切なくてつらい。
そんな言葉が聞こえてきた、お気にのカフェでの昼下がり。
無添加にこだわった自然派を押すそのカフェ、珈琲はもちろんオーガニック。
せわしなく過ぎる時間もあれば、同じ時間でも、ゆーっくりと過ぎてくような。そんな時間を珈琲と一緒に味わえるから、好きなのよね。
そのせいなのかなんなのか、来てるお客さんたちも、まるで家でくつろぐかのごとく、会話を楽しむ。
お店全体が1つの家族っていうの?そんな感じなのよね。
それで、聞こえてきた、さっきの言葉。
切なくて辛い
ってこの響きだけで、なんか切ないわねとか思いながら、耳を傾けていると。
なんだか最近別れの季節なのかしらね。
聞こえてくる会話が大体、別れの内容。
別れたばっかりみたいなの、その彼女。
でも、たぶん必死にこらえてる。言葉は素直だけど、行動まで素直になっちゃったら、きっと今にも泣き崩れそう。
そんな表情を浮かべながら、笑って、そんな言葉を発してた。
おっと危ない、こっちが辛くなりそうな感じ。
切ない、かぁ。
まだ、好きなんだね、彼のこと。
まぁそりゃそうでしょうよ。うん。付き合ってたんだもの。
というか、あれよね。
別れるっていう行為自体に傷ついているのかもしれないわね。
疲れるわよね、傷つくわよね。
でも私、思うのよね。
切ないのは、きっとあなたがさ、ちゃんと向き合って、付き合ってきたっていう証。
切ないくらいが、ちょうどいい。
そのうちきっと、甘い切なさに変わる、素敵な出会いもやってくる。
その時までは。
切なさと向き合ってみるのも、案外意外と悪くないわよ?
ある日いきなり
あ、私大丈夫だ。
って、思える日がくるから。
今、切なくて辛いそこのあなた。
切ないくらいが、ちょうどいいって試しに思ってみて?
少しだけ、なんだか自分が一歩進めたような気になるはず。
で、なんだか笑えてくるはず。
さてさて。なんだか今日は長くなっちゃったわね。
オーガニックコーヒーをゆっくり飲み干したら、私も家に、帰るとするわね。



