日に日に寒さが増し、冬もすぐそこまで来ている感じですが、この時期になるとお歳暮やプレゼント用にコーヒーをお買い求めになる方が増えてきます。
でも、いざコーヒー豆を選ぶとなると何から考えたら良いのか困るものです。
クリスマスや年末年始も近くなってきていますので、今回はオススメのコーヒー豆の選び方をご紹介します!
プレゼント用コーヒー豆の賢い選び方
コーヒーは古くから定番ギフトのひとつですが、最近ではドリップバッグやインスタントコーヒーではなく、スペシャルティコーヒーの豆を選ばれる方も増えてきています。
ですが、実際にコーヒー専門店へ行ってみるとその種類の多さに戸惑い、どれを選べばいいのか困ってしまう方も少なくないようです。コーヒーにあまり詳しくなければ当然ですよね。
お客様から「ギフト用にオススメのコーヒー豆はどれですか?」と聞かれることもありますが、贈る方の好みがわからない場合、私は「違った風味のコーヒー豆を2~3種類、選ばれてはどうですか?」とお答えするようにしています。
傾向の異なるコーヒー豆をいくつか選ぶことで、贈る方の好みに近いものが含まれる可能性が高く、贈られた方もいろいろな味を楽しめるので、まず失敗がない選び方だと思っています。
コーヒー豆に詳しくなくても大丈夫。ギフトやプレゼントで迷った時は、店員さんに「風味の違うコーヒー豆を2~3種類選んでください」と相談してみましょう。
また、豆を選ぶ基準として、私は以下のようなご提案もしています。
◆焙煎度合いの違うもの(浅煎りと深煎り)を選ぶ
浅煎りのものは軽やかな飲み口で爽やかな風味、深煎りはコクと苦味がしっかりしているため、まったく違う味わいを楽しむことができます。
◆産地エリアの異なるものを選ぶ 産地の異なるコーヒー豆をセットにするのもオススメです。中米・南米・アフリカ・アジアなど、まったく異なるエリアを選ぶと個性もより明確に。
◆ストレートとブレンドをセットに 個性がハッキリしているストレート(単一産地の豆)と、味や風味に奥行き感があるブレンドをセットにすれば、それぞれの良さを楽しめます。 |
コーヒー好きの方には「いろいろな産地のコーヒーを飲んでみたい」という人も多いので、何種類か贈るのはきっと喜ばれると思いますよ。
12月ならではの特別なコーヒー豆も!
クリスマスやお歳暮用にちょっと奮発しようという方、いつもより特別なものを贈りたいという方は、以下のふたつのキーワードも覚えて、お店へ行ってみてください。
1)ゲイシャ
コーヒーの品種名で、ここ数年スペシャルティコーヒーの中でも非常に人気が高い高級豆。上質な酸と独特なフローラルの香りが人気の秘密ですが、収穫量が少ないため、他のスペシャルティコーヒーよりも少し高価です。
2)カップ・オブ・エクセレンス(COE) コーヒーの産地である各国で催される生豆の品評会のことで、ここで入賞したコーヒー豆は一斉にオークションへかけられます。世界中のバイヤーがオークションに参加するため、日本へ輸入されるのはこのうちのごく一部です。 |
COEで入賞した豆のほとんどはこのオークションでしか手に入らないので、コーヒー好きにとっては憧れの豆といってもいいでしょう。
コーヒーギフトをより特別なものにしたいという方は、このふたつのキーワードをお店で探してみてください。どちらもこれからの季節、コーヒー専門店でよく見かけるようになるはずですよ。
挽くか挽かないかは意外と大事
コーヒーギフトを贈る際、「豆を挽く道具(コーヒーミル)を持っていなかったら失礼になる」と考える方が多いようで、オーダー時に「粉に挽いてください」といわれることが多いのですが、これは贈られる側にとっても結構気になる問題です。
単純にコーヒーをおいしく飲むことを考えるなら、粉に挽かず、豆のままの贈る方が間違いなくオススメです。しかし、相手がもしコーヒーミルを持っていないと、結果的に買わせることになってしまうため、かなり難しい判断になります。
気軽に聞ける相手なら、その場で連絡して聞いてしまうのがいちばんですが、それが難しい場合は以下のいずれかをオススメします。
1)腹をくくって豆のまま贈る
コーヒー好きの方なら、たとえコーヒーミルを持っていなくても喜んでくれるはずです。むしろミルを購入するいいきっかけになるかもしれません。行きつけのカフェや喫茶店でコーヒーを飲むついでに「貰い物なんだけど粉に挽いてもらえませんか?」と聞いてみるのもアリです。
2)コーヒーミルもいっしょに贈る コーヒー豆といっしょにドリッパーやコーヒーミルなどの器具も扱っている店は多いです。小型のハンドミルなら1,000~2,000円前後で必要十分なものが購入できますので、豆とセットで贈るという手もあります。
3)粉に挽くなら少量にする 粉に挽いたコーヒー豆は早くに風味が飛んでしまうため、1週間ほどで消費できる量を贈るのがオススメです。ただ、それでは少し安っぽすぎると感じる場合は、いっしょに密閉保存ができるキャニスターなどを贈るのもいいかもしれません。 |
プレゼントに最適な量はどれくらい?
では、プレゼントでコーヒー豆を贈る際のちょうどよい量はどれくらいなのでしょうか。コーヒー豆自体の価格や予算にもよりますが、私がオススメする量はだいたい以下のとおりです。
◆100グラムずつ2~3種類を贈る
3種類のコーヒー豆を100グラムずつ、合計300グラム程度なら贈られる側も無理なく消費できますし、いろいろ飲み比べができて楽しめると思います。
◆400グラム以上贈る場合は豆のままで 上の内容だと意外に手頃な値段のため、各200グラムに増量してオーダーいただくケースもありますが、贈られる側は一度に600グラムものコーヒー豆が届くと、消費するのに時間がかかるものです。粉に挽くと飲み頃の期間はさらに短くなるので、400グラム以上贈る場合は豆のままで贈るのがいいでしょう。 |
コーヒーギフトを選ぶときは、以上のようなことに気をつけると失敗が少なくなります。
もっとカジュアルなプレゼントならドリップバッグも便利です。
1杯分のコーヒー粉がフィルターを兼ねたバッグに入っているもので、ドリッパーなどの器具を持っていなくても手軽にコーヒーを淹れられます。
ちょっと気の利いたお菓子とセットにすれば、高価すぎず気軽な贈り物にピッタリですよ。
まもなく迎える年末年始のギフトシーズン。今年はコーヒーギフトを、とお考えの方はぜひ参考になさってください!