コーヒー業界の“今”を支えるトップランナーたちにお話しを伺うプレミアインタビュー。

 

その第1回にお迎えするのは、世界最高峰のバリスタ競技大会「ワールドバリスタチャンピオンシップ」の認定ジャッジ(=審査員)にして、東京スカイツリーの麓にある人気のコーヒーバー、UNLIMITED COFFEE BARのオーナーでもある松原大地さんです。

 

バリスタトレーニングラボを開設し、次世代の育成にも力を注ぐ松原さんにご自身のことやコーヒーに対する想い、そして理想のバリスタ像について、じっくりと語っていただきました。

 

松原大地 Daichi Matsubara

アンリミテッド株式会社/Director

http://www.unlimitedcoffeeroasters.com/

2009年にJBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)認定ジャッジとなり、2011年よりWBC認定ジャッジを務める。国内外のバリスタ競技会にて審査員をする傍ら、2012年にバリスタの技術向上を目標に「アンリミテッド株式会社」を設立。スペシャルティコーヒーとバリスタが秘める「無限の可能性」を追求すべく、「UNLIMITED(=限りない、制限のない)」と名付けた。翌2013年にプロ向けのトレーニング施設「BARISTA TRAINING LAB TOKYO」を立ち上げると、翌2014年には焙煎所「UNLIMITED COFFEE ROASTERS」を設立。さらに2015年に「BARISTA TRAINING LAB TOKYO」を東京スカイツリーの麓に移転し、同スペース1Fに旗艦店「UNLIMITED COFFEE BAR」を開業する。

 

世界最高峰の大会をジャッジする“バリスタの第一人者”

──日本では数少ないバリスタの世界大会の審査員をされていると伺いました。

 

2009年にジャパンバリスタチャンピオンシップ(以下、JBC)の審査員の資格制度ができまして、その資格を取って審査員を始めました。当時、私はコーヒー機器のメーカーに勤務していて、勤め先が大会のスポンサーだったこともあり、「会社から何人か審査員試験を受けに行こう」という話になったんです。

 

──もともとバリスタではなくメーカーの方だったのですね。

 

はい。メーカーで営業をしていた関係で、お客様にマシンの使い方やエスプレッソドリンクの作り方を教える機会も多くありました。わかりやすく丁寧に教えることでお客様にも安心していただいて、より営業がしやすくなるんですよ。

 

それがひとつのきっかけになって自分でも練習するようになり、ラテアートの大会に挑戦するようになったんです。

 

JBCの資格を取ったあとは、2010年にワールドバリスタチャンピオンシップ(以下、WBC)の審査員の資格も取りまして、以来いろいろな国へ行って審査をしています。

 

──審査員とはどんなことをするんですか?

 

大会の審査員は7人のチームで、それぞれ審査するポイントが異なります。

 

全体を統括して見るヘッドジャッジがひとり、バリスタの技術面を評価するテクニカルジャッジがふたり、残りの4人が味覚を評価するセンサリージャッジです。私は最初、テクニカルジャッジから始めました。幸運にも2013年にはWBC決勝のジャッジを、2015年にはセンサリージャッジとして決勝ジャッジにも選出していただきました。

 

審査員になって一番驚いたのが、大会で出されるコーヒーの味覚でした。普段の仕事の中ではまず出会うことがないくらい、飛び抜けておいしいコーヒーが味わえるんですよ! これには本当に驚きました。

 

──それはうらやましいですね!

 

大会では、お客様役の審査員に対し、選手は目の前でプレゼンテーションしながらコーヒーを淹れるんです。当然どの選手も大会に合わせてベストコンディションのコーヒーを用意してくるので、一杯一杯が本当においしかったですね(笑)。

 

2、「バリスタはコーヒーに関わった人たちの代表」つづく

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