300年以上ものあいだ、人々を魅了しつづけているドイツの食器ブランド「マイセン」。食器ブランドに詳しくなくても、名前だけは耳にしたことがあるという人も少なくないはず。現在でも成型から絵付けに至るまで、すべての製造工程が職人たちの手作業によって行われているのがマイセンの大きな特徴です。
本記事では、マイセンのはじまりと有名シリーズをご紹介します。
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目次
ヨーロッパではじめて白磁製造に成功したマイセン
繊細で美しいマイセンの器たち、いったいどのようにして誕生したのでしょうか。
ひとりの王様の熱意がマイセンを生んだ
マイセンの歴史は、芸術をこよなく愛したザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世(ポーランド・リトアニア共和国王としての名前はアウグスト2世)の熱意からはじまりました。17世紀ごろ、ヨーロッパでは東洋からもたらされた磁器が、王侯貴族たちの間で大流行します。
フリードリヒ・アウグスト1世も「白い黄金」と呼ばれた磁器に魅了された人々のうちのひとりで、ヨーロッパ最大級ともいえるほど膨大なコレクションを有していました。磁器集めだけでは飽き足らず、なんとか磁器をヨーロッパでも製造できないものだろうかと考えていた矢先、プロイセン王に追われていた錬金術師のヨハン・フリードリヒ・ベトガーが現れます。
フリードリヒ・アウグスト1世は、ベドガーをマイセンの近くの城に幽閉し、東洋磁器の製造方法を解明させることにします。そうしてついに白磁の製造に成功し、1710年にヨーロッパではじめてとなる硬質磁器窯「マイセン」が生まれました。
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気品あふれるマイセンのコーヒーカップシリーズ7選
高級食器ブランドのマイセンの作品は、見ているだけでも心躍るものばかり。気品あふれるマイセンの人気シリーズをご紹介します。
ザクロが玉ねぎになった「ブルーオニオン」
透けるような磁器の白さと染付の青色のコンビネーションが美しい、マイセンの人気シリーズです。東洋磁器へのオマージュともいうべきブルーオニオンは、中国の染付を真似て作られました。製造当初はちゃんと中国のザクロの絵を真似て描かれていたそうですが、徐々にザクロが玉ねぎに姿を変えていったのだとか。よく目を凝らしてみると、玉ねぎの絵がなんともユーモラスです。
エキゾチックな「アラビアンナイト」
エキゾチックなおとぎ話が、繊細かつゴージャスに描かれたアラビアンナイトのシリーズです。このシリーズは絵付けに24金がふんだんに使われており、装飾品としても価値があるアイテムとなっています。カルダモンを入れたスパイシーで香り高いアラブコーヒーを、マイセンのアラビアンナイトシリーズのコーヒーカップで味わってみたいですね。
華やかな「黄色のバラ」
マイセンのアイテムの中でも、人気のある「マイセンローズ」。ピンクのバラも素敵ですが、食卓に明るさを添えてくれるイエローのバラもおすすめです。写実的に描かれた「黄色のバラ」シリーズは、美しいイエローローズと金彩の縁取りが相まった華やかなアイテムとなっています。
特別な日に使いたい「宮廷の小花」
マイセンの「宮廷の小花」シリーズは、金彩がたっぷり施されたゴージャスな器で、まるで芸術作品のよう。このクラシカルで繊細なカップを特別な日のコーヒータイムに使用すれば、非日常感あふれた贅沢な時間を過ごせるに違いありません。
華憐な「散らし小花(スキャタードフラワー)」
愛らしい小花が描かれたこのシリーズは、1730年頃に制作された木版画や銅版画などを元にして作られました。バラや忘れな草が淡い色彩で描かれた上品なカップは、優雅なコーヒータイムにぴったりです。
使うほどに愛着が湧く「ベーシックフラワー」
花のモチーフが多いマイセンの中でも、「ベーシックフラワー」シリーズは36通りほどのパターンがあるといわれています。しかし、同じパターンのものでも、職人が花を観察しながら一点一点丁寧に絵付けをするため、この世にまったく同じアイテムは存在しないのだとか。シンプルで控えめなデザインですが、使うほどに愛着が湧いてくるカップだといえるでしょう。
造形にこだわった「ブルーオルテンシア」
華憐で華やかな作品が多いマイセンですが、「ブルーオルテンシア」シリーズのように落ち着いたデザインの作品も存在します。オルテンシアとは、アジサイのこと。淡い青色のアジサイが繊細なタッチで描かれているこのシリーズは、カップや持ち手の造形も特徴的なものが多く、マイセンの中でも希少なシリーズです。
マイセンで優雅なコーヒータイムを
たくさんの種類があるマイセンですが、どれも上品で繊細なアイテムたちばかりです。とてもお手頃価格とはいえないマイセンの器たちですが、いつかは手に入れたいと思っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
一客ずつ集めて飾って眺めるもよし、その日の気分に合わせてコーヒーを入れるカップを選ぶもよし。素敵なコーヒーカップがあれば、豊かな気分でコーヒータイムを楽しむことができるでしょう。
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参照サイト:https://www.meissen.com/