一年ほど前、世界各地のビールを紹介するイベントのPR記事を担当していた僕は、まとまらない原稿に頭を抱えていました。

 

理由はビールの歴史やルーツが想像以上に深く、限られた枚数に要約しきれないことが一つ。そして、主催者の方が送ってくれたサンプル用のビールを、前の晩、飲みすぎてしまい軽い頭痛に見舞われていることも影響していました。

 

そして今回『コーヒーの歴史』を執筆することになり、“ビール記事のトラウマ”が頭をよぎりました。僕は恐る恐るコーヒーの起源を軽~く調べてみたところ、

 

「西暦900年頃、アラビアで・・」

 

西暦900年! 日本だと平安時代。

 

「1000年以上の歴史か……」

 

と、途方に暮れながらコーヒーの歴史を紐解いていくと、コーヒーに関する面白いエピソードを発見することができました。

コーヒーの起源は神話から? コーヒーと宗教の意外な関係

1000年以上歴史を持つコーヒーの起源は諸説あります。

 

コーヒーは嗜好品としてではなく薬として使われていた?

900年頃、アラビアの医師ラーゼスが患者に、コーヒー豆を煮詰めた汁を飲ませていたという記録があります。

 

薬効は消化不良の改善や滋養強壮、利尿作用などがあると記述されており、嗜好品ではなく薬として扱われていたのではないかと推測されます。

 

ですが、この記録書は古すぎるため正確な年代は立証できていません。

有名店『カルディ』の由来にもなった、眠りを知らない修道院

また、9世紀頃のアフリカでヤギ飼いの少年カルディが、興奮して駆け回るヤギを見つけ観察してみたところ、そのヤギが赤い実(コーヒーチェリー)を食べていることに気付きました。

そして、自分もその赤い実を食べてみたところ、なんとも言えない高揚感に包まれたそうです。

 

その効果を聞いた僧侶が「この赤い実を食べたら、夜の厳しい修行に耐えられるのではないか?」と、考えました。

 

赤い実を食べた僧侶は夜間も眠くらならず、集中して修行に取り組むことができたのです。仲間の僧侶もこれに従い、瞬く間にコーヒーは全国の修道院に広まりました。

 

……この話は1671年の書籍「コーヒー論:その特質と効用」の中の『眠りを知らない修道院』というエピソードで、創作物の可能性が高いとされていますが、コーヒー発祥説の中で高い人気を誇ります。

 

有名コーヒーショップの「Kaldi's Coffee」の由来にもなっています。

コーヒーチェリーで病状回復なんてエピソードも?

他にも、13世紀イエメンの港町「モカ」で領主に追われ疲れ果てた僧侶オマールは、赤い実(コーヒーチェリー)をついばむ鳥を見つけました。

オマールがその赤い実を食べたところ、それまでの疲れが嘘みたいに吹き飛んだそうです。ちょうど、モカでは病気が流行っており、オマールが赤い実の煮汁を病人に与えたところ病状が回復。

その功績からオマールは町への帰還が許されました。この話もコーヒー発祥の説に数えられます。

 

代表的なコーヒーの起源を紹介しましたが、まだまだ数多くの説話があり、明確な起源は明らかになっていません。

 

ですが、ほとんどの記録に『僧侶』が登場していることから、コーヒーと教会は密接な関係があると考えられます。

 

【コーヒーが広まった理由】コーヒーの深い歴史を掘り起こせるのか(2)

 

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