これまで『コーヒーを飲んで体調を崩してしまう』という記事をいくつか書いてきました。大半の病因の1つとして考えられるのは『コーヒーの飲みすぎ』です。
これはコーヒーに含まれる成分が胃や腸、神経などを刺激してしまうことが発端となっています。では、コーヒーの飲みすぎとは一体どのくらいの量を指すのでしょうか?
また、コーヒーの飲みすぎによって発症する症状とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、コーヒーの飲みすぎによる健康被害について詳しく調べてみましたので解説していきます。
外部リンク:カフェインの過剰摂取について(農林水産省)
目次
コーヒーの飲みすぎによって発症する可能性のある症状とは?
コーヒーの飲みすぎによって起こる可能性がある症状は次の通りです。
- 胃痛
- 吐き気
- ニキビ・肌荒れ
- 動悸
- コーヒー・カフェイン中毒
- 腎臓への影響
- 血圧の上昇
- コーヒーの飲みすぎによる体重増加
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
胃痛
コーヒーの飲みすぎによってよく見られる症状の1つに『胃痛』があります。
これはコーヒーに含まれる成分、カフェインやクロロゲン酸が胃酸の分泌を活発にしてしまうことが原因として考えられます。対処法としては、“コーヒーに多めのミルクを入れる”“水を飲んで胃酸を中和する”“空腹時にはコーヒーを飲まない”などが挙げられます。
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吐き気
コーヒーの飲みすぎは時として吐き気を引き起こす場合もあります。原因の1つとして考えられるのはやはり『カフェイン』。カフェインの作用として“覚醒作用”というものがあります。これは睡眠抑制の効果として有名ですよね。
この効果はカフェインが交感神経を刺激することによって起きると言われています。ただし、カフェインの過剰摂取により交感神経への刺激が強くなり過ぎると吐き気や頭痛といった症状を引き起こす恐れが出てくるのです。
ニキビ・肌荒れ
治りづらいニキビや肌荒れはコーヒーの飲みすぎが原因かもしれません。これはコーヒーに含まれるカフェインの『利尿作用』によるものかもしれません。利尿作用が強く働き、頻尿気味になるということは、肌の形成に必要なビタミンCやミネラルを過剰に排出してしまうということです。つまり、肌の形成に必要な栄養が不足してしまい、結果的に肌荒れやニキビの原因になってしまうのです。
また、カフェインは利尿作用とは別に『覚醒作用』が災いして肌荒れを起こしてしまう場合もあります。これは覚醒作用による睡眠不足で肌の新陳代謝を阻害してしまうことが原因だと考えられています。
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動悸
コーヒーの飲みすぎは動悸を引き起こす恐れがあります。これはカフェインの『強心作用』が関係していると考えられます。
人の体内にはアデノシンという物質があり、これは『心拍数を穏やかにする』という働きを持っています。しかし、大量のカフェインを摂取するとアデノシンの働きを抑制し『心拍数を早めてしまう(動悸)』ことがあります。
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コーヒー・カフェイン中毒
コーヒーに含まれるカフェインには中毒性があります。少量であれば様々な健康効果を得ることができますが、やはり飲みすぎは中毒症状を引き起こしてしまう恐れがあります。中毒症状は主に頭痛やイライラ、動悸、吐き気などが挙げられます。
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腎臓への影響
腎臓が弱っている場合には、コーヒーに含まれている「カリウム」という成分が原因で腎臓に悪影響を与えます。
カリウムは以下のような特徴を持つ、本来であれば体に役立つ成分です。
- 人体に必要なミネラルの一種である
- 浸透圧の調整を行っている
- ナトリウムを排出する作用があり塩分の摂り過ぎを防ぐ
不要なカリウムは尿として体外に捨てられますが、腎臓の働きが弱るとカリウムを上手く体外に排出できなくなります。カリウムが体内に蓄積して濃度が上がると、不整脈を起こすなどの危険な状態になる可能性も。
腎臓の働きが悪くなっていて医師からカリウム制限を指示されている場合は、コーヒーの飲みすぎに注意が必要です。
腎臓に問題がない場合は、コーヒーを飲むと腎機能が改善される可能性も示唆されています。腎機能が正常かどうかを評価指標とした解析を行った研究では、コーヒーを1日1杯以上飲む人の方が腎機能正常値が高いという結果が出ました。
コーヒーを飲みすぎるとカフェインの利尿作用の影響で体内の水分が減り、腎臓に負担をかける可能性があります。しかしコーヒー2杯程度までの利尿作用は水と同程度だと言われているので、3杯以上飲む人は意識して水分を摂りましょう。
参考:ネスレ日本株式会社│インタビュー<第16回>コーヒーと健康~コーヒーと腎臓の健康~
血圧の上昇
コーヒーに含まれるカフェインには、血圧を上昇させる作用もあります。血圧の上昇には頭や身体をシャキッとさせる効果もありますが、もともと血圧が高い方は一度に多くのコーヒーを飲まないようにしましょう。
長期的に見ると、コーヒーを飲む習慣があると高血圧になるリスクが減少するという研究結果も見られます。一度に何倍も飲まなければ、問題はありません。
コーヒーの飲み過ぎは太る?
