牛乳の代わりになる代替ミルクとして、植物性ミルクの市場が世界的に拡大しています。
健康や美容に良いと噂の植物性ミルクですが、どのような種類があるのでしょうか?
本記事では、植物性ミルクを選ぶメリットと種類、コーヒーと合わせるのにおすすめの植物性ミルクをご紹介します。
目次
栄養価が高くてヘルシーな植物性ミルク
これまでミルクといえば牛乳などの動物性ミルクが一般的でしたが、最近では植物性ミルクの知名度が上がりつつあります。植物性ミルクにはどのような特徴があるのでしょうか?
植物性ミルクとは?
植物性ミルクとは、大豆や米などの穀物から採れるミルクのことです。植物性ミルクの代表格であるアーモンドミルクは、13世紀にアラビア語で書かれた料理本に登場するほど古い歴史があります。また、日本でもお馴染みのソイミルク(豆乳)は、紀元前2世紀頃に中国で発明され、奈良時代にはすでに日本に伝来していました。
植物から採られたミルクは栄養価は高いのに、ノンコレステロールでヘルシーなのが大きな特徴です。ビタミンやミネラルが豊富なほか、抗酸化作用の高いものや食物繊維をたっぷり含んだものまで、さまざまなタイプのミルクが存在します。
植物性ミルクが選ばれている理由
植物性ミルクを選ぶのは、完全菜食主義者であるヴィーガンの人たちだけではありません。動物性ミルクにアレルギーがある人、消化酵素のラクターゼが欠乏しているために動物性ミルクに含まれている糖質の乳糖を消化できない乳糖不耐症の人なども、代替ミルクとして植物性ミルクを選んでいるようです。
さらに、健康や美容への意識が高い人はもちろん、植物性ミルクは環境問題に敏感な人たちにも受け入れられています。オックスフォード大学の専門機関による調査では、牛乳のために牛を飼育するには大量の飼料が必要なだけではなく、温室効果ガスのひとつであるメタンガスが牛から排出され、気候変動が進む要因になることが明らかになりました。
植物性ミルクの主な種類
ひと口に植物性ミルクといっても、その種類はじつにさまざまです。ここでは、主な植物性ミルクとそれぞれの特徴についてご紹介します。
タンパク質が豊富な「ソイミルク」
大豆が主原料のソイミルクは、植物性の大豆タンパク質をたっぷり含んだミルクです。ソイミルクに含まれている植物性タンパク質は動物性タンパク質よりも吸収速度が遅いため、お腹持ちが良く、ダイエットの強い味方になるでしょう。また、ソイミルクには女性ホルモンのエストロゲンに似た構造のイソフラボンも含まれており、更年期障害の症状緩和や骨の健康維持への効果が期待できます。
脂質が少ない「ライスミルク」
白米や玄米、米粉から作られるライスミルクは、脂質が少なく低カロリーです。ライスミルクの中でも玄米から作るミルクは食物繊維を多く含むため、便秘解消に良いとされています。酵素でお米をオリゴ糖に分解して液状化する製法のライスミルクは、自然な甘みが感じられるので飲みやすいでしょう。
脂質とミネラルたっぷりの「ココナッツミルク」
脂質が高くて糖質が控えめなココナッツミルクは、鉄やマグネシウム、カリウムなどのミネラルが豊富です。ココナッツミルクの脂質の一部は中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)で構成されているので、体内摂取するとすぐに代謝されてエネルギーになります。ただし、過剰摂取するとカロリーの摂りすぎになるため注意が必要です。
美容に良い「アーモンドミルク」
大豆アレルギーでソイミルクが飲めない場合には、アーモンドミルクを試してみてはいかがでしょうか。砕いたアーモンドを水に浸して作るアーモンドミルクは低カロリーで、活性酸素を取り除く抗酸化作用のあるビタミンEを含んでいます。
