本格的な春を待ちながらも、寒さと乾燥が続く2月。水仕事にお湯を使うことも多くなるこの時期、とくに一日何度も洗う手は、皮脂のバリアも落ちやすく、カサカサした状態になりがちですよね。
今回は、そんな荒れやすい手肌に馴染む、植物由来の素材、シアバターの働きや効果について。最近ボディソープやクリーム、ハンドクリームなどに、シアバター配合という表示をよく見かけます。なんだか良さそうな、シアバターとはどんなもの?お肌への働きについても解説していきましょう。手作りシアバターハンドクリームのレシピもご紹介しますよ。
目次
シアバターとは?天然の保湿クリーム”シアバター”の効果
シアバターとは、アフリカ原産の植物、アカテツ科の小高木、シアの木の種子から採れる、常温で固形の油脂のこと。強い日差しや乾燥からお肌を守るための天然の保湿クリームとして、産まれたての赤ちゃんの皮膚に塗られるほか、傷や火傷のお手入れ、食用油などとしても使われ、古くから現地の人々の日常生活に欠かせないものとなっています。シアバターには、本来の色と香りを残した未精製タイプと、脱臭、漂白した精製タイプがあります。
シアの実は貴重な果実?!
降水量の少ない過酷な地域に生息する、シアの木。樹齢200年にもなるのこの木は、花が咲くまでに約15年、さらに10年程してからようやく結実、それからも3年に1回しか実をつけないという、とても貴重なもの。シアの木は、現地アフリカでは“神聖な木”とされ、大切に扱われているのです。
お肌しっとり滑らかに!かかとや爪のケアにも!
お肌をしっとりとさせるオレイン酸、抗酸化の働きをもつステアリン酸、天然の酸化防止剤といわれるビタミンEを豊富に含むシアバター。油脂が融解する温度は36度程度。ヒトの体温で溶けて馴染み、浸透しやすいのが特徴です。皮膚を柔らかくし、修復する働きもあるため、手肌や指先のケア、乾燥でひび割れやすい、かかとのお手入れのほか、ちょとした傷に塗るのもオススメです。
泡だてホイップ!オンリーワン!手作り“シアバターハンドクリーム”
有名ブランドのハンドクリームを購入するのは手軽ですが、自分使用のオンリーワンクリームをてづくりするのもオススメです。シアバターに植物オイル、ミツロウを合わせて溶かし、水分を加えて乳化させたら、フワフワになるまでしっかり泡立てて仕上げます。クリーム状にホイップするのって、まるでお菓子づくりのよう?! 肌質に合った目的別の精油で香りづけすれば、自分好みのハンドクリームの完成です。
泡だてホイップ!シアバターハンドクリームの作り方
材料
A 精製シアバター 5g
植物オイル 10ml
ミツロウ 2g
パーム乳化ワックス 2gB 精製水 20ml
精油 2~3滴( 肌質や目的に合うものを選んでください )
器材
耐熱容器 2個、泡立て器( 電動ホイッパーがあれば早い )、ゴムベラ、クリーム容器( 遮光のガラス製がオススメ )
つくりかた
- 材料Aと材料Bを耐熱容器に入れ、同時に湯煎にかけ、時々かき混ぜながらAの材料を溶かす。
- Aが完全に溶けて液体になったら、AにB を少しずつ注ぎながらかき混ぜ、泡立て器を使って攪拌する。※湯煎温度は沸騰しない程度、温めすぎないよう注意する。
- フワフワした滑らかな感触になり、さらにツノが立つまで、泡立て器を使って攪拌する。
- しっかりツノが立ち、クリーム状になったら精油を垂らし、優しく馴染ませる。
- 仕上がったクリームを、ゴムベラですくい、容器の底をトントン軽く打ちつけ、空気を抜きながら移し入れて、できあがり。
生命力の強い“神聖な木”から採れる天然の保湿クリーム、シアバター。心地よく馴染み、乾燥で荒れやすい手肌やボディを、しっとりヴェールで潤いケア。植物性の万能クリーム、シアバターハンドクリーム。毎日のお手入れに、取り入れてみてはいかがでしょうか。
注意事項
※手作りハンドクリームは、冷暗所で保管し、2〜3週間を目安に使いきるようにしてください。
※お肌にトラブルのある方は、ご使用をお控えください。
※皮膚に刺激を感じた場合は、ただちに使用を中止してください。
※ご自身で制作されたハンドクリームは、自己責任のもとでのご使用となりますのでご注意ください。
※ご使用前のパッチテストをオススメいたします。