルーツやナッツ、香辛料をたっぷりと入れて焼きます。
シュペクラティウス
ジンジャーをはじめとする香辛料入りの薄型クッキー。人物・動物・建物などの木型に生地を入れて模様をつけ、焼いたものです。
バニラキプフェル
クリスマス菓子の中でも人気の高い、三日月型のお菓子です。「キプフェル」とは「三日月」のこと。名前にもあるように、バニラ味のシンプルなクッキーです。
レープクーヘン
アニス・クローブ・ジンジャー・カルダモンといった香辛料とフルーツピール、ナッツ、ハチミツが入った円盤状の焼き菓子。地域によっては使う材料、形、名前が異なりますが、ニュルンベルクのレープクーヘンは知名度や人気の高さで群を抜いています。
素敵なクリスマスを!
以上、ドイツならではのクリスマスシーズンの過ごし方をご紹介しました。甘くてスパイシーな香りを少しでもお届けすることができたでしょうか?
近ごろは、シュトレンなどは日本でも手に入りやすくなっています。機会があればみなさんもぜひ、そんなお菓子とともにドイツ流クリスマスの雰囲気をお楽しみください!