みなさん、コーヒーの精選工程に違いがあるのをご存知でしょうか?
単一の国や農園の豆のみを使用し、それぞれの個性を楽しめるカフェが以前より増えてきて、巷のカフェでシングルオリジンという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
豆の紹介分を見ると「エチオピア イルガチェフェ ナチュラル」とか「グァテマラ SHB ウォッシュド」とか、末尾に加工方法っぽい単語が付いているのを目にします。
この「ナチュラル」や「ウォシュレット」というのが精選方法の違いになります。
これはコーヒーの精選方法の名前で、実はこの加工方法の違いは風味に大きく影響を与えているのです。
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目次
コーヒー豆の精選方法とは?
私たちの普段飲んでいるコーヒーは、コーヒーノキという植物の果実から取り出した種を焙煎したものです。この果実を種から取り除く作業を「精選」と呼び、古くからその生産地で伝わってきた方法や、農園の方針によって考案された新しいものなどその手法も様々。
地域によっても細かな違いが沢山あり、この精選方法はコーヒーの風味を決める大きな一因とされています。
すごく簡単に説明すると、コーヒーの木からコーヒーチェリーを収穫して、果肉を取り除きコーヒー豆にするまでの方法の違いのことです。
コーヒーの精選方法の種類 これだけ知ってりゃ大丈夫。
先に述べた通り、精選方法については地域などで細かな違いがありますが、もっとも代表的な3種類をご紹介します。
ナチュラル(非水洗式)
ブラジルやアフリカ各地でよく用いられるのが「ナチュラル」です。
収穫した果実を天日干しして乾燥させたのち、脱穀することで果肉とミューシレージ(種の周りの粘着質の部分)を取り除きます。
乾燥の工程によって果実の成分が種子に移るため、チェリーやナッツなどののような風味・甘みが生じたり、重めのマウスフィールになる傾向があるとされます。
主なな産地はエチオピアやブラジル。
ウォッシュド(水洗式)
果実を水洗いすることで種子部分のみを取り出す手法を「ウォッシュド(水洗式)」と呼びます。
地域によっては途中で発酵させたり、川で手作業でミューシレージを除去したりと作業の内容が大きく異なるので一概には言えませんが、傾向としてはシャープな風味が出やすく、クリーンで雑味の少ないコーヒーになることが多いとされています。
主な産地は、中南米が多いです。
セミウォッシュド(パルプドナチュラル)
ナチュラルとウォッシュドの"イイトコロ"を兼ね揃えるために考えられたのが「セミウォッシュド(パルプドナチュラル)」という製法。
※地域によってハニープロセスと呼ばれることも。
ウォッシュドでは果肉やミューシレージを水洗いで全て除去するのに対して、セミウォッシュドは果肉のみを水洗除去し、ミューシレージ部分は種子に残ったまま乾燥を行います。
風味の傾向もちょうど中間で、ナチュラルの甘さとウォッシュドの果実味を兼ね揃えることから「ハニーコーヒー」などと呼ばれることもあります。果実部分をどの程度除去するかによって「レッドハニー」や「イエローハニー」などといった名称が与えられます。
有名なのは、コスタリカ。最近では、他の産地でも取り入れられるように。。
コーヒーの精選方法と楽しみ方
大まかに上記の3つを頭に入れておけば、コーヒー豆を選ぶ際の楽しみが増えますし、自分にとって好みの豆を選びやすくなります。
「前はナチュラルの豆を買ったから、今度は同じ国のウォッシュドを選んでみよう!」
「ブラジルのパルプドナチュラルは甘くて美味しかったから、グアテマラでも買ってみよう!」
と、こんなふうに。
また、国によってナチュラルの比率が大きかったり、ほとんどがウォッシュドの豆だったりもしますので、希少なコーヒーをお店で見つけることができるようになります。ぜひ身につけて、ワンランク上のカフェ通を目指しましょう!