忙しい現代社会。お湯だけで楽しめるインスタントコーヒーを愛用している人は多いでしょう。スーパーに行くと、各社メーカーが手掛けている、数々のインスタントコーヒーが並んでいることからも、需要がわかります。
ところで、多くのスーパーではインスタントコーヒーの隣に『レギュラーコーヒー』のコーナーがあるのは、ご存じでしょうか?
インスタントコーヒーに比べるとやや高めの価格設定をされているので、購入をためらっている方もいるかもしれません。
今回の記事では、インスタントコーヒーとレギュラーコーヒーのどちらがオススメなのか、またインスタントコーヒーに深く関わるキーワード『ソリュブル』とは何かについて詳しく解説していきます。
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目次
インスタントコーヒーとレギュラーコーヒーの違い
どちらがオススメかを説明する前に、まずは両者の違いをハッキリさせましょう。
レギュラーコーヒーとは、日本の場合『100%コーヒー豆が使用されているコーヒー』を示します。豆のままか、粉末の状態かは関係ありません。
そして、この名称が生まれた理由こそが、インスタントコーヒーなのです。日本でインスタントコーヒーが家庭に広く普及したのは19世紀末ですが、普通のコーヒーと名称を差別化する必要が出てきました。
そこで、「インスタントコーヒーではない普通のコーヒー」を、レギュラー(正規の)コーヒーと呼ぶことになったのです。
一方、インスタントコーヒーは『抽出されたコーヒーの成分を乾燥させ、粉末状に加工したもの』を意味します。これをお湯に溶かして戻すことで、手軽にコーヒーを楽しめるのです。
ここまでのまとめ
・レギュラーコーヒー:豆を挽いてドリップするコーヒー ・インスタントコーヒー:レギュラーコーヒーを加工して、成分を抽出して作られたインスタント食品 |
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レギュラーソリュブルって何?
参考画像:ネスカフェ公式サイト
インスタントコーヒーで有名な製品にネスカフェ(Nescafé)があります。しかし、実は2013年以降ネスカフェは『インスタントコーヒー』を販売していないのはご存じですか?
実際に公式サイトから引用したゴールドブレンドのパッケージを見てみると『レギュラーソリュブルコーヒー』と記載されているのが分かりますね。
ネスカフェを生み出したネスレ日本がインスタントコーヒーをさらにレギュラーコーヒーに近づけるために、新技術で開発されたコーヒーこそ、レギュラーソリュブルコーヒーなのです。
通常のインスタントコーヒーと違い、微細分にしたコーヒー豆を混ぜて乾燥させることにより、より一層の風味や香りを保存することを可能にした、画期的な発明です。
しかし、この発明に対して全日本コーヒー公正取引協議会は「あくまでもインスタントコーヒーであり”レギュラー”の呼称の利用は認められない」と主張。結果的にネスレはこの件をきっかけに協議会を脱退しています。
今回の記事では「お湯に溶かして飲む」という観点から、ネスカフェはインスタントコーヒーとして取り上げますので、ご了承ください。
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レギュラーとインスタント、オススメはどっち?
インスタントコーヒーとレギュラーコーヒーには、それぞれメリットとデメリットがハッキリしています。自分のライフスタイルに合わせて使い分け、コーヒーライフに彩りを与えましょう!
レギュラーコーヒーのメリットとデメリット
メリット | ・風味や香りがハッキリしていて、味の完成度が高い
・コーヒーを淹れる時間そのものも楽しめる |
デメリット | ・1杯淹れるのに少し時間がかかるため、忙しい用事がある場合には不向き
・コーヒー用のケトル(やかん)が無いと美味しく淹れられない ・管理に気を付けないと、2週間くらいで味が劣化していく |
レギュラーコーヒーは、コーヒー豆本来の風味を楽しむことができる点はいいのですが、淹れるのに道具やコツが必要だったり、保存方法を間違えるとすぐに風味が落ちてしまったりと、面倒な部分も多いのが特徴です。
しかし、裏を返すとコーヒーに強いこだわりがある人や、管理が得意な人にはむしろオススメと言えるでしょう。
ちなみに、豆の保存についてですが、真空状態にして冷凍保存することで、挽いて粉にした場合は約2週間、豆のままの場合は2か月くらいは風味を損なわずに保存できます。重要なのは、可能な限り豆の酸化を防ぐことですね。
インスタントコーヒーのメリットとデメリット
メリット | ・お湯さえあればすぐに淹れられる
・職場や旅行先にも気軽に持ち込むことができる ・レギュラーコーヒーに比べてコストパフォーマンスがいい |
デメリット | ・どうしてもレギュラーに比べて味が落ちる
・レギュラーに慣れると、味が物足りなくなってしまう可能性が高い |
インスタントコーヒーは風味や味わいの点ではどうしてもレギュラーコーヒーには劣ってしまいますが、それを補えるほどに気軽に飲めるのが魅力です。
また、コストパフォーマンスの観点から見ると、コーヒー1杯に必要な粉の量がレギュラーコーヒーは約12グラム。対するインスタントコーヒーは2グラム。インスタントの圧勝です。
どこかに出かけるときも、場所を取らずに気軽に持ち運べるため、キャンプなどのアウトドアに重宝するのもポイントですね!
結論としては、設備の整った場所(自宅など)で時間をかけてゆったりできる場合はレギュラーコーヒー、時間や道具はないけれどコーヒーを楽しみたい人にはインスタントコーヒーが、それぞれオススメです。
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オススメのレギュラーとインスタントコーヒー
最後に、インスタントとレギュラーコーヒーから、いくつかの個人的にオススメの商品を紹介したいと思います。ぜひ、参考にしてください。
オススメのインスタントコーヒー
コストパフォーマンスと味のバランスが特に優れているインスタントコーヒーです。質の悪いインスタントコーヒーは「ただ苦いだけ」という感じがしてしまいますが、このブランドは違います。
しっかりコーヒーのいい匂いがしますし、値段もお手頃価格。普段はレギュラーコーヒーを愛用している人も、予備として買っても損はない一品です。
オススメのレギュラーコーヒー(粉)
1杯ずつ淹れることが可能なカップオンスタイルのレギュラーコーヒー。必要な道具がケトルだけですので、後片付けが簡単なのもポイントです。
関連商品のに『あまい香りのモカブレンド』や『まろやか味のマイルドブレンド』がありますので、好みに合わせて購入できるのもありがたいですね。
オススメのレギュラーコーヒー(豆)
自宅にコーヒーミルやドリッパーなど、十分な器具が揃っている場合は『豆のままのコーヒー』を購入をオススメします。
茨城県水戸市を中心に展開しているローカルチェーン店『サザコーヒー』の看板商品ですが、安価でAmazonで注文できるのも魅力です。
こちらも豆のままで販売している商品です。店舗はなく、通販のみでの取り扱いになります。
一部例外はありますが、基本的に10日と25日の月2回のみの発送となっており、初めて注文する際には注意が必要です。
しかし、常に飲み頃の状態でお客様に豆を届けるための配慮ですので、味にこだわる方にはオススメのメーカーですね。
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自分のライフスタイルに合うコーヒーを。
以上、インスタントコーヒーとレギュラーコーヒーに関する豆知識と、オススメの商品を紹介させていただきました。
レギュラーコーヒーに興味がある方は、まずは手軽なカップオンスタイルを試し、ある程度慣れてから『豆のままのコーヒー』に挑戦していくのが、ベストな選択肢でしょう。
最終的にはミルやケトル、ドリッパーなどにもこだわり、自分なりのコーヒーの楽しみ方を見つけてくださいね!