ロボットの社会進出の波は、コーヒー業界にまで影響をおよぼしています。その一例として、ロボットバリスタの登場が挙げられるでしょう。
ロボットバリスタとはバリスタの代わりにコーヒーを淹れて提供するロボットのことですが、次々と新しいロボットバリスタが開発される中、コーヒーサービスの在り方が変わりつつあります。
本記事では、ロボットバリスタが人気の理由とバリスタの将来性についてご紹介します。
目次
ロボットバリスタが人気の理由は?
優れた抽出テクニックで最高の一杯を提供するバリスタは、コーヒーのスペシャリストです。しかし最近では、バリスタの代わりにコーヒーを淹れるロボットの実用化が進んでいます。
近い将来、人間の仕事のほとんどを機械が行うようになると言われており、実際にあらゆる分野にロボットや人工知能(AI)が進出しています。ロボットバリスタの登場も、オートメーション化の一例だといえるかもしれません。
ロボットバリスタを導入するメリット
ロボットバリスタは、コーヒーの自動販売機のような味気ないものではありません。無駄な動きがまったくないロボットバリスタが、注文したコーヒーを流れるような一連の動作で淹れる様子は、エンターテインメント性に溢れています。その物珍しさとメリットから、ロボットバリスタの設置を考える公共施設や複合施設はこれから先増加すると予想されます。
飲食店舗のコスト削減がロボットバリスタを導入する主なメリットですが、コロナ禍でさらにロボット応用が活性化しました。ロボットバリスタを活用すれば、非接触の接客が可能になり、感染リスクを減らすことができます。このように、世界中で猛威をふるった新型コロナウィルスの影響により、安全面を考慮して設置するケースもあるようです。
さらに、ロボットバリスタの導入は、飲食店舗や施設だけにメリットをもたらす訳ではありません。安く、早く飲みたいコーヒーを手に入れられるのが、ロボットバリスタを利用する側が得られるメリットです。
一般的には、コーヒーの注文時にバリスタとのちょっとした会話を楽しむことがあるかもしれません。ですが、「バリスタに注文するときに緊張してしまう! 」なんてこともあるでしょう。初めて訪れる店ともなれば、なおさらです。しかし、ロボットバリスタなら、バリスタと気の利いた会話をしようと会話のネタ探しに頭をひねる必要もありません。
おいしいコーヒーを淹れられるのか?
ロボットバリスタを導入することで問題視されるのは、本物のバリスタと同じように最高のコーヒーを淹れることが可能かどうかという点です。
そもそもバリスタが特別視されるのは、完璧な抽出技術をマスターしており、注文客の要望に合わせたコーヒーを淹れられるからにほかなりません。
正確さと柔軟性が求められるバリスタの仕事ですが、ロボットバリスタは正確さという面では本物のバリスタに負けておらず、安定した味のコーヒーを淹れることができます。
これから近い将来、値上がりするであろうコーヒーのことを考えると憂うつな気分になる人も少なくないでしょう。毎日コーヒーを飲まないと気が済まない人にとっては、コーヒーの値上がりは死活問題といっても過言ではありません。
しかし、ロボットバリスタを利用すれば、カフェやコーヒーショップで提供されるのと同等のコーヒーを、比較的安い価格で購入することができます。
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活躍中のロボットバリスタをご紹介
ロボットバリスタはすでに実用化されています。ここでは、現在活躍中もしくは、近い将来活躍予定のロボットバリスタをご紹介します。
ロボットバリスタの元祖「Cafe X」
香港のサイエンスパーク店を皮切りに、2017年にはサンフランシスコのメトレオン・ショッピングセンターに米国1号店をオープンさせ、現在はサンフランシスコ国際空港内(第3ターミナル)に設置されている「Cafe X」は、ロボットバリスタの元祖ともいえる存在です。
メトレオン・ショッピングセンターに設置する際には、それまでロボットバリスタ出店の前例がなかったため衛生当局により「移動式屋台」に分類され、シンクの設置を義務付けられました。
Cafe Xのプロジェクトは2014年から始まりましたが、CEOのヘンリー・フー氏はプロジェクト立ち上げ当時には、大学に在籍していたといいます。ロボットがバリスタの代わりにコーヒーを淹れるアイデアは、コーヒーショップで行列に並ばず、誰の手も介さず、おいしいコーヒーにありつきたいという願いから生まれました。
Cafe Xはガラスパネルの外から、産業用ロボットがバリスタとして忙しく立ち働くところを眺めることができます。1杯のコーヒーを淹れるのにわずか20秒ほどしかかからず、一度に数杯分を用意することが可能なため、カフェインを求める人々がキオスクの前に行列を作る必要はありません。
コーヒーの注文はスマホの専用アプリか、キオスクに備え付けのタブレットから行えます。Cafe Xのアプリを使えば事前に注文できるため、コーヒーが準備されるのを待つ必要もありません。
受け取るときには、注文時に発行された4桁のPINコードを打ち込むと、ハッチから熱々のコーヒーが入った白いカップが出てくる仕組みになっています。
日本に登場予定のロボットバリスタ「Ella(エラ)」
AIを搭載したロボットバリスタである「Ella」。
2021年12月には、開発元であるシンガポールのスタートアップ企業「 Crown Technologies Holding」とJR東日本が連携し、東京駅と横浜駅にテスト導入される予定です。今回のロボットバリスタの駅構内設置はスペースの有効活用を主な目的としていますが、同時にスピードや利便性を追求したコーヒーサービスの提供体験も得られます。
完全無人のロボットバリスタであるEllaは1時間に200杯のコーヒーを用意できるため、多くの人が行き交う駅構内への導入は最適だといえるでしょう。メンテナンスさえしっかり行っていれば24時間365日作動しますから、いつでもバリスタ品質のコーヒーやチョコレートドリンクの提供が可能です。
専用アプリとキオスクに備え付けられたタッチパネルから注文できますが、専用アプリ経由はクレジットカード決済なのに対し、店舗のタッチパネルでは交通系ICを利用した決済になります。
アプリ経由ではカスタマイズのお気に入りの登録ができるため、注文の手間が省けて便利です。
ロボットバリスタがこれからの主流になる?
ロボットバリスタの導入は、これから将来さらに増えると予想されます。忙しくてカフェに立ち寄る時間がないときには、ロボットバリスタの利用が便利かもしれません。
しかし、自分へのご褒美に、さらには気の置けない友人や同僚と談笑したい場合などには、ゆったり寛げる素敵な空間で一流のバリスタが淹れるコーヒーを味わいたいという人は多いでしょう。
ロボットバリスタとバリスタは同じ仕事を行いますが、ロボットバリスタが普及したからといって、バリスタの仕事が完全に機械に奪われてしまうことは考えられません。
ロボットバリスタの導入数が増えたとしても、状況に合わせてロボットバリスタとコーヒーショップを使い分ける人が大多数を占めるのではないでしょうか。
参照サイトURL:
https://www.watch.impress.co.jp/
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