健康志向が高まる昨今。美容や健康増進に役立つという視点からも様々な効能をもつハーブ類が注目されはじめています。取り扱われる種類やバリエーションも増えてきました。
ハーブティーといえば、手軽に入手できるティーバックタイプから、乾燥ハーブ、苗から育てた生のハーブまで実に様々。
今回はハーブティーの基本的な種類や淹れ方、効果的に美味しく淹れて楽しむコツなどについて、ハーバルセラピストの立場から解説していきましょう。
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【種類】ドライハーブティーとフレッシュハーブティーの違い
ハーブティーには、ドライハーブティーと、フレッシュハーブティーがあります。
ドライハーブティーとは?
乾燥させたハーブのティーが、ドライハーブティー。保存性が高く、一年中楽しめるほか、水分が抜けて成分が凝縮されるため、生の状態より高い薬効が期待できます。ティーバックなどで手軽に楽しめるタイプも、ドライハーブティーのひとつですね。
フレッシュハーブティーとは?
生の状態のハーブをティーとして楽しむ、フレッシュハーブティー。お庭やプランターなどで育てた生のハーブをカットし、ティーに用います。植物本来の生き生きとした、爽やかで清々しい香りを、収穫期間限定で楽しめるのが魅力です。
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ハーブティーを効果的に淹れる3つのコツ
美味しく効果的に楽しむための3つのコツについてご紹介します。
1.ハーブの量に気を付けて!
ティーカップ一杯分のティーに対する、ドライハーブの量は、茶さじ一杯程度。ティースプーンなら山盛り一杯位です。フレッシュハーブの場合は、ドライハーブの三倍程度が目安となります。
2.ハーブの重さによって量を調節!
ハーブティーに使われる植物の部位は、花や葉のほか、根や果皮、果実など様々。そのため、同じ一杯でも、重量は変わってきます。固くて重めのハーブは少なめ、フワフワして軽いハーブは、多めの一杯にするなど、調整するとよいでしょう。
3.ハーブの形状に合わせて抽出時間にひと工夫
根や果皮や果実などの固いハーブ類は、成分が抽出されにくいため、砕いてから使う、または粉末タイプを選ぶ、抽出時間を長めにとるなど、工夫することで有効成分が引き出されやすくなります。
軽くて成分が抽出されやすいハーブ
・花のハーブ : ローズ、カモミール、カレンデュラ、ジャスミン、ラベンダーなど
・葉のハーブ : ミント、ルイボス、レモングラス、タイム、セージ、ネトルなど
重くて固く、成分抽出に時間がかかるハーブ
・根のハーブ : ダンディライオン、マーシュマロウ、アンジェリカなど
・果皮のハーブ : オレンジピール、レモンピール、アップルピースなど
・果実のハーブ : ローズヒップ、ホーソンベリー、フェンネルなど
基本のハーブティーの淹れ方
ハーブティーを淹れるときの、最も大切なポイントは、二つ。沸騰したお湯を使うことと、抽出中は蓋を閉めることです。意外と簡単ですね。
熱湯を使うことで、有効成分がしっかり抽出され、味もよくなります。ティーポットは、ハーブの豊かな色彩や、中のハーブのお花が開いていく過程を視覚で楽しむこともできる、耐熱ガラス製のものがオススメです。
キチンと蓋をして香りをとじこめることで、しっかり有効成分を抽出させ、香りを楽しむことができます。マグカップなどを使い、ティーパックでハーブティーを楽しむ場合にも、忘れずに蓋をしましょう。
ドライハーブティーの淹れ方
- ティーポットに人数分のドライハーブを入れる。
- 沸騰させたお湯を注ぎ、蓋をしめる。
- お花や葉など柔らかいハーブは3分、根や果実など固いハーブは5分以上おき、有効成分を抽出させる。
- ポットからティーカップにティーを注ぎ、立ち上る香りを、深い呼吸でゆったり楽しみながらいただく。
フレッシュハーブティーの淹れ方
- 洗って水気を切ったフレッシュハーブをカットし、ティーポットに人数分入れる。
- 沸騰させたお湯を注ぎ、蓋をしめる。
- お花や葉など柔らかいハーブは3分、果実など固いハーブは5分以上おき、有効成分を抽出させる。
- ポットからティーカップにティーを注ぎ、立ち上る香りを、深い呼吸でゆったり楽しみながらいただく。
ハーブティーのおすすめの楽しみ方
最近では、店頭に並ぶハーブティーの種類も増え、手軽に楽しめるようになってきました。美味しく効果的に取り入れるコツをつかみ、優しい香りでリラックス。くつろぎの一杯で、癒しのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
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注意事項
※既往症のある方、お薬を服用されている方のハーブティーの飲用については、医師の指示にしたがってください。
※妊娠中や授乳中、お子様が飲用できないハーブティーもあります。それぞれのハーブの禁忌事項をご確認ください。
※体質や体調、利用法によっては健康を損ねる場合もあります。十分ご注意のうえ、自己責任で飲用してください。