カフェや喫茶店で見かけるコーヒーに関する用語やフレーズ。なんとなく意味は知っているけど、詳しくは分からない……という言葉も多いのではないでしょうか?

 

今回はコーヒーをもっと楽しむために知っておきたい専門用語について、カテゴリ別に解説いたします! コーヒーの言葉を知ると、今よりもっとコーヒーを楽しめるようになりますよ。

 

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コーヒーの栽培や生産に関する用語

まずはコーヒーの栽培や生産に関するキーワードについて解説しましょう。

【コーヒーチェリー】

コーヒーの木の果実のこと。熟すと赤くなり、サクランボに似ていることからこう呼ばれます。

 

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【等級(グレード)】

コーヒー豆の大きさや形といった見た目、風味などから決定される格付けのこと。国際的に決められた基準はなく、各生産国ごとに評価の仕方が異なります。

 

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【ニュークロップ】

新豆のこと。だいたい収穫後半年程度のものを呼びます。水分を多く含み、焙煎の難易度が高いのが特徴です。

 

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【オールドクロップ】

前年度より以前に収穫されたコーヒー豆のこと。水分が程よく抜け、安定した味わいが特徴です。

【スクリーン】

コーヒーの生豆を大きさ別に仕分けるために使うふるいのこと。また生豆の大きさの単位としても使われ、「スクリーン15」などのようにサイズを示します。数字が大きいほどサイズも大きくなります。

【プロセス】

コーヒーチェリーからコーヒー豆を取り出すための精製処理工程のこと。同じ豆でもプロセスが異なると味も違ってきます。

 

関連記事:【コーヒー豆の製造過程や方法】コーヒーはどうやって作られる?

【ナチュラル】

収穫後、コーヒーチェリーを果実のまま乾燥させる精製方法のひとつ。乾燥後、果実の中からコーヒー豆を取り出します。独特のフルーティさや甘さ、酸味があるのが特徴です。

【ウォッシュド】

収穫後のコーヒーチェリーの果肉を取り除き、水洗いして乾燥させる精製方法。雑味が残りにくく、クリーンな味が特徴です。

【ハニープロセス】

収穫後のコーヒーチェリーの表皮だけをはがし、粘液質は残したまま乾燥させる精製方法。甘さやコクがあり、かつクリーンな味が特徴です。

 

関連記事:【コーヒーと精選方法】美味しさの密接な関係とは?

コーヒーの加工や製法に関する用語

次にコーヒーの生豆の加工や製法に関するキーワードについて解説しましょう。コーヒーの味や香りを決定づける大切な過程に関する用語が並びます。

【ロースト】

コーヒーの生豆をガスや電気などで加熱し、炒ること。焙煎ともいいます。ローストすることで豆の持つ成分が変化し、豊かな味わいや香りを引き出せます。

 

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【焙煎度】

コーヒー豆をローストする度合いのこと。浅煎りから深煎りまで8段階に分けられます。浅煎りほど酸味が強く、深煎りほど苦味が強くなります。

 

関連記事:深煎りと浅煎りの違いとは?焙煎度合による味の違いを知る

【メッシュ】

コーヒー豆を挽いたときのコーヒー粉の粒の大きさのこと。粒度ともいい、細挽き・中挽き・粗挽きと示されます。同じ豆でもメッシュによって、コーヒーを淹れた際の味や色が変わります。

【ブレンド】

それぞれのコーヒー豆の持つ特徴を活かしつつ数種類配合し、新しい味わいを作り出すこと。3種類から、多くても5種類程度が一般的です。

 

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コーヒーの淹れ方や器具に関する用語

つづいてコーヒーの淹れ方や器具に関するキーワードについて。普段当たり前に使っているあの器具も、名前を聞かれると意外と知らないなんてこともありますよね。改めて確認しておきましょう。

【ドリップ】

ろ過しながらコーヒーを抽出すること。紙を使ったペーパードリップや布を使ったネルドリップが一般的です。

 

