コーヒー豆ってベランダで栽培できるんではないか?そんな発想、したことある方もいるのではないだろうか。いや、少し考えてみればわかると思うが、だれもやっていないという事は「ベランダでのコーヒー豆の栽培は不可能」なのかもしれない。コーヒーベルト・コーヒーゾーンなんて言葉があるぐらいだし、もしかしたら…?

 

ただ、実際に考えてみないとわからない。誰もやっていないだけなのかもしれない…ちょっと調べてみた。

東京のベランダの可能性

「自宅でハーブ育ててるんだよね」

 

そんな話をすると誤解されるかもしれませんが、栽培しているのは“バジル”です。物書きなんてものは元来、出不精なもので根暗な人間が多い・・偏った意見ですが僕自身は例に漏れず暗いと思う。

 

趣味と言えば読書か家庭菜園くらいのもの。年に数回ある飲み会なんぞに参加するものなら、次の日にはフラフラになってしまうほどメンタルが弱いんです。

 

これまでにベランダで栽培してきたものを挙げると、トマト、シソ、タイム、ミョウガ、シシトウ、枝豆、春菊。これら収穫した野菜を料理で使うと、妙な気持ちが沸き上がってくる。

 

「太陽の光、土、水、空気、命。全てに感謝せねば・・」

 

そんな話を友人にすると

 

「お前は“おっさん”通り越して“爺さん”だよ」

 

なんて言われてしまう。そんな爺さんがコーヒー関連の記事を書くことにあたり「コーヒーは自宅で育てられるのじゃろうか?」と、考えるのも自然のことではないだろうか。

 

でも、日本でコーヒー豆を栽培するのはかなり難しいことが判明しました。

シシトウちゃんとコーヒー豆嬢

僕が家庭菜園をするにあたり、選ぶ植物の基準は

 

“美味しい”

“栽培するのが簡単”

 

この二つです。

 

例えばシシトウの栽培は本当に簡単で、“水さえあげればOK!害虫も付かないし、暑さには強い!”

 

女性に例えると

 

“マメに連絡しなくてもOK!浮気もしないし、寂しさに強い!”彼女にするならシシトウみたいな女性がいいと思っちゃうくらい魅力的な野菜でした。

 

しかしコーヒー豆嬢は

“暑さ?無理無理!寒いのも駄目!20度前後を保たないと実を付けないから!あ!それと日光も忘れないでよね。でも強すぎる日差しは苦手だから空気読んでね?そうそう!植える場所だって大事なの。栄養たっぷりでちょっと酸性気味の土が好きなんだからね。言っとくけど、これは最低条件なんだから”

 

僕はコーヒー豆の栽培方法を見ながら、そのワガママぶりに圧倒されてしまった。つまり、コーヒー豆を都内のベランダで栽培するなど、ほぼ不可能ということなのです。

 

確かに日本産のコーヒー豆なんて聞いたことありませんよね。
(沖縄など極一部の温暖地域で栽培されているようです)

コーヒーベルトとはどんな地域?

コーヒー豆を育てるのに適した条件は大きく分けて4つ。

 

  • 標高1000~2000mの高地。(ロブスタ種と呼ばれる豆は1000m以下の熱帯低地)
  • 成長期に雨が多く、収穫期に乾燥している地域(年間の降雨量が1500~2000mm)
  • 年間を通して15~20℃ほどの地域
  • 湿り気があり、水はけの良い土壌

 

この4つの条件を満たしている地域を「コーヒーベルト」、別名コーヒーゾーンと呼びます。赤道を中心に帯状に広がった地域を指していることから、“ベルト”という名称が付いているのです。コーヒーベルト内でコーヒーを生産している国は約60カ国。アラビア、オセアニア、インド諸島、アジア、アフリカ、南米、中米などが挙げられます。

コーヒーベルト内から代表的な国をピックアップ

コーヒーベルト内であっても、国によってコーヒーの特徴は全く違います。

 

●中米地域
カリブ海からの暖かい気候に恵まれ、
香り高いコーヒーと評されます。
酸味や甘味、苦味のバランスが良いとされる
ジャマイカ・ブルーマウンテンなどが有名。

 

●南米地域
コーヒー豆トップクラスの生産量、
ブラジルを始め、コロンビア、エクアドルなど
人気銘柄が集中している地域です。

 

●アフリカ地域
有名な銘柄「モカ・ハラー」などがありますが、
アフリカ自体ではコーヒーはあまり消費されず主に輸出品として扱われています。

 

●アジア地域
ロブスタ種の生産が多め。
小規模のコーヒー農園が多いので、豆の乾燥ムラやグレードが揃わないという欠点も。
アラビカ種では、マンデリンなど人気銘柄の生産地でもあります。

コーヒーベルトから外れた心境

思い返してみればコーヒー豆を育てている人は周りにいただろうか。いや、シシトウを育てている人すらいない。だからと言って日本産のコーヒーを待望するわけでもない。限られた場所で、限られた条件でしか育たない種子だからこそ、貴重に感じられるし、大事にいただきたいと思う。

 

僕はコーヒーを飲むことで、いつでも知らない国に触れられるし、憧れることもできるのだ。

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