ビタミンE不足は神経や筋肉に悪影響をもたらし、冷え症や肩こり、頭痛といった不快な症状を引き起こす場合も。加えて、抗酸化力が低下して肌のバリア機能がうまく働かず、シミやシワのできやすい肌になる可能性があります。
その点、コーヒーに入れる動物性ミルクの代わりにアーモンドミルクを使うようにすれば、美容と健康の双方にメリットが得られます。しかしながら、ビタミンEの過剰摂取は骨粗鬆症のリスクを高める可能性があるといわれていますから、適量摂取を心掛けるようにしましょう。
長期保存に適した「オーツミルク」
オーツ麦が原料のオーツミルクは、繊維質やタンパク質を含んだ植物性ミルクです。ほかの植物性ミルクに比べて長期保存に向いており、自然な甘みがあります。製造工程でビタミン、ミネラル等の成分が加えられることがあるので、栄養成分はそれぞれメーカーによって異なるため購入の際には成分表示をチェックすると良いでしょう。
必須アミノ酸を含んでいる「ヘンプミルク」
麻の実から作られるヘンプミルクは、ナッツや大豆に対してアレルギーを持つ人におすすめです。ヘンプミルクの特徴は、なんといっても必須アミノ酸を含有していること。必須アミノ酸は9種類あり、皮膚や筋肉、血液など体を作るのに欠かせない成分です。とても大切な成分である必須アミノ酸ですが、体内では合成できないので食事を通して摂取しなければなりません。その点ヘンプミルクは、体内合成不可の必須アミノ酸すべてを含んでいる優秀な植物性ミルクです。
それだけではなく、ヘンプミルクにはマグネシウムや亜鉛、鉄分といったミネラルも豊富に含まれているのだとか。ミネラルが不足すると貧血や免疫力の低下を起こしますが、日本の土壌は海外に比べるとミネラル量が少なく、日本人はミネラル不足に陥りやすいといわれています。さらに、ヘンプミルクはゴマの約4倍もの食物繊維を含んでいるため、便秘を改善して腸内環境を整える効果を期待できます。
コーヒーと相性の良い植物性代替ミルクは?
上記で紹介した以外にもたくさん種類がある植物性ミルクですが、ここではコーヒーと特に相性が良い植物性ミルクをご紹介します。
コーヒーにコクを与えるオーツミルク
コーヒーに合う植物性ミルクをお探しなら、オーツミルクはいかがでしょうか? サラサラしたテクスチャーの植物性ミルクが多い中、オーツミルクは動物性ミルクのようなとろみがあります。風味が良く、ほんのりした甘みを持つオーツミルクをコーヒーに加えれば、動物性ミルクのようなコクを与えてくれるでしょう。また、温かいコーヒーに植物性ミルクを加えるとしばしば分離しますが、オーツミルクは分離せずきれいに混ざり合うのでおすすめです。
オーツミルクのデメリットは?
コーヒーと相性の良いオーツミルクですが、アーモンドミルクやソイミルクと比べて糖分が多く含まれている植物性ミルクで高カロリーです。そのため、牛乳の代わりにゴクゴク飲むのは考えもの。もしオーツミルクを代替ミルクとして選ぶのであれば、飲む量を控えめにする必要があるかもしれません。
自分に最適な植物性ミルクを選ぼう
同じように見える植物性ミルクでも、味や含まれている栄養成分が大きく異なります。
どんなにヘルシーで健康や美容に良いと評判のミルクでも、過剰摂取すると逆効果になる恐れも。健康状態は人ぞれぞれ違いますから、自分の体に合った植物性ミルクを見極めるようにしましょう。
最後に、動物性ミルクよりも植物性ミルクはどれも共通して低カロリーであるため、ダイエット中でも気軽に取り入れやすい食材です。
カロリーを気にしてブラックコーヒーばかり飲んでいる方でも美味しく頂けるので、自分にあったミルクを見つけて、より良いコーヒーライフを楽しんでください。
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