コーヒーの楽しみ方は人それぞれ。コーヒーにアレンジを加えれば、さらにその楽しみは広がるでしょう。少し工夫を凝らせば、カフェで提供されているようなコーヒーが作れてしまいます。本記事では、コーヒーブレイクが楽しみになるような素敵なアレンジレシピをご紹介します。
目次
ちょっとの手間ですごくおいしいコーヒーのアレンジレシピ
そのままでもおいしいコーヒーですが、アレンジすればもっとおいしくなることも。ここでは、ご家庭で簡単に作れるアレンジレシピをまとめてみました。
カフェ・デ・オジャ
メキシカン・スパイス・コーヒー、もしくはカフェ・デ・オジャ(Café de Olla)の名前で知られているこのコーヒーは、オラ・デ・バロ(olla de barro)と呼ばれる陶器の鍋で作られる、伝統的なアレンジコーヒーです。カフェ・デ・オジャはスパイスが効いたコーヒーで、シナモン、クローブ、スターアニス(八角)に加え、ピロンシジョ(Piloncillo)というメキシコ産の黒砂糖で味をととのえます。
「メキシコの鍋も黒砂糖も手に入らない…」という方も、ミルクパンとブラウンシュガー等で代用可能なのでご安心を。コーヒーの粉を用意するときには、挽きたての深煎りコーヒーがおすすめです。少し多めに作って、1杯目はストレートで、2杯目はミルクを加えて、3杯目はオレンジピールを加えてなど、アレンジを変えて飲むのも楽しいでしょう。
<作り方>
- 少し大きめのミルクパンに水6カップ(1.2リットル)、シナモンスティック1本、ホールクローブ2つ、スターアニス1つ、ブラウンシュガーお好みで適量を入れて中火にかけます。
- 時々かき混ぜ、砂糖が完全に溶けたらミルクパンを火からおろします。そこへコーヒーの粉スプーン大さじ6杯を加え、軽くかき混ぜてから蓋をします。
- 6~8分ほど蒸らせば完成です。濾し器を使って、ミルクパンからコーヒーをコーヒーカップに注ぎましょう。
アフォガート
アフォガートとは、アイスクリームを浮かべたコーヒーのこと。イタリア語の「affogato」には溺れたという意味があり、コーヒーに浮かべたアイスクリームがまるで溺れているかのような様子を指しています。コーヒーの中でもエスプレッソを使って作るアフォガートがよく知られていますが、本場イタリアではコーヒー以外にも、紅茶やリキュールにアイスクリームを浮かべて飲むこともあるのだそう。
甘さとほろ苦さの絶妙なコンビネーションが味わえるアレンジコーヒーですが、アイスクリームではなく、ジェラートを使って作ることもできます。じつはジェラートの脂肪分は約4~7%で、アイスクリームに比べるとかなり低脂肪でローカロリー。そのため、ダイエット中の方には、ジェラートを浮かべたアフォガートがおすすめです。熱々のコーヒーを使用するため、グラスは耐熱性のものを用意しましょう。
<作り方>
- 熱々のエスプレッソ、もしくは濃いめに淹れたコーヒーを30ml用意します。
- アイスクリームディッシャーでアイスクリームを適量すくい、グラスに移します。
- エスプレッソをアイスクリームの上から注いで完成です。
ベイリーズ・コーヒー
ベイリーズ・コーヒーとは、クリーム系リキュールのベイリーズを加えてアレンジしたコーヒーのことです。ベイリーズといえば、ベイリーズと牛乳を混ぜたカクテル「ベイリーズミルク」が有名ですが、そこにコーヒーを加えてもおいしくいただけます。
アイリッシュウィスキーのベースにバニラやカカオが入ったベイリーズは、キャラメルのように甘くて口当たりが良く、飲みやすいアルコールです。ただし、アルコール度数は17%と高めですから、飲み過ぎてしまったり、間違ってお子様が口にしてしまったりしないように気をつけましょう。
<作り方>
- コーヒーを濃いめに淹れ、約160ml用意します。
- ベイリーズを30mlほどホットコーヒーに加えます。お好みでミルクを入れても良いでしょう。
コーヒーソーダ
コーヒーにソーダを加えたアレンジコーヒーは、清涼感あるドリンクで汗ばむ季節にぴったりです。無糖の炭酸水を使用し、甘みが欲しい場合にはガムシロップを入れると良いでしょう。用意するコーヒーは、インスタントでも構いません。しかし、コールドブリューコーヒーを使用すれば、苦みの少ない、すっきりキレのある味わいが堪能できます。ここでは、コールドブリューから作るコーヒーソーダの作り方をご紹介します。
<作り方>
- 水500mlを容器に入れ、コーヒーの粉40gをお茶パックなどに入れて水に浸します。およそ8~12時間ほど冷蔵庫で寝かせれば、コールドブリューコーヒーのできあがりです。
- コールドブリューコーヒーとソーダを100mlずつグラスに注ぎます。
