ふわりと鼻先をくすぐるコーヒーの香り。喫茶店やカフェの前を通りかかると、その香りについつい引き寄せられてしまいますよね。

 

しかし自分で淹れるとなぜか香りが半減してしまう……そう感じている方も多いのではないでしょうか?自宅でもコーヒーの豊かな香りを楽しむためには、ドリップ方法や豆の取り扱いに関するいくつかのポイントを守る必要があります。

 

今回はコーヒーの香りに関する豆知識と合わせて、香りよくコーヒーを淹れるポイントをお伝えしましょう。

コーヒーにはそれぞれ異なる「3つの香り」がある

「コーヒーの香り」と一口にいっても、じつは次のように3つの種類に分けられます。どの言葉も聞いたことはあるけれど、意味を知って使い分けられている方は少ないのではないでしょうか?

 

  • フレグランス:コーヒー豆を挽いたときの粉の香り
  • アロマ:挽いた粉にお湯を注いだときに漂う香り
  • フレーバー:コーヒーを飲んだときに鼻から通り抜ける香り

 

どれも同じように思えますが、じつはそれぞれ異なる香り。「この豆のアロマがお気に入り」など、自分なりの好みを追求するのも楽しいですね。

香りが高いのは浅煎り?深煎り?

焙煎

コーヒーの香りは、浅煎りより深煎りの豆の方が高いのが特徴です。

 

コーヒー豆は焙煎により豆の成分が変化し焙煎の度合いが高いほど変化が増すためです。コーヒー豆に含まれる成分のうちタンパク質やショ糖は甘い香りに、クロロゲン酸やトリゴネンは香ばしい香りに変化します。

 

より香り高いコーヒーを楽しみたいなら、シティローストやフレンチローストといった深煎りの豆を選ぶとよいですね、

 

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これだけは守ろう!香りよくコーヒーを淹れるポイント

コーヒーは豆の産地や焙煎度、挽き具合によっても香りが変わります。淹れ方や取り扱い方を間違うと、せっかくの香りを感じられないという残念な事態に。

 

そうならないためにも、自宅で香り高いコーヒーを淹れる4つのポイントを解説しましょう。

1.きちんと豆とお湯の分量をはかる

コーヒーを淹れるのに慣れてくると怠ってしまうのが計量する作業。ついつい目分量でコーヒー豆を入れたり、お湯を注いだりしていませんか?

 

基本的にカップ1杯分(140ml)のコーヒーを淹れるのに必要なコーヒー豆の量は10〜12g。豆の種類などによって多少前後はしますが、まずは初心に返り、基本の量に忠実に淹れてみましょう。

2.コーヒー豆は飲む直前に挽く

コーヒー豆は挽いた状態で購入する方も多いのではないでしょうか? しかし香りを本当に楽しみたいなら、豆で購入し飲む直前に必要な分だけをミルで挽くのをおすすめします。

 

なぜならコーヒー豆は挽いた瞬間から香りが放たれ、徐々に失われていってしまうためです。コーヒー豆は味も香りも鮮度が命。豊かな香りを感じたいならミルは必須です。

 

また自分で豆を挽くことでコーヒーのフレグランスを感じる楽しみも増えるので、ぜひミルを用意しておきましょう。

 

関連記事:電動コーヒーミルの失敗しない選び方とおすすめ商品7選

3.蒸らしをしっかり

コーヒーをドリップするとき、少しでも早く飲みたくて蒸らしの工程をスキップしていませんか? きちんと蒸らすことでより香り高いコーヒーに仕上げることができるため、面倒くさがらずにしっかりとおこないましょう。

 

最初にお湯をゆっくりと回しかけ、ドリップペーパーの中の豆がこんもりと膨らんだら、20〜30秒待ちます。蒸らしは焙煎時に発生した炭酸ガスを抜き、コーヒーのうまみをより抽出されやすくする効果があるため、香りだけでなく味の面でも大切なプロセスです。

4.コーヒー豆の保存方法に注意を

購入後すぐには飲まないコーヒー豆は正しい方法で保存しておけば、時間をおいて飲むときにも香りをしっかりと楽しめます。ポイントは以下の3点。

 

  • 空気に触れない
  • 太陽光に当てない
  • 湿気が少ない場所にしまう

 

気密性の高い密閉容器やフリーザーバッグに入れて、戸棚などの冷暗所に保存するのがおすすめです。とはいえ時間が経つほど酸化が進み、香りも味も落ちてしまうので、できるだけ早く飲みきるようにしましょう。

 

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コーヒーの豊かな香りを自宅でも楽しもう

コーヒーの香りは3種類。それぞれの香りの違いを知っておくと、これまでよりももっとコーヒーを楽しめそうですね。

 

自宅でも専門店のような香り高いコーヒーの香りを楽しみたいなら、自宅で豆を挽くのがおすすめ。挽きたての香りはカフェや喫茶店にも劣りません。また基本に忠実にドリップすることや、保存方法に気をつけることも大切です。

 

香りはコーヒーの大きな魅力。リラックスしたり集中力が増したり、人によってさまざまな効果を感じることも多いでしょう。自宅でも上手に淹れて、コーヒーの香りも味も楽しみたいですね。

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