コーヒーで描かれた犬

コーヒーの味はもちろん、その豊かな香りと濃褐色の色合いはわたしたちの心を落ち着かせてくれるもの。コーヒーの茶色はコーヒー生豆を焙煎した際に複数の成分が化学反応を起こしてできたものですが、そんなコーヒー特有の色を活かしたアートが存在します。

 

本記事では、コーヒーを飲んで味わうだけではなく、目で見て楽しめるコーヒーペインティングについてご紹介します。

【飲むだけじゃない?】コーヒーから生まれるさまざまな芸術

コーヒーの絵

ラテアートやコーヒーアートと混同される場合もあるコーヒーペインティング。コーヒーペインティングは、ラテアートやコーヒーアートとどのような違いがあるのでしょうか?

 

コーヒーペインティングの特徴と魅力についてご紹介します。

ラテアートやコーヒーアートなどとの違いは?

カフェやコーヒーショップで注文したカプチーノやカフェモカのうえにミルクで描かれたハート模様やクマを見て、思わず「かわいい! 」と声が漏れてしまった経験がある人もいらっしゃるのでは? 一般的にエスプレッソを基本としたコーヒーにミルクで絵を描くことをラテアート、もしくはコーヒーアートと呼びます。ひと口にラテアートといっても、厳密にはミルクの注ぎ方で模様を描くフリーポア・ラテアート、そしてピックやスプーンを使って絵を描くデザインカプチーノの2種類に分けられています。

 

参考記事:ラテアートの種類と3つのコツ

 

一方、コーヒーペインティングはラテアートなどとは異なり、絵具の代わりにコーヒーを使って紙に絵を描くことです。海外ではコーヒーステインアートとも呼ばれており、コーヒーのシミを上手に活かしてラフに描かれたものから、本格的な水彩画風のものまでさまざまな作品が存在します。また、コーヒーペインティングと同じジャンルのアートとして、コーヒーの粉から作品を生み出すコーヒーグラウンドアートもあります。

コーヒーペインティングの特徴と魅力とは

コーヒーを絵具代わりに使用するのがコーヒーペインティングの共通点。しかし、筆を使って描く人や指を使って描く人、さらにはスプーンを使って描く人がおり、個性豊かな作品が多いのがコーヒーペインティングの特徴です。

 

中には、「茶色一色の絵なんて面白味に欠けるのでは? 」と思う人もいるようですが、絵を描く道具によってタッチが変化するため、セピア色一色でも表現豊かで味わい深い作品に仕上がるのが魅力だといえるでしょう。

緻密な描写がすばらしい藤原英樹さんのコーヒーペインティング

コーヒーとスプーン

海外で盛んなコーヒーペインティングですが、じつは日本にもコーヒーペインティングの分野ですばらしい作品を手掛けているアーティストが存在します。

起き抜けのコーヒーからひらめいたアート

日本を代表するコーヒーペインティングのアーティストといえば、九州を拠点に活動している藤原英樹さんの名前を挙げることができるでしょう。小さいころから絵を描くのが大好きだったという藤原さんは独学でコーヒーを使って絵を描く技術を習得し、見る人を魅了する素敵な作品を次々に生み出しています。

 

毎朝、起床後すぐにコーヒーを飲むほどの「コーヒー派」だった藤原さん。新手法で絵を描きたいと考えながらふとスプーンについたコーヒーを紙に垂らしてみたところ、良い線が描けたのがコーヒーペインティングをはじめるきっかけだったといいます。

 コーヒーペインティングの難しさは?

藤原さんのコーヒーペインティングでは、絵筆の代わりにスプーンを使用しています。扱いにくいスプーンを使っているだけに線を描くだけでも思い通りにいかず、絵を描くときには線の太さをコントロールするのが難しいところなのだとか。この問題を解決するため、藤原さんは同じ対象物を何度も描き、スプーンを使って自在に美しい線を描く練習を積み重ねました。

 

また、湿度や気温によって絵の乾き具合は変わりますが、乾き方によってコーヒーの色合いにも変化が生じます。同じ濃度のコーヒーを使用したとしても、屋外で描く場合と屋内で描く場合とでは当然絵の乾き具合は異なりますから、自分が思い描いた通りの色合いを出すためには経験を重ねる必要があります。

 

完成した作品にはアクリルスプレーを吹き付けて耐久性を持たせます。一般的に紙についたコーヒーのシミはキッチン用漂白剤で落とすことができますが、自然に色落ちするまでには長い時間がかかります。とはいえ、シミの場合とは大きく違い、できるだけ長持ちさせたいコーヒーペインティング。アクリルスプレーを使用しても保存状態によってはカビや退色の恐れがつきまとい、保管の難しさが難点だといえるでしょう。

新しい趣味にいかが? コーヒーで絵を描いてみよう

コーヒーペインティング

コーヒーペインティングに必要な画材はごく少なく、コーヒーと絵筆やスプーン、そして画用紙だけ。揃えなければいけない画材が少ないため、誰もが気軽にチャレンジできるアート分野なのではないでしょうか。

 

新しい趣味を探しているというコーヒー好きな人に挑戦していただきたいコーヒーペインティング。絵心がない人でも、練習すればいつかは素敵な作品を作ることができるかもしれませんね。藤原英樹さんの作品を見たい人は、ぜひFacebookを訪れてみてはいかがでしょうか。

 

関連記事:感動のラテアート!飲むのが惜しくなるカフェラテが有名な東京のカフェ7店

参照サイト:https://web.facebook.com/hideki.fujiwara

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