ブラックコーヒーを飲んでも太りませんが、砂糖やミルク入りのコーヒーを飲み過ぎると太る可能性があります。コーヒーのカロリーを種類別に見てみましょう。
種類 | 100gあたりのカロリー |
ブラックコーヒー | 4kcal |
コーヒー飲料 | 38kcal |
ブラックコーヒーにはほとんどカロリーがありませんが、コーヒー飲料には100gで38kcalのカロリーが含まれています。コーヒー飲料に分類される缶コーヒーを多量に飲むと、太る可能性があります。
グラニュー糖5gのカロリーは20kcal、コーヒーフレッシュのカロリーは商品にもよりますが1つ10kcal程度です。太るのが気になる場合は、ブラックコーヒーを飲みましょう。
ここまで『コーヒーの飲みすぎによる健康被害』を紹介してきましたが、この『飲みすぎ』というのはどこからが飲みすぎなのでしょうか?
コーヒーの飲みすぎと言える量について見ていきましょう。
1日のカフェイン摂取上限は体重によって変わる?
1日のカフェイン摂取上限は、体重によって変わる可能性があります。
日本ではカフェインの1日当たりの摂取許容量を発表していません。
ですが、欧州食品安全機関(EFSA)が発表したデータを見てみると、人によってコーヒーは1日約3、4杯を目安にしなければならないことが分かります。
EFSAのデータを参考にすると【成人女性 体重50kg】の方が1日に摂取しても問題ないカフェイン量は285mgになります。
コーヒーはどのくらいが適量?飲み過ぎになるのはどれくらい?
ドリップコーヒー1杯分(180ml)のカフェイン量は約80~100mgなので、EFSAのデータを元にすると1日に飲んでも大丈夫なコーヒーの量は体重によって以下のようになります。
体重50kg | 体重60kg | 体重80kg |
2~3杯 | 3~4杯 | 4~5杯 |
カフェインの摂取上限は体重によって変動するので、自分の体重と照らし合わせながらコーヒーを飲む量を調節しましょう。
米国食品医薬品局(FDA)やカナダの研究では、健康な大人なら1日400mgまでのカフェインなら問題がないとしています。
1日400mgまでという数字を元にすると、1日に4~5杯までとなります。どんなに多くても、6杯以上飲むのは避けた方が良いでしょう。
また、コーヒーの飲みすぎを防止できても、身近な飲み物にカフェインは含まれています。カフェインと言えばコーヒーを連想する人も多いかもしれませんが、コーヒーのカフェイン量を遥かに凌駕する飲み物があるので注意が必要です。次項ではカフェインを含有している飲み物を紹介していきます。
コーヒーのカフェイン量より多い身近な飲み物とは?
コンビニ、自動販売機などでも見掛けるエナジードリンクですが、そのカフェイン量はかなりのものです。
上記の図のエナジードリンクは日本国内でもかなりメジャーな商品ですが、一本(335ml)当たり142mgものカフェインを含んでいます。この量ですと1日2本が上限でしょう(成人 体重50~60kgを仮定)。
この他にも若芽を茶葉として使用した玉露は150ml当たりカフェインを180mgも含有しています。
コーヒーの飲みすぎ、カフェインの取りすぎに思い当たる人は上限以降、ノンカフェインコーヒーなどに切り替えたほうがいいかもしれません。
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それでも僕がコーヒーを飲む理由
「絶対にコーヒーじゃなきゃいけないのか?」
ここ数日、コーヒーの飲みすぎによる症状についての記事を書きながら考えた。
僕はコーヒーを日に7、8杯飲む。
EFSAのデータに照らし合わせると明らかに飲みすぎだ。もし、僕が健康を意識してコーヒーではなく違う飲み物を飲むとするのなら、なにを選ぶのであろうか。まったく思いつかない。甘い飲み物は飽きてしまうし、水や炭酸水は味気ない。
改めてコーヒーは唯一無二の飲み物だということを思い知った。
だけど僕は「コーヒーを飲まなきゃ仕事ができない」というわけじゃない。なにも飲まなくても仕事をすることができる。コーヒーは口寂しさや筆が止まったときの間を埋めるためのアイテムとして考えている。
だからこそ重要なのだ。『飲まなくても平気』はイコール『いらない』とはならない。僕がコーヒーを飲むという行為はある種、道草のようなものでコーヒー通やコーヒーを飲まない人から見ればじつに不可解に映るかもしれない。
ただ、僕は道草をするくらいの余裕がほしい。その余裕はなぜだか無駄には思えないのだ。
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