コーヒー豆を挽く時間は、香ばしくて良い香りに包まれる至福の時間ですよね。そんなときにふと「このまま豆を食べてみたら、どんな味がするだろう」と思ったことはありませんか?
気になるものの、「水に溶けないものなのに、食べて大丈夫なの?」「カフェイン量は大丈夫なの?」などが心配で食べたことがない、という方がほとんどだと思います。
しかし実は、コーヒー豆はそのまま食べても大丈夫です。
この記事では、実際にコーヒー豆を食べた上でそのメリットや注意点を紹介します。コーヒー豆をそのまま食べると、ダイレクトに香りや苦みを味わえますよ。あなたもコーヒー豆を味わってみませんか?
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目次
コーヒー豆は食べても大丈夫!
まず「コーヒー豆は食べてもいいものなのか?」という点が気になりますよね。お腹を壊さないか、カフェイン中毒にならないか、など不安に思う点もあるでしょう。
結論を言うと、コーヒー豆はそのまま食べても健康に問題はありません。
例えば、焙煎士の中には豆の香りや焙煎具合を確認するため、毎日コーヒー豆を食べている方もいます。一度に食べ過ぎなければ、体に害のあるものではありません。
また一般的なスーパーやコンビニなどでも、コーヒー豆入りのチョコレート菓子を購入できます。例えば、ドトールから発売されているこのお菓子。
そういえば見かけたことがある、食べたことがある、という方もいるのではないでしょうか。このお菓子にも、エクアドル産のコーヒー豆が一粒丸々入っています。
コーヒー豆を食べる4つのメリット
コーヒー豆入りのお菓子があるとは言っても、実際にコーヒー豆のみ食べる習慣のある方は多くないでしょう。そもそも「なぜ食べるのかがよくわからない」と思う方もいると思います。そこで、コーヒー豆を食べるメリットを4つ紹介していきます。
眠気防止になる
眠気覚ましのために、カフェインを摂取できるコーヒーを飲むという方は多いですよね。もちろんコーヒー豆をそのまま食べてもカフェインの摂取ができ、同様の効果が期待できます。
またカフェインは抽出液となると含有量が1~2割ほど減ってしまうとされており、コーヒーを飲むよりも豆で食べるほうが、効率的にカフェインを摂取できます。
アンチエイジング効果が期待できる
コーヒー豆には、クロロゲン酸というポリフェノールが多く含まれています。コーヒーの色味や香り、苦みの元となる成分で、その含有量はカフェインよりも多いとも言われているものです。
クロロゲン酸には抗酸化作用や抗疲労作用、抗肥満作用などがあるとされており、若々しく元気な体の維持に役立ってくれます。
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ダイエット効果が期待できる
上述の通りコーヒー豆にはクロロゲン酸が含まれており、抗肥満作用が期待できます。また豆の状態であれば液体には溶け出さない食物繊維も摂取でき、便通促進の効果が期待できます。
ただしコーヒー豆は消化ができないため、便が硬くなる場合があります。お腹の弱い方や便秘がちな方、痔疾患に悩んでいる方はたくさん摂取しないようにしましょう。
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口臭予防ができる
クロロゲン酸は、緑茶に含まれるカテキンと同様に消臭効果を持つとされています。そのため、コーヒー豆を食べることで口臭を予防することも可能です。
ただし、空腹時に食べると胃が荒れてしまったり、呑酸を発生させ、かえって口臭を酷くしてしまったりする可能性があります。できるだけ空腹時を避けて食べるようにしましょう。
コーヒー豆を食べるのにおすすめな3つのタイミング
それではコーヒー豆は、どういったタイミングで食べるのが望ましいのでしょうか。ここではおすすめのタイミングを3つ紹介していきます。
ダイエットをしているなら、運動前がおすすめ
カフェインには、抗肥満作用(脂肪燃焼効果)があります。そのため運動前にコーヒー豆を摂取することで、脂肪が燃えやすい状態に体を整えることができます。
ただし、コーヒーを飲んでカフェインを摂取する場合は、同時にミルクや砂糖も摂取してしまわないように注意しましょう。
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眠気防止なら運転前、勉強、仕事の30分~1時間前がおすすめ
カフェインに眠気防止作用があるのは有名ですよね。運転や勉強、仕事といった集中力が必要な作業をする前に食べておけば、眠気を防止することができます。
しかし、カフェインが体に吸収され効果を発揮するには30分~1時間程度の時間がかかります。作業をするよりも少し前に食べておくのがおすすめです。
