コーヒーと合わせるお酒は数多くあれど、その中でも知名度が高いのは何と言っても「アイリッシュコーヒー」でしょう。その名前は有名ですが、実際に飲んでみたことはあるでしょうか? アイリッシュウィスキーをベースにしたお酒とコーヒーの融合……果たしどんな味がするのでしょう?
大人にのみ飲むことを許されるアルコールを使った魅惑のコーヒー、アイリッシュコーヒーの歴史やレシピをご紹介します。
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目次
アイリッシュコーヒーとは
由来や起源
アイリッシュコーヒーの由来は、名前の通りアイルランドから生まれました。アイリッシュコーヒーは、まだ飛行機が陸からでなく海や湖から飛んでいた時代、アメリカからイギリスまでの太平洋横断ルートの寄港地であったアイルランドで振舞われていたメニューなんです。当時の飛行艇は気密性が弱いため暖房がまともに効かないばかりか、燃料の補給中などはボートの上で待機を強いられることもしばしばだったそう。
そこで乗客の体を温めようと振舞われたのが発祥とされています。コーヒーの温かさと、アルコールによる体温の上昇を狙った、お客さんへの気遣いからうまれた飲み物なのです。
どんな味?
生クリームと砂糖が入った熱いコーヒーにウィスキーを加えたものが基本のレシピになります。
ウィスキーの芳醇な香りに生クリームのまろやかさと砂糖の甘みとがあるので、コーヒーが苦手な人でも飲みやすいのが特徴のカクテルです。
生クリームが上に乗っていることが多いのですが、これはま混ぜないで飲むのが正しいアイリッシュコーヒーの飲み方と言われています。
またバーテンダーがウィスキーのアルコールに火をつけてくれるという楽しいパフォーマンスもあったりします。アルコールに火をつけることによって、アルコール分を少し飛ばしてくれるので口当たりがまろやかになり、コーヒーが冷めにくくなります。
【アイリッシュコーヒーのレシピ】のカギは「ウィスキー」
そんなおしゃれなアイリッシュコーヒーですが、作り方は意外とお手軽。ホットコーヒーに角砂糖を一つ二つ入れ、アイリッシュウィスキーを30ml程度注いでステア(スプーン)で静かに混ぜる。最後にお好みの量の生クリームを浮かせて完成です。
ウィスキーの量を増やせばドライな味わいになります。もしより甘くしたい場合は、生クリームをむやみに増やすのではなく砂糖を増やしたほうが自然な味わいになります。
しかし注意すべきポイントが一つ。ウィスキーは必ず「アイリッシュウィスキー」を使用すること。産地やお酒の銘柄で名前が変わってしまうことはカクテルの世界ではよくあることで、アイリッシュコーヒーにはアイリッシュウィスキーを使用することが規定されているのです。
ちなみに、スコッチ(スコットランド産のウィスキー)を使用すると「ゲーリックコーヒー」、バーボン(アメリカ産でトウモロコシが50%以上使用されているウィスキー)を使用すると「ケンタッキーコーヒー」などと呼ばれるそうです。それぞれ味わいも変わりますので、試してみても面白いかも?
冷たくてもOK!アイスの美味しい飲み方
アイリッシュコーヒーは冷たいアイスにしても美味しくいただけます。
作り方は、ホットのときの作り方とほぼ一緒です。冷たいコーヒーに材料を加えて、上に生クリームを乗せるだけ。このとき砂糖をガムシロップにかえてくださいね。
ホットで飲むより、アイスの方がアルコールが弱い人は飲みやすく感じることが多いでしょう。
アイリッシュコーヒー:まとめ
1950年代には世界中でブームになったとされるアイリッシュコーヒー。日本ではコーヒーにお酒を混ぜる文化はそれほど浸透していませんが、ゆったりリラックスしながら体を温めるにはもってこいのメニューです。
タリーズコーヒーのメニューでは、アルコールを使わないアイリッシュコーヒーがご提供されてるんだとか。
最近では、デカフェでも美味しいコーヒーがたくさん販売されていてリラックス効果が期待できそう。アイリッシュコーヒーと同じように寝る前のささやかなナイトキャップにも良いかもしれません。