僕の常識の範疇を超えた変わったコーヒーがあることを知ったのだがなんと世の中には卵を使ったコーヒーや透明のコーヒーが実在するのだ。
あるとき車の運転中、クラクションを鳴らすのは“バカヤロウ”と意思表示したいときだけであって、けっして“ありがとう”のときには鳴らさないと知人に指摘された。
少し前なら頭ごなしに否定していたのだが、最近、世界のコーヒーの種類や飲み方を知ったことで、自分の常識や想像力に自信を失くしていた僕は、無言でアクセルを踏みベトナムのエッグ・コーヒーのことを思い出したのを、きっかけに世界の珍しいコーヒーをご紹介したいと思う。
ベトナムのエッグコーヒーは歴史が深い
“コーヒーの飲み方”は人によって様々だと思う。
何も入れないという人もいれば、ミルク、砂糖を入れる人もいる。クリームやキャラメルソースをトッピングする人も珍しくない。
では、“コーヒーに卵を入れる”人を見たことはあるだろうか。少なくとも僕の周りにそんな人はいないし、そもそも、「コーヒー+卵」なんて想定外の話だ。しかし、このエッグコーヒーが当然のように飲まれている国があるという。それがベトナムだ。
ベトナムではエッグコーヒーが1950年頃からカフェの定番メニューになっており、多くの国民が愛飲している。エッグコーヒーが誕生したのは、ベトナムに乳製品が不足した時代、代用品として卵黄が使用されたことが始まりだという。濃厚な甘さと苦味を同時に味わえると評判だが、そのレシピはどのようなものなのだろうか。
エッグコーヒーは簡単に作れます
本場ベトナムのエッグコーヒーを味わうならベトナム産のコーヒー豆は欠かせない。ベトナム産のコーヒー豆は小粒で酸味が少なく、苦味が強いという特徴を持っている。この強い苦味も美味しいエッグコーヒーには必要不可欠なのだ。
~ベトナム・エッグ・コーヒー~
- 少し濃い目にコーヒーを抽出する。
- コーヒーを抽出中に別容器に卵黄1個、練乳、少量のバニラエッセンスを入れカスタード状になるまでかき混ぜる。
- 抽出したコーヒーの上に、2を乗せて完成
意外と簡単なので試してみてみるのもオススメだ。感想を聞かせて欲しい。
関連記事:【カフェの注文で困らない】世界のコーヒーアレンジを知ろう!
イギリス発「CLEAR COFFEE」とは?
イタリアではエスプレッソが定番だし、アメリカでは浅煎りのコーヒー豆を使ったさっぱり系のコーヒーが広く飲まれている。イギリスでもアメリカと同様にさっぱり系が人気なのだとか。
しかし、2017年イギリスでコーヒー業界を驚かす無色透明のコーヒー「CLEAR COFFEE」が発売されたのである。
製造方法は企業秘密となっているが、主にコーヒー豆と水、カフェインで作られており、人工的な添加物は一切使用していないとのこと。
飲んだ人によると、濃い水出しコーヒーに似た味わいがあるという。この商品はインパクトだけではなく、コーヒーによる歯の着色も防げると話題になっている。
現在、イギリス、アメリカのみでの販売となっているが、ぜひ一度飲んでみたいものである。
常識というモノに疲れた帰り道
まだまだ、変わったコーヒーは世界中に溢れている。しかし、この“変わっている”というのはあくまで僕の常識であって、その国の人にとっては普通の飲み方にすぎない。
僕の友人が唱える『クラクションは“バカヤロウ”という意味しか持たない』というのも、一つの常識なのかもしれない。
そう考えると、僕はこれまで幾たび、道を譲ってくれた善良な歩行者や対向車に“バカヤロウ”と笑顔で鳴らしていたのであろうか。やるせない気持ちを抱えたまま僕は友人を家まで送り、去り際にクラクションを鳴らしたのであった。