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【コーヒーサーバー】

ドリップなどでコーヒーを淹れる際、抽出されたコーヒーを受けるためのガラス製容器のこと。

【ドリッパー】

ドリップしてコーヒーを淹れる際、フィルターを通してろ過するために使う器具。

 

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【ミル】

ローストしたコーヒー豆を粉にするための器具。グラインダーともいい、手動式や電動式があります。

 

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【エスプレッソ】

深煎りのコーヒー豆を極細挽きにし、専用マシンで高い圧力をかけながら抽出するコーヒーのこと。イタリアで一般的に飲まれています。

 

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コーヒー豆の種類に関する用語

つづいてコーヒー豆の種類に関するキーワードについてお伝えしましょう。一概にコーヒー豆といっても、そのタイプや種類はさまざまです。

【スペシャルティコーヒー】

コーヒーの品質低下に歯止めをかけるべく、アメリカのスペシャルティコーヒー協会(SCAA)によって提唱された新しい高品質コーヒーの概念。生産からカップに淹れて提供されるまで、すべてのプロセスで徹底して品質管理することが条件とされています。

 

関連記事:【高品質・最高峰】サードウェーブの代名詞『スペシャルティーコーヒー』の歴史と定義とは?

【品種】

コーヒー豆の種類のこと。一般的に飲まれている品種には「ロブスタ種」と「アラビカ種」の2品種に分けられます。

【ピーベリー】

通常コーヒー豆は1つの実の中に2粒入っていますが、1粒しか入っていないことがあり、ピーベリーや丸豆と呼ばれます。収穫量の4〜5%ほどしかなく、高い希少価値があります。

【アラビカ種】

世界のコーヒー生産の約6割弱を占めるコーヒーの品種。原産地はエチオピアで、標高1,000〜2,000mの熱帯高地で栽培されます。ストレートで飲むのに適しており、酸味が強く、甘い香りが特徴です。

【ロブスタ種】

世界のコーヒー生産の約4割を占めるコーヒーの品種。原産地はビクトリア湖周辺から西アフリカで病気に強く、300〜800mの低高度でも育ちます。苦味や渋みが強く、香ばしい香りが特徴で、ストレートで飲むよりもブレンドに使うのに適しています。

 

関連記事:『コーヒー品種一覧』豆が改良を繰り返す理由とは?【アラビカ種・ロブスタ種などの特徴】

コーヒーの味や香りに関する用語

つづいてコーヒーの味や香りに関するキーワードについて解説しましょう。知っておくとおいしさの表現の幅が広がるだけでなく、好みの味を見つけるポイントにもなりますよ。

【ボディ】

コクを表現する用語。コーヒーの持つ味の重厚さや芳醇さ、液体の持つ密度や質感を表す際に使います。

 

関連記事:【コーヒーの味の表現】『フルボディ』『ミディアムボディ』『ライトボディ』とは?

【アロマ】

抽出したコーヒー液体から漂う香りのこと。

 

関連記事:コーヒーの香りの元になる成分は800種類もある!? 独特の香りの秘密を化学的に分析!

【酸味(アシディティ)】

スッキリとした刺激の酸味を表現する用語。コーヒーにさわやかさやフルーティな印象を与えます。オレンジやレモン・ベリーなど、ルーツに例えられることが多いです。

【マウスフィール】

コーヒーを口に含んだ瞬間に感じる食感や質感のこと。粘度や密度・きめ細かさなどで表現されます。

【フレーバー】

コーヒーを口に含んだときに鼻から抜ける香りのこと。

 

関連記事:【フレーバーコーヒーとは?】おすすめの飲み方と種類について

【カッピング】

コーヒーの品質や特徴をチェックする方法。粗挽きのコーヒー粉に直接お湯を注いで抽出し、スプーンですくって香りや味を確かめます。

【アフターテイスト】

コーヒーを飲んだ後に感じられる後味の持続性のこと。甘く豊かな余韻が長く残るほど、おいしいコーヒーとされます。

その他

その他にもコーヒーにまつわるさまざまな用語があります。淹れて楽しむだけでなく、コーヒー業界についての知識も増やして、本物のコーヒー通になりましょう!

