常夏の島“ハワイの名産品”と言えばロコモコやポキ・パイナップルなどをイメージしますが、じつは『コーヒー』の名産地としても知られています。

 

みなさんは“コナコーヒー”をご存知でしょうか。

 

コナコーヒーとは世界のコーヒー通をも唸らせるほど絶品で、ハワイのお土産の定番にも挙げられるハワイ産のコーヒーです。『ハワイがコーヒーの名産地』と呼ばれる理由も、コナコーヒーの存在が大部分を占めているといっても過言ではないでしょう。

 

コナコーヒーとは一体どのようなコーヒーなのでしょうか。また、ハワイは温暖な気候のため一年中コーヒーが収穫できる珍しい地域です。コナコーヒー以外にもコーヒー生産が盛んに行われています。

 

今回はコナコーヒーを始め、ハワイのコーヒー産業を紹介していきます。

 

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世界的に認められているコナコーヒー。ハワイはコーヒーの栽培に向いている?

世界3大コーヒーと呼ばれるコーヒー豆があります。

 

よく耳にする有名な銘柄は、ジャマイカ産の“ブルーマウンテン”ではないでしょうか。次いでアフリカ産の“キリマンジャロ”、そして今回紹介するハワイ産の“コナコーヒー”も世界3大コーヒーの一つに数えられています。ブルーマウンテン・キリマンジャロは山の名称が由来となっており、栽培もそれら山岳地帯で行われています。山岳地帯――つまり標高の高い地域で育ったコーヒーチェリーは実が硬く締まり、味が凝縮され独特の美味しさを醸しだすと言われています。事実、高品質とされるコーヒーの多くは山の名前がついています(エメラルドマウンテン、クリスタルマウンテン、コーラルマウンテン等)。

 

それでは、コナコーヒーはどうでしょうか?

 

コナコーヒーの“コナ”とは山ではなく地区の名称です。コナ地区の標高はブルーマウンテン・キリマンジャロと比べ、そこまで高い地域ではありません。しかし、コナ地区は栄養価の高い火山灰の土壌や昼夜の寒暖差、降水量がコーヒーの栽培に非常に適している地域なのです。また、完全な有機栽培、手摘みによる収穫のため生産量はごく僅かです。有名でいて希少な“コナコーヒー”はどのような味がするのでしょうか?

コナコーヒーは○○が特徴!南国で飲むコーヒーにぴったりです

コナコーヒーの一番の特徴は“強い酸味”と言われています。酸味と聞くとつい敬遠されてしまう人もいるかと思いますが、コナコーヒーの酸味は嫌な酸味ではなく後に残らない非常にすっきりとした味わいです。また、フルーティーな甘さや癖のない味は口当たりが良く、飲む人を選ばない優秀なコーヒーと言えるでしょう。

 

コナコーヒーは量販店などでも購入できますが、比較的高価な豆のため、安価なものはほとんど他の豆とブレンドされていると考えていいでしょう。純正のコナコーヒーは200gあたり約2000円ほどで販売されており、等級の高いピーベリーなどは200gあたり約10000円ほどで販売されることもあります。コーヒー豆を購入するのには少し躊躇してしまう値段なので、気になる人は試しに喫茶店で1杯飲んでみるのもいいかもしれません。

 

ハワイ産のコーヒーと言えばコナコーヒーが取り沙汰されますが、元々温暖な気候のハワイ諸島では各地でコーヒー豆の生産を行っています。なかにはコナコーヒーよりも美味しいと評されるコーヒーもあるので次項で紹介していきます。

 

【コナコーヒーより美味?】ハワイのコーヒー史と各島で作られるコーヒーとは?

ハワイでコーヒーの生産が始まった一番古い記録が1813年とされています。初期のコーヒー生産はコーヒーノキの栽培が上手くいかず、軌道に乗り始めたのはそれから15年後の1828年です。当時の情勢はコーヒーよりも砂糖の需要が高かったため、コーヒーの生産はごく小規模なものでした。しかし、第一次世界大戦後のコーヒーブームやコーヒー大国ブラジルや南米の霜害によるコーヒー生産の下落により、ハワイでのコーヒー産業は活気付きます。現在ではコナ地区を筆頭に各地区でコーヒー生産が行われるようになりました。

 

ハワイといえばコナコーヒーというイメージがあるかもしれませんが、実はそれだけではないんです! ハワイという温暖な土地では、コナコーヒーよりも美味しいといわれるコーヒーも存在します。

カウコーヒー

コナ地区から遥か南に位置するカウ地区で生産されている豆がカウコーヒーです。カウコーヒーはコナコーヒーに比べ酸味が少なく甘味が強いのでストレートでも美味しく飲むことができます。コーヒーの品評会で非常に高い評価を受けているカウコーヒーですが、その生産量はコナ地区で収穫される豆の約1/4と低く、コナコーヒーと同等か、それ以上の価格で取引されています。

マウイコーヒー

ハレアカラ国立公園などで有名なマウイ島で作られているのがマウイコーヒー。非常に小粒な豆で栽培が難しいとされています。小粒な豆からは想像ができないほど飲みごたえのある強いコクが特徴のコーヒーです。また、葡萄の風味を感じさせるフルーティーなコーヒーとも言われています。

モロカイコーヒー

知名度こそ低いのですが『ハワイのロイヤルコーヒー』と呼ばれるのがモロカイ島で生産されているモロカイコーヒーです。ロイヤルコーヒーと言われる所以は1865年にカメハメハ大王5世が栽培を命じたことが始まりとされています。味は苦味の中にまろやかさが含まれる独特なもので、通好みのコーヒーと言われています。非常に香り高く気品に溢れており、お土産としてもおすすめです。

観光地ハワイはコーヒーの名産地だった

ハワイの観光といえば海水浴やスパ・名所巡りなどもおすすめですが、コーヒー産業にスポットをあててみると、じつに200年以上の歴史があり各地で多くのコーヒーを楽しむことができます。

 

ハワイ旅行に訪れる機会があればコーヒー文化に触れることも計画に入れてみてはいかがでしょうか。

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