みなさんがハーブティーに抱いているイメージは、どのようなものでしょうか? 「なんとなく身体によさそうでヘルシー」、それとも「ちょっとオシャレな飲み物」、または「味が苦手……」という人もいるでしょう。
日本ではまだ広く浸透しているとはいえないかもしれません。ですが、ヨーロッパ、なかでもドイツでは、家庭や職場・カフェなどで日常的に飲まれているドリンクなんです。
そこで、本記事では“ハーブティー先進国”の事情について、ドイツ在住の筆者がご紹介しましょう。
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目次
ハーブに頼る植物療法には長い歴史が
ヨーロッパでは紀元前から身体に及ぼす効用が知られていたハーブ。中世の修道院などでは薬草として育て、植物療法として薬の調合に用いていました。こうした流れを受け、ドイツではハーブを煎じた飲み物であるハーブティーを、常備薬的な感覚で買い置きしている家庭が多いのです。さらに、ハーブティーがカフェインレスだという点も、ヘルシー志向の強いドイツ人に受け入れられている理由の1つでしょう。
そんな国ですから、ドイツでハーブティーを買い求めるのはいたって簡単。専門店でなくても、スーパーやドラッグストアなどのお茶売り場にたくさんのハーブティーが並んでいます。一般的なスーパーで売られている紅茶と言えば、ダージリン・アールグレイ・アッサムなど数種類くらい。これに対して、ハーブティの種類はペパーミント・カモミール・ラベンダー・セージ・フェネルなど、植物やフルーツなど、1種類の植物を用いたものから数種類をミックスしたものまで、驚くほどに多彩です。
ハーブティーを薬代わりにもするドイツ人
ハーブティーには「薬用」と認定されているものも少なくありません。それらの商品は「薬用」の表記とともに、「リラックス」、「咳止め」、「胃に優しい」、「快眠」などの期待される効用もパッケージに明記されています。ですが、子どものころから「おなかが痛いときはコレ」、「風邪をひいたらアレ」とハーブティーに慣れ親しんできた人々は、ハーブの名前を見れば「効用」は見るまでもないかもしれません。
では、どんな時にどのハーブがよいとされているのか、いくつか例を挙げてみましょう。
胃腸の具合が悪いときは?
カモミールは胃壁の炎症を、フェネルは胃のけいれんをそれぞれ和らげる効果があると言われています。
おなかをこわしちゃったら?
ブラックベリーの葉を用いたハーブティーは下痢の対処法として飲まれています。
風邪をひいたと思ったら?
咳やたんをおさめるとされるのがタイムやユーカリの葉。シナノキの花は熱をおさえ、神経を鎮静させると考えられています。
ぐっすり眠りたければ?
レモンバーム・ペパーミントなどはストレスを解消し、快い睡眠に導いてくれるそう。また、トケイソウも睡眠の質を高めると考えられています。
超簡単!ミントで作るフレッシュハーブティー
ではここで、フレッシュなミントを使って手軽にできるドイツ流ハーブティーの作り方をご紹介しましょう。
カップ、またはポットにミントを茎のまま(1カップにつき1~2本)入れ、熱湯を注ぎます。3分くらいしたらミントを取り出して出来上がり。ショウガやレモンスライス、ハチミツなどを加えてアレンジしてもOK。ミントのさわやかな味が意外と癖になる味です。
たったこれだけ! 自宅でフレッシュハーブティーが楽しめるんです!
最後に
以上、ドイツのハーブティー事情についてお話ししました。リーズナブルで種類も豊富なハーブのティ―バッグはドイツ旅行のお土産としてもおススメですが、日本に居ながらにしても、輸入食品を扱うスーパーや通販ショップなどで購入もできますし、フレッシュなハーブで簡単に作れます。
ぜひ、お試しください!