ハンドドリップでコーヒーを淹れるとき“何カップ分作りますか?” ほとんどの人は、そのときに必要な飲む人数分ではないでしょうか。これはコーヒーは淹れたてが一番美味しいということもありますが、もう1つの理由としては『人数分以上のコーヒーの保温しておけない』という点が挙げられると思います。

 

コンロやIHで再加熱するという方法もありますが、コーヒーを再加熱すると本来の味や香りが損なわれてしまいます。

 

ですが、コーヒーを飲むたびに新たに豆を挽いたり、お湯を沸かすのは面倒ですよね。

そこで紹介したいのは『コーヒーウォーマー』という電化製品です。

 

名前からどのような物かなんとなく想像できると思いますが、コーヒーウォーマーは種類によって様々な違いがあります。ここではコーヒーウォーマーの使い方やおすすめの製品を紹介していきます。

 

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『コーヒーウォーマー』の異なる加熱方式

コーヒーウォーマーは主に3つのタイプに分けられるのですが、その違いは加熱方式の違いになります。

①電気式

圧倒的な普及率を誇るのが電気式コーヒーウォーマーです。

構造が単純なのでコストが掛からず安価で購入することができます。その普及率の高さから複数の熱源が付属しているウォーマーや小型のカップ用ウォーマーなど種類も豊富です。スタンダードなコーヒーウォーマーの相場は約5000~15000円程度、カップ用の小型サイズの相場は約1000円~から購入できます。

②電気式+ハロゲン

業務用でよく見られるタイプにハロゲンを熱源にしているものがあります。

多くは片方に電気式、もう片方にハロゲン式という2口以上のタイプで、ハロゲンで湯を沸かし電気式で保温するという使用方法となっています。ハロゲンが浮かび上がらせる橙色は幻想的で、雰囲気作りのために購入するカフェもあるそうです。製造数が少ないということもあり相場は約20000円~とやや高値に設定されています。

③キャンドル式

電気を使用せず、固形燃料であるキャンドルを使うウォーマーです。

ウォーマー本体は陶器類が多くキャンドルが灯す光はハロゲン式と同様、幻想的な雰囲気を醸しだします。欠点としては温度調節が難しい(キャンドルの数で温度を調整)ことなどが挙げられますが、価格は安く約2000円~購入することができます。

 

以上が代表的なコーヒーウォーマーの種類なのですが、同じ加熱方式でもメーカーによって個性はさまざまです。

次項ではメーカー別に電気式コーヒーウォーマーを紹介していきます。

【カリタ】コーヒーウォーマーCW-90

最初に紹介するのは国産老舗コーヒー機器総合メーカーKalitaの『コーヒーウォーマーCW-90』

画像を見ても分かる通り、とてもシンプルな作りとなっています。

右のスイッチがON・OFF、左のスイッチはHiとLowで温度を調整することができます。

使用者の計測によるとHiで約92°C、Lowで約86°Cをキープするそうです。

 

これらの温度に適したローストレベルはHiの場合シナモンロースト、ライトローストといった浅煎り豆、Lowの場合は、フルシティロースト、シティロースト、ハイロースト、ミディアムローストが挙げられます。HiとLowを使い分ければ、ほとんどのローストレベルの豆を美味しく飲むことができます。

ですがHiの使用時は注意が必要です。すぐに飲むコーヒーであればHiで構いませんが、数十分以上Hiで保温するとコーヒーが煮詰まる恐れがあります。

間隔を空けてコーヒーを飲む場合はLowで保温し、飲むタイミングでHiに切り替えましょう。

 

10,800円(本体価格:10,000円)

本体サイズ(mm):204×207×52(プレート直径120mm)

重量:950g

色:ホワイト

 

株式会社 カリタ( KALITA CO.,LTD.)
1958年に東京都日本橋にて創業。創業者は社名から推測するに“カリタさん”と思いきや糸満盛京さん。

社名の由来はドイツ語の『Kaffee』と『Flter』を組み合わせたとのこと。創業から数多くのコーヒー機器を手掛けていますが、特に有名なのは『三つ穴構造のドリッパー』です。

このドリッパーに扇形型のペーパーフィルターを付けてコーヒーを抽出する形式は『カリタ式』と呼ばれ、日本のみならず世界中のコーヒー通から支持されています。

【BONMAC】 コーヒーウォーマー BMW-1A

 

続いて紹介するのはラッキーコーヒーマシーン社の『BONMAC コーヒーウォーマー BMW-1A』

 

本機は電源スイッチのみと上記で紹介したCW-90よりもシンプルな作りとなっています。

プレートの温度は約84℃まで上昇し、液温は約70℃をキープします。70℃というとイタリアンロースト、フレンチローストといった深煎り豆に適した湯温です。

また、購入しやすい価格帯なので始めてのコーヒーウォーマーとしておすすめです。

4,320円(本体価格:4,000円)

本体サイズ(mm):170×190×50mm(プレート直径120mm)

重量:550g

色:ブラック

 

ラッキーコーヒーマシン株式会社

1964年に東京都日本橋にて創業。コーヒー機器の製造販売以外にも機器のレンタル、海外コーヒー機器ブランドの代理店、コーヒーセミナーなど幅広く活動しています。

『BONMAC』は『高品質×低価格』をコンセプトに1982年に発足した自社ブランドで、ウォーマーの他にエスプレッソマシンやドリッパー、グラインダーなど豊富なラインナップを取り揃えています。

 

【BUNN】 シングルウォーマー WX-1

最後に紹介するのはアメリカのコーヒー機器ブランドBUNN(バン)社の『シングルウォーマー WX-1』は電源のみとシンプルな設計。

 

電源ON時はデキャンタ内の湯温を約77℃~85℃まで上昇します(30分間計測時)。

 

これまで紹介したウォーマーに比べると、WX-1は角ばっていて、本体のサイズも大柄です。

性能自体は他のウォーマーと大差ありませんが、このレトロアメリカンなデザインはWX-1ならではでしょう。

 

22,680円(本体価格:21,000円)

本体サイズ(mm):165×179×76mm(プレート直径115mm)

重量:1000g

色:ホワイト

 

BUNN®(Bunn-O-Matic Corporation)

1840年にGeorge Bunn(ジョージ・バン)が米・イリノイ州にて創業。家庭用のコーヒー抽出器具から業務用エスプレッソマシンまで手掛ける世界的なコーヒー機器メーカーです。

BUNNは米国の会社なので公式HP兼通販サイトは英語表記となっていますが、

前項で紹介したラッキーコーヒーマシン社はBUNN社の代理店なので、気になる商品があれば問い合わせてみましょう。

コーヒーウォーマーでの保温時間の目安

コーヒーの保温に最適なコーヒーウォーマーですが、長時間の保温はコーヒーの味を著しく低下させてしまいます。

コーヒーは抽出してから時間経過と共に酸味が強まり、香りも抜けていきます。

 

人の味覚によって違いはありますが、抽出してから約30分~1時間後には味が低下していくと言われています。

コーヒーウォーマーを1人用として使う場合は2、3杯程度の作り置きにしたほうがいいかもしれませんね。

 

その辺をしっかり留意しながらお使いいただくのがいいでしょう。

 

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