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口臭予防なら食後や翌朝がおすすめ
口臭予防効果のあるクロロゲン酸は、にんにくやニラを使った料理を楽しんだ後にぴったりです。また「餃子やにんにくたっぷりのラーメンなどを楽しんだ翌日、口臭が気になる……」そんな時には、眠気覚ましもかねてコーヒー豆を食べてみてください。
コーヒー豆を食べる時に気を付けるべき3項目
コーヒー豆を食べることで様々なメリットが得られますが、同時に注意しておくべき点もあります。食べ過ぎないこと、水分を用意しておくこと、古い豆を食べないこと、です。それぞれ見てみましょう。
食べ過ぎない
コーヒー豆には、カフェインが多く含まれています。コーヒーを飲み慣れているからといって食べ過ぎるのは危険です。
一日10g程度が目安
カフェインは、世界各国で上限を設定されています。日本では数値の設定がありませんが、カナダやアメリカで「健康な成人は一日400mgまで」、欧州食品安全機関では、健康な70kgの成人で一度に200mgまでと決められています。過剰摂取を防ぐため、目安にしましょう。
(参照:食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~ (mhlw.go.jp) 及び カフェインの過剰摂取について:農林水産省 (maff.go.jp))
しかしそうは言っても「今日は、何gのカフェインを取った」など把握できないですよね。そこで、コーヒー豆に含まれるカフェイン量を計算してみましょう。
コーヒー粉末10g・お湯150mlで淹れた場合、そのコーヒーのカフェイン量は90mgになります。(参照:factsheets_caffeine.pdf (fsc.go.jp))抽出するとカフェインが8割ほど溶け出すとされるため、豆10gの状態でのカフェイン量は108mg程度と算出できます。
もちろん焙煎の程度などでも変わってくるため一概には言えませんが、18g程度までは一度に食べても大丈夫という計算です。
しかしカフェインは、他のエナジードリンクや清涼飲料水などにも含まれています。カフェインが体から抜けるまでの時間や他の飲食物のカフェインを考慮して、一日10g程度までを目安とし一度にたくさん食べないようにしましょう。
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体調を考慮しながら食べる
コーヒーを飲み慣れている方でも、場合によっては体調を崩してしまう可能性もあります。吐き気や腹痛といった胃腸症状や動悸、不安感といった症状が出る可能性があるため、一度にたくさん食べないようにしましょう。
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水分を用意しておく
コーヒー豆は水分に溶けにくく、食べるとコーヒー豆のかすが口に残ります。そうしたかすを飲み込んだり、咳こみを防止したりするために水分を用意しておきましょう。カフェインの取りすぎにならないよう、コーヒーや紅茶でなく水を用意しておくのが安心です。
古い豆を食べない
コーヒー豆を食べる際は、その鮮度も重要になります。それは、コーヒー豆の油分が関係するため。
コーヒーに含まれる油分は、ドリップすればコクのある味わいや香りを楽しませてくれます。しかし古い豆はこの油分が酸化し、胸やけや吐き気などの胃腸症状を起こしてしまう可能性があるのです。食べる際も、ドリップする際も、古い豆は使わないようにしましょう。
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コーヒー豆を食べる理由とは
普段生活をしていて「よし、コーヒー豆を食べよう!」と思うことはあまり多くないと思います。しかし、実はコーヒー豆を食べている方は多くいます。その方たちはなぜ、コーヒー豆を食べるのでしょうか。TwitterなどのSNSでは、主として
- 眠気覚まし
- 間食の予防
- 禁煙のため
- 口臭予防のため
- お菓子のアクセントに使う
という理由を挙げている方が多いです。また、最も多かった理由は「眠気覚まし」で、一度に食べる量は5,6粒ほどという方が多いです。
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まとめ
コーヒー豆はそのまま食べても大丈夫な食品です。得られるメリットも多く、適切に摂取するのであれば健康に役立つでしょう。しかしカフェイン量や鮮度の問題には注意が必要です。
実際にコーヒー豆を食べてみると、浅煎りは硬め、深煎りは軽めのザクザクとした食感とともに、ダイレクトに香りや苦みを味わうことができます。あなたもぜひ、産地や焙煎具合を変えて食べ比べてみたり、眠気覚ましに使ってみたり、飲む以外でもコーヒー豆を活用してみてください。