- よく掻きまぜれば完成です。お好みでレモンの輪切りやミントの葉を飾ると、見た目の清涼感がさらにアップするでしょう。
アイリッシュ・コーヒー
見た目がふつうのコーヒーのようなアイリッシュコーヒーは、アレンジコーヒーというよりも、むしろカクテルドリンクとしてよく知られています。コーヒーにアイリッシュウイスキーと生クリームを加えたアイリッシュ・コーヒーは、アイルランドで誕生したドリンクなのだそう。
寒さに震える人々を温めるために生み出されたこのドリンクは、熱々のホットコーヒーに加えたウィスキーの豊かな香りが鼻をくすぐり、心も体も温めてくれます。表面に浮かんだ生クリームを混ぜてしまいたくなるかもしれませんが、混ぜずに飲むのが本場の飲み方。アイリッシュ・コーヒーを作るときには、 JAMESONやTULLAMORE DEWなどのウィスキーがおすすめです。
<作り方>
- 生クリームを泡立て器で混ぜて、もったりととろみがつく(七分立て)まで泡立てます。
- 温めておいたグラスに、白ザラ糖15g、アイリッシュウィスキー30ml、そして濃いめに淹れた熱々のコーヒーを120ml注ぎます。
- コーヒーの表面に、泡立てた生クリームを浮かべれば完成です。
レッド・アイ・コーヒー
レッド・アイと聞くと、ビールにトマトジュースを加えたカクテルを思い浮かべる方も少なくないでしょう。そのため、レッド・アイ・コーヒーと聞くと「コーヒーにトマトジュースを加えたもの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、レッド・アイ・コーヒーとは、ドリップコーヒーにエスプレッソを1ショットプラスしたアレンジコーヒーのこと。
誰でも簡単に作れるアレンジコーヒーですが、レッド・アイ・コーヒーを作るときには、カフェイン摂取量に気をつけましょう。ちなみに、ドリップコーヒーにエスプレッソを2ショット加えたブラック・アイ・コーヒーと呼ばれるアレンジコーヒーもありますが、こちらはさらにカフェイン摂取量が多くなるため要注意です。
<作り方>
- ドリップコーヒーを1人分(120ml)淹れます。
- エスプレッソを1ショット(30ml)、淹れたてのドリップコーヒーに加えれば完成です。
ミントコーヒー
ミントコーヒーは、コーヒーにミントシロップを加えたアレンジコーヒーです。アイスコーヒーにミントから作ったシロップを混ぜれば、暑い季節にぴったりのドリンクが完成します。殺菌作用のあるミントの葉は、風邪予防にも効果があるといわれていますから、ホットコーヒーにミントシロップを加えて風邪をひきやすい季節の変わり目などに飲むと良いかもしれませんね。ミントの葉があればミントシロップを手作りすることも可能ですが、ここでは既製品のミントシロップを使った作り方をご紹介します。
<作り方>
- アイスコーヒーを160mlほど用意します。アイスコーヒーを作るときには、キリリとしたコーヒーの苦みを感じられるよう深煎りのコーヒー豆を選びましょう。濃いめに淹れるため、1人分のお湯の量に対して2杯分(25gほど)のコーヒーの粉を入れてドリップします。
- コーヒーを淹れ終わったら、すぐに氷を入れて冷やします。
- できたてのアイスコーヒーにモヒート用のミントシロップ30mlを加え、よく混ぜます。ミントの葉を飾れば完成です。
コーヒーゼリー・コーヒー
コーヒーゼリー・コーヒーは、ほろ苦くて、プルプル冷たいコーヒーゼリーをアイスコーヒーに加えたアレンジコーヒーです。ローカロリーかつツルンとしたのど越しですから、暑い時期のデザートにぴったり。甘みを出すためにガムシロップを加えても良いですが、練乳を加えるとまろやかさが出て、より食べやすくなるでしょう。
コーヒーゼリー・コーヒーは、東南アジアで飲まれている仙草ゼリー入りコーヒーからヒントを得たアレンジコーヒーですから、もしも仙草ゼリーが手に入るのであれば本場の仙草ゼリー・コーヒーを作ってみるのも楽しいかもしれません。
<作り方>
- 既製品のコーヒーゼリー1個をグラスに入れ、フォークで細かく潰します。
- アイスコーヒー(既製品のものでもOK)を60mlほどグラスに加えます。
- コーヒーミルクを適量足し、ガムシロップか練乳をお好みで加えれば完成です。
アレンジコーヒーの可能性は無限大
ひと口にコーヒーといっても、その飲み方は千差万別。ほんの少しだけ手間と時間を掛ければ、カフェメニューに載せられているようなコーヒーをご家庭でも楽しめます。今回ご紹介したアレンジコーヒーのレシピ以外にも、たくさんのおいしいレシピが存在します。お気に入りのアレンジコーヒーを見つけて、豊かなひと時を過ごしてみませんか?