【ICA・ICO】

『ICA』とは『国際コーヒー協定(International Coffee Agreement)』のこと。コーヒーの世界的な需要と供給のバランスをはかることを目的とした国際商品協定で、日本は1964年から参加しています。

 

『ICO』は『国際コーヒー機構(International Coffee Organization)』のことで、ICAの運営管理のための団体です。

【SCAJ・SCAA】

『SCAJ』は『日本スペシャルティコーヒー協会(Speciality Coffee Association of Japan)』のこと。日本でのコーヒーの啓蒙や普及、消費拡大などを目的とした2003年に設立された団体です。

 

『SCAA』は『アメリカスペシャルティコーヒー協会(Speciality Coffee Association of America)のこと。スペシャルティコーヒーの共通価値基準の作成を目指して1982年に作られた、世界最大のコーヒー管理団体。

【COE(カップ オブ エクセレンス)】

1999年からおこなわれているコーヒーの国際的な品評会のこと。その年に収穫されたコーヒー豆の中から最高品質のものに与えられる名誉ある称号です。コーヒー界のアカデミー賞とも。

 

COEに選ばれたコーヒー豆はネットオークションにかけられ、落札金額はすべて生産者のものとなります。

【Qグレーダー】

世界的なコーヒー鑑定士の国際資格のこと。アメリカスペシャルティコーヒー協会が定めた基準や手順にのっとっておこなわれます。

【コーヒーの日】

国際協定によってコーヒーの新年度が10月1日から始まることや、秋冬を前にコーヒーの需要が高まることから、全日本コーヒー協会が1983年に10月1日をコーヒーの日と定めました。また2015年に国際コーヒー機構によって『国際コーヒーの日』にも認定されています。

【セカンドウェーブ・サードウェーブ】

『セカンドウェーブ』とは1990年代にスターバックスコーヒーなどシアトル系コーヒーチェーンによって広がった、深煎りの高品質豆を使ったコーヒーの時代。同時にスペシャルティコーヒーという概念も広まりました。

 

『サードウェーブ』とは、さらに豆にこだわり一杯ずつハンドドリップやサイフォンで丁寧に淹れるスタイルのコーヒー 界の新たなムーブメントのことです。

 

関連記事:知ったかぶり厳禁!今更聞けないコーヒー業界のサードウェーブってなに?

【バリスタ】

本来はイタリアのバール(Bar)でエスプレッソを淹れる職人のことですが、日本では一般的にカフェなどでコーヒーを提供する人のことをバリスタと呼びます。

 

関連記事:【バリスタに資格は不要?】コーヒー業界のおすすめ資格まとめ

【認証コーヒー】

第三者機関や非営利団体によって定められた厳しい審査に合格したコーヒーのこと。

『有機栽培コーヒー 』や『レインフォレスト・アライアンス』『バードフレンドリー』といった団体が有名で、栽培方法などについて定められた規定に合格したコーヒー にはそれぞれの認証マークが記されます。

 

関連記事:コーヒーの生産者と栽培環境を守る『認証ラベル』各団体の活動を知る理由とは?

コーヒーは「言葉」を知ることでもっと楽しめる!

コーヒーにまつわるさまざまな用語について解説しました。意外と知っているようで知らなかった言葉も多かったのではないでしょうか?

 

知っておくとカフェやコーヒー専門店で選ぶときの参考になり、より自分の好みに合わせたテイストや香りを選びやすくなります。もっとコーヒーを楽しめるきっかけにもなるでしょう。

 

コーヒーに関する言葉や知識を増やして、豊かなカフェタイムを過ごしたいですね。

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