皆さんは、デカフェにどんな印象をお持ちですか?
- 香味が消えてる
- 不味い
- 物足りなそう
- 妊娠中に飲むコーヒー
などなど、レギュラーコーヒーに比べると「不味い」けど、しょうがなく飲んでいるというイメージが多いでしょう。筆者もその一人。「美味しいデカフェです!」と言われても、いまいちピンと来ません。
しかし、海外では当たり前のように親しまれ、近年日本のカフェメニューにも多く登場しているデカフェブームには、きっと理由があるはず。
そんな理由を確かめるべく、今回はレギュラーコーヒーと同じぐらいの香味を感じられると噂のデカフェをネット通販でお取り寄せしました。自宅で淹れてみて、試したその感想をお伝えしてみたいと思います。
目次
そもそも「デカフェ」って普通のコーヒーと何が違うの?
今までカフェイン入りのコーヒーを飲んできた人には、デカフェの魅力はもちろん、従来のコーヒーと何が違うのか謎に包まれた存在でしょう。
デカフェとは
簡単に言うとコーヒー生豆の状態からカフェインだけを取り除いたものです。
普段から沢山コーヒーを飲むという人は、「コーヒー飲み過ぎかな…?」と「カフェイン依存症」を気にしたり、
「コーヒーを飲まないとなんか疲れる、ダルい」といった「カフェイン離脱」という障害を感じている人もいます。
日本人にはカフェインが効きにくいなんて話もありますが、できるならカフェインは少し控えたい……という人も増えおり、近年デカフェが注目されているという背景があります。
デカフェはどうやってカフェインを取り除いているの?
カフェイン除去の方法は、いくつかあります。多くの国では薬品を用いたカフェイン除去方法(有機溶媒抽出)が使われますが、日本では法令により入荷されません。
日本で用いられるカフェイン除去方法は主に、「水で取り除く方法」「(超臨界)二酸化炭素で取り除く方法」の2つとなります。
水を使ったカフェイン除去方法
カフェインは水に溶けにくい性質があるため、実は水を使ってカフェインを除去するのは非常に難しいです。
そこで編み出されたのが「スイスウォータープロセス」や「マウンテンウォータープロセス」といった方法です。直接的に有機媒体を使用しないため健康障害を気にすることなくデカフェを楽しめることで知られています。
「超臨界」二酸化炭素を使ったカフェイン除去方法
カフェインは二酸化炭素に溶けやすい性質を持ちますが、二酸化炭素にコーヒー豆を漬けるだけでは抽出できません。そこで使用されるのが「超臨界」に達した二酸化炭素を使用する方法です。「超臨界二酸化炭素抽出法」と呼ばれる抽出方法で、コーヒー本来の風味成分を損なわずにカフェイン除去ができ、体への悪影響もないため非常に優れた抽出方法と言えます。
しかしその高い技術と高圧装置のコストがかかるため、コーヒー豆自体の値段も高額になりやすいという特徴があります。
今回レビューしているデカフェもこの「超臨界二酸化炭素抽出方法」を使用した味に優れたもののようです!
関連記事:不眠・妊婦にピッタリ!?デカフェ・カフェインレスコーヒーの作り方とは?
注文した「Croaster Select coffee」はどんな豆を使っているの?
今回試したCroaster Select coffeeのコーヒー豆は、コーヒー豆の産地として名高いルワンダ産。
その中でも、COE受賞歴のあるルワンダ カリシンビCWSから選出した生豆を使用した、ルワンダでもトップクラスで高品質な「スペシャリティコーヒー」のようです。なんだか凄そう豆の仕入れは、特定の生産者から行っているためトレーサビリティの面でも安心。生産者にとって公平な取引が行われていることからも、私たちがこのコーヒーを消費することで、遠くルワンダの地の生産者の生活を支えていることになります。
つまり、人の体と環境に配慮した純国産の製造技術と発展途上国での生産背景から、SDGsへの取り組みも行われている製品のようです。日常的に楽しむコーヒーは、消費の先にあるつながりも含めて選んでみたいですね。
COEって何?って方は以下の記事も参考にしてください↓↓
関連記事:世界1位のコーヒーを決める祭典『カップ・オブ・エクセレンス』その厳しい審査基準とは?
「Croaster Select coffee」の味はどうなの?
製造技術と生産背景がわかったところで、肝心の味わいを確かめていきましょう。こちらのルワンダ カリシンビは21gで1杯分。今回は中挽きにして、コーヒーメーカーで抽出しました。
豆はこんな感じです。
袋を開けた瞬間の香りの広がりには驚かされました。通常のコーヒーに全く劣らない、フワッと柔らかい香りが広がります。豆の色味はデカフェだからといって、特に薄いわけではありません。
早速いただいてみましょう!
いつものコーヒーメーカーで、同じ要領で淹れてみました。香りの強さは通常のコーヒーと変わらず、ほのかなフルーティな華やかさがいい感じです。飲み心地は口当たりがスイートでコク深く、いつものコーヒーより重いくらい、しっかりした印象です。
程よい酸味がありますが、なめらかな苦味と豊かなコクによってバランスは◎ 超臨界の技術で、デカフェながらコーヒー本来の味わいが保たれていることが良くわかりました。余韻はまろやかなコクと甘みが後を引き、とても優雅です。他社のデカフェと比べると、コーヒーらしい余韻が長く続くような印象を受けました。
コーヒー本来の味わいと深いコクが魅力、こだわりのデカフェを新たな選択肢に
デカフェだからと侮ってはいけないどころか、カフェイン入りのコーヒーにも負けない美味しさを兼ね備えているデカフェコーヒーでした。超臨界二酸化炭素抽出法の巧みな技術により実現された味わい深さと、トレーサビリティの整った安心の生産背景。そして中深煎りで仕上げられた確かなコク。これなら、普段のコーヒー生活の中で豆を選ぶ時と同じように、イマドキの選択肢の一つとして加えてみたいと思いました。
しかし、今回試したCroaster Select coffee以外にも様々なデカフェが全国で販売されています。最近ではスターバックスなどでも取り扱いがあるので、気軽にデカフェが飲めますね!ただ昨今のコロナの状況を考えるとおうちで取り寄せてデカフェをゆっくりいただくのも良いですよね。皆さんも市販されているデカフェを味わってみて、コーヒーの選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか?