バリスタという職業をご存知だろうか?

バリスタの職業とは、カフェで美味しいコーヒーを提供してくれる人たちである。

ワインで例えるとわかりやすい。ソムリエとよく似ている。

”美味しいコーヒー”とは奥が深く、なかなか難しくコーヒーのメニューや種類は意外と多いということをまず知ってほしい。

 

カフェに来たお客さんの好みや気分、さらには体調までを配慮し、そのときにお客さんが一番求めているだろう「味」を考え想像して最高の一杯を提供するのである。

 

これは簡単なことではない。

こんなことがあった。ある日「今、食べたい物を『せーの』で言おうよ! 」
某フードコートでヤバイ会話をしているカップルがいた。僕が「ハズれろ、ハズれろ」と呪詛を唱えながら見守っていたところ、男・女「せーの」男「中華! 」女「パスタ! 」……僕は心の中でガッツポーズをしてその場を離れた。

このように人の心が通じ合うことは少ない。たとえ、仲睦ましい恋人同士であってもご覧の通りである。その点バリスタという職業は凄い。一流のバリスタになると目の前の客が“今どんなコーヒーを飲みたい”か判断することもできるという。

 

バリスタとはどんな職業なのだろうか?

ただコーヒーを作る人という意味じゃない! 真のバリスタとは?


イタリアにはコーヒーを提供するバールという喫茶店が15万軒以上あると言われています。このバール【BAR(伊)】にサービス・接待【~ista】が合わさってバリスタ(BARISTA)という言葉が生まれました。

 

近年、日本でも耳にするようになった「バリスタ」ですが、「バリスタ=コーヒーを作る」というイメージを持っている人が多いようです。しかし、本来バリスタとはバール内の全業務に精通していなければなりません。

 

つまり、コーヒーだけではなく軽食やノンアルコールドリンクを作るのもバリスタの仕事です。また、コーヒーの知識や接客術にも長けていなければバリスタとは言えないでしょう。

 

ヨーロッパではバールが多いこともあり、欧州スペシャルティーコーヒー協会はバリスタ認定試験を実地しています。

 

筆記、口頭、実演からなる難関試験のためバリスタの専門学校があるほどです。

 

また、日本でも近年のカフェブームにより「日本バリスタ協会」が設立され、欧州にならったバリスタ技能試験を実施しています。

バリスタの腕の見せ所! エスプレッソは味とスピード


バリスタはコーヒーの中でも特に“エスプレッソ”の作成に長けていなければなりません。

 

“豆の種類”を始め“カッティング” “タンピング” “湯温”に至るまで飲み手の好みを把握しエスプレッソを作ります。これはエスプレッソの「特別に・あなただけに・オーダーごとに」という語源に繋がるのです。

 

また、朝のバールは仕事前の会社員が多く立ち寄るのでスピードが求められます。エスプレッソがオーダーされ、抽出するまでに50秒、飲むのに5秒、会計を済まし店を出るまでに5秒、合計1分という超高回転のケースも珍しくありません。

 

ちなみにバリスタがソーサーとティースプーンをお客さんの前に置いた時点で「オーダーが通りましたよ」のサインとなっています。

これはイタリアのバールでは暗黙の了解で一連のリズムなのです。

「なんで、その仕事してるの?」それは「やりがい」

バールは地元住民の憩いの場所になっていてバリスタは話上手でなければならない。もちろんコーヒーを淹れる技術に長けていることが前提の話である。なぜ、イタリアではこんな難しい仕事が人気職なのだろうか。

 

僕も物書きなんて仕事をしているので「なんで、そんな仕事してるの?」と聞かれることが多い。

 

それは“やりがい”を抽出しやすいからだ。

 

僕にとって仕事とはコーヒーの粉のようなもので、それを抽出したものが“やりがい”だと思っている。この抽出作業を試行錯誤しながら今も続けている。

 

いつか最高の一杯を作